リジッド ボディ シミュレーションの作成の概要
 
 
 

リジッド ボディ ダイナミクスを作成するには、シーン内のオブジェクトをリジッド ボディにする必要があります。これにフォースを加えると、動きが生まれます。ダイナミクス オペレータは、リジッド ボディに作用したフォースから生じたリジッド ボディの質量の中心に対する慣性モーメントを計算し、衝突に関与するすべてのリジッド ボディのジオメトリに対する衝突を検出します。

リジッド ボディ シミュレーションに使用されるすべてのエレメントが、同じ環境内に存在している必要があります。これには、リジッド ボディ自体のほかに、フォースやリジッド ボディ コンストレイントなどが含まれます(次のページを参照)。現時点では、この環境にあるエレメントが他のシミュレーション(ソフトボディ、クロス、ICE パーティクル、ヘアなど)と同じシーンに存在することは可能ですが、シミュレーション同士の相互作用はありません。たとえば、リジッド ボディは ICE パーティクルの障害物として動作できますが、リジッド ボディの動きに ICE パーティクルは影響しません。

注:リジッド ボディ シミュレーションの作成を開始する前に、シーンにおける Softimage 単位とオブジェクトのスケールについて検討してください。この検討を行うかどうかで、リジッド ボディのシミュレーション結果が大きく違ってくる場合があります。適切なスケールの詳細については、「リジッド ボディ シミュレーションの準備をする」を参照してください。

例: バウンドする立方体

リジッド ボディ シミュレーションの作成のワークフローは、作成する対象によって異なります。ここでは、まず基本的な手順を紹介し、必要な手順やさまざまな選択肢について概説します。たとえば、立体のオブジェクトを床に落としてバウンドさせてみます。

  1. 立方体を作成し、[シミュレート]ツールバーから[作成](Create) [リジッドボディ](Rigid Body) [アクティブリジッドボディ](Active Rigid Body)を選択してアクティブなリジッド ボディにします。

    リジッド ボディを作成すると、リジッド ボディ ダイナミクスが計算されるシミュレーション環境が自動的に作成されます。

  2. 立方体の下にフロア(グリッドではなく平坦な立方体)を作成し、[作成](Create) [リジッド ボディ](Rigid Body) [パッシブ リジッド ボディ](Passive Rigid Body)を選択してパッシブ リジッド ボディにします。

  3. フォース(重力など)をシーン内に作成します。フォースは、シミュレーション環境に自動的に追加されます。

    リジッド ボディがアニメートされている場合は、フォースで動かす必要はありません。リジッド ボディのアニメーションがシミュレーションの初期状態として使用されていることを確認するだけです。

  4. 複数のリジッド ボディを衝突させます。最初のフレームではなくシミュレーション内の任意のポイントでそれぞれのジオメトリが接触していることを確認してください。

    ここで、床を障害物として設定するには、その床をパッシブ リジッド ボディに設定するだけです。

  5. [シミュレーションタイムコントロール]で環境の再生をセットアップします。このプロパティで、シミュレーションの継続期間、再生モード、およびキャッシュの設定ができます。

  6. シミュレーションを再生し、立方体が床に当たってバウンドする様子を確認します。