通常、ヘア セグメントは固定長ですが、[可変長]モードでは、ヘアセグメントの動作を一時的に変更して可変長にすることができます。可変長モードでヘアをスタイリングまたはアニメートすると、ヘアの束がセグメント長の固定された IK チェインよりもカーブらしく動きます。
[可変長]モードでは、さまざまなデフォーメーションや変換を使用してヘアをスタイリングできます。その後でヘアをリサンプルすると、髪束の全長にわたって各ヘア セグメントが均等になるように近似され、シェイプがスムーズになります。リサンプル後、ヘアにダイナミクスを適用してアニメートすることができます(次のセクション「[可変長]モードでヘアをスタイリングする」を参照)。
[可変長]モードでは、アニメートされたデフォーメーション(たとえばラティスやエンベロープ)によってヘアのシェイプがどのように変化したかに応じて、各ヘア セグメントの長さを変更できます。[可変長]モードでヘアをアニメートすると、ヘアがデフォーム中に多少縮んでしまうという問題を緩和できます(「[可変長]モードでデフォーメーションを使用してヘアをアニメートする」を参照)。
[可変長]モードでは、任意のデフォーメーションや変換を使用してヘアをスタイリングできます。スタイリングで[可変長]モードとプロポーショナル モデリングまたはブラシ ツールを併用すると、有機的な方法でヘアを効果的にスタイリングすることができます。さらに、この方法でヘアの長さをすばやく変更することも可能です。
スタイルが希望どおりのものになったら、ヘアをリサンプルしてヘア セグメントを再び均等にする必要があります。その後、[可変長]モードをオフにし、ダイナミクスを適用してヘアをアニメートすることができます。
ヘアをスタイリングした後、[長さ](Length) [伸びたヘアをリサンプル](Resample Stretched Hairs)を選択してヘアを再サンプリングします。
この操作を行うと、ガイド ヘアがリサンプルされ、シェイプを可能な限り近似して、15 のヘア セグメントをガイド ヘアの全長に沿って一様に分配することができます。リサンプルにより、アニメーションでのデフォーメーションが向上し、正確なダイナミクス シミュレーションが得られます。
リサンプルは選択内容に基づいて動作するため、選択されている髪束のうち、[可変長]モードでスタイリングしたものだけがリサンプルされます。
可変長モードを非アクティブにするには、[可変長](Stretchy)ボタンをクリックし、その下にある[固定]ボタンをクリックします。[固定](Fix)をクリックすると、ヘアも自動的にリサンプルされます。
[可変長]モードでデフォーメーションを使用してヘアをアニメートする
エンベロープやラティスなどのデフォーメーション オペレータを使用してヘアをアニメートすると、デフォーメーションの結果、ヘアが縮れる場合があります。原因はデフォーメーションによってヘアの圧縮が試みられたためで、ヘア セグメントが固定長だからではありません。ただし、ヘアを[可変長]モードでアニメートすると、ヘア セグメントを縮れなしに伸縮できます。
可変長モードをアクティブにすると、デフォーメーションオペレータは、このモードで実行する必要のあることを示す<[stretchy]>フラグを受け取ります。このフラグは、Explorer ではヘアのオペレータ スタック内に表示されます(左図を参照)。