レンダ ヘアの本数を増加させる
 
 
 

レンダ ヘアの本数を追加する場合は、[Hair]プロパティ エディタの[髪束制御](Hair Multiplicity)パラメータを使用します。これらのパラメータには、各レンダ ヘアの束のヘアの本数を増やすことができる[束の密度]や、レンダ ヘアの根元や先端で新しいヘアを広げるパラメータが含まれます。

[髪束制御](Hair Multiplicity)パラメータは、ウェイトマップやテクスチャマップを接続できます(接続可能なパラメータの横には接続アイコンが表示されます)。これにより、ヘアの量を増加させる特定パターンまたはランダム値を作成できます。マッピング可能なパラメータの概要については、「マップをレンダ ヘア パラメータに接続する」を参照してください。

ヘアの本数を増やすには

  1. [束の密度]( Strand multiplier)の値を 0 より大きい値に設定します。たとえば、5 の値を使用すると、各レンダヘアの先端または根元で合計 5 本のレンダヘアが表示されます。

    ヒント:小数を指定すると、内部で小数点以下が切り捨てられます(たとえば、1.5 は 1、2.3 は 2 になります)。ウェイト マップやテクスチャ マップを使用する場合は、小数を使用して乗算すると便利です。
  2. [広がり方](Splay type)を選択します。髪束の長さに対して[絶対]と[プロポーショナル]を選択できます。

    • [絶対](Absolute): 複製したヘアをオリジナルの髪束の長さに沿って広げるのではなく、[先端を広げる](Splay at tip)または[根元を広げる](Splay at root.)で設定した値に応じてヘアを広げます。

    • [プロポーショナル](Proportional): ヘアの長さに応じてより適切した広がり具合を表示します。髪束の長さに対して、コピーされる髪束が位置する間隔を決定します。短いヘアは元のヘアの束に近い場所に(密集して)配置され、長いヘアは元のヘアの束の周辺により広げられます。

  3. [根元を広げる](Splay at root)または[先端を広げる](Splay at tip)のいずれか一方または両方を 0 より大きな値に設定すると、新しいレンダ ヘアが元のレンダ ヘアの束からオフセットされます。

    • [先端を広げる](Splay at tip)は、[束の密度](Strand multiplier)の設定値に基づいて、新しいヘアを先端からオフセットします。これにより、ヘアを生やす、補うというエフェクトが作成されます。値が高くなるほど、複製されるヘアはオリジナルのヘアから遠い場所で広がります。

    • [根元を広げる](Splay at root)は、[束の密度](Strand multiplier)の設定値に基づいて、新しいヘアをオリジナルのレンダヘアの束の根元の周辺でオフセットします。値が高くなるほど、複製されるヘアはオリジナルのヘアから遠い場所で広がります。

   

[束の密度]の値を 3 に設定し、各レンダ ヘアの束にヘアの束を 3 つ追加しています。[根元を広げる]の値を 0.2 に設定し、新しいヘアの束を元のヘアの束の根元からオフセットした状態

[束の密度]の値を 3 に設定し、各レンダ ヘアの束にヘアの束を 3 つ追加しています。

[先端を広げる]の値を 1 に設定し、新しいヘアの束を元のヘアの束の先端からオフセットした状態

[束の密度]の使用に関するヒント

場合によっては、束の密度を使用すると、単純にヘアの数を特定の値に設定した場合(「ヘアの一部(%)のレンダリング」を参照)よりもレンダリング速度が速くなることがあります。たとえば、ある動物に全部で 150,000 本の毛を生やすとします。ヘアの数を 50,000 本に設定して束の密度の値を 3 にすると、単純にヘアの数を 150,000 本に設定した場合と比べて処理速度が速くなります。これは、ダイナミクスとレンダ ヘア属性の計算に含める必要がある元のヘアの束の数が少ないためです。したがって、必要なメモリも少なくなり、その結果、処理時間が短縮されます。

ただし、束の密度の値を大きくすると、レンダヘア 1 束につきその n 倍のヘアが追加されるため、処理速度が大幅に低下する場合があります。たとえば、ある動物の毛の全本数が 50,000 本あるとして、束の密度の値を 20 にすると、1,000,000(50,000 x 20)本のヘアがレンダリングされることになります。