Reach 領域と Pull 領域
 
 
 

Reach と Pull 領域では、IK コントロール リグ システムと FK コントロール リグ システムの間またはキャラクタとそのモーション ソースの間のリーチ(到達)量を設定できます。

A. Reach 領域と Pull 領域 B. モーション ソースとしてのコントロール リグ C. モーション ソースとしてのキャラクタ

Reach および Pull 領域の内容は、キャラクタが使用するソース タイプによって変わります。キャラクタのソースがアクターまたはキャラクタである場合、現在のキャラクタとそのソース(アクターまたはキャラクタ)の間のリーチを定義できます。

本セクションは次の項目に分割されます。

リーチとプルのアニメート

Reach 領域の各スライダでは、アニメーションまたは Relation コンストレインの内容の Reach (リーチ)または Pull (プル)のそれぞれの値を設定できます。それぞれのスライダでそれぞれのリーチまたはプルの値にキーフレームを設定することもできます。

Animate ボタン(A)では、キーフレームの設定、コンストレインでのリーチ値の使用、Reach プロパティからのアニメーションの削除を行うことができます。Relation コンストレインで Reach 値を使用するには、Animate ボタン(A)をクリックします。

Reach 値に対してキーフレームを設定するには、キーフレーム(K)ボタンをクリックします。

Reach プロパティからアニメーションを削除するには、表示された Clear Animation ダイアログ ボックスで Animate ボタン(A)をクリックし、Ok をクリックします。

Clear animation ダイアログ ボックス

Reach T と Reach R

Reach 領域の Reach T スライダと Reach R スライダは、キャラクタの FK リグと IK リグの差を解消します。

Character Controls Reach 領域

注:

コントロール リグが IK Only の場合、Reach オプションは使用できません。

コントロール リグを使用してキーフレームを設定すると、IK リグと FK リグの両方が同期化され、IK リグと FK リグが Viewer ウィンドウで互いの上に表示されます。

IK リグと FK リグの両方がキーフレームで同期しています。

注:

コントロール リグ プロパティの Align Control Rig オプションがアクティブの場合、IK システムと FK システムは、キーフレームの間で別個に補間されている場合でも、必ず一緒に表示されます。IK システムと FK システムで別々の補間パスを表示する場合は、このオプションを非アクティブにしてください。

ただし、アニメーションを再生すると、IK リグの補間と FK リグの補間は等しくならない場合があります。これは、各リグが異なるアプローチを使用しているからです。キーフレーム間では、IK リグと FK リグが同一のスペースを占めることはありません。

キーフレーム間では、それぞれのリグが異なるアプローチを使用しているため、IK リグ(A)と FK リグ(B)が一致することはありません。

Character Controls の Reach T スライダと Reach R スライダを使用すると、2 つのシステムが同期しなくなった場合のボディ パーツへの各システム(IK または FK)の影響程度を調整できます。これにより、キーフレーム間で起こる動作を完全に制御できます。

各システムの影響を調整するためには、キャラクタ Figure 表示でエフェクタを選択して、IK リグと FK リグとの間の移動および回転のリーチの比率を Reach T と Reach R のスライダを使って調整します。

リーチを定義するときには、次を目安にするとよいでしょう。

たとえば次の図では、移動時のリーチ(Reach T)に 30%が指定されています。この場合、キャラクタの手首エフェクタを移動すると、モデルはより厳密にその移動に従います(A から B = 70%、B から C = 30%)。

A. 青色の IK 手首エフェクタが選択されています。B. 手首エフェクタの IK の移動時のリーチが 30% に設定されているため、キャラクタの腕が FK リグに伸びます。C. 黄色の FK リグ

Reach T の値が 50%に設定されている場合は、FK リグと IK リグの間にスケルトンが表示されます。IK リグと FK リグのソリューションがブレンドされ、ボディ パーツに均等に影響します。

注:

リーチの量は、キャラクタ Figure 表示の対応セルにも表示されます。

Pull

Pull スライダを使用して、ボディの他のパーツに対するそれぞれのエフェクタのプル量を決定します。

A. Pull スライダ

注:

コントロール リグを入力ソースとして選択したとき、Expert モードの場合だけ、Pull スライダを使用することができます。

プルの量を調整するには、キャラクタ Figure 表示のエフェクタを選択してその Pull スライダをドラッグするかまたは数値フィールドに値を入力します。

エフェクタのプルを調整するときには、次を目安にすると良いでしょう。

それぞれのエフェクタが持つプルの量の影響は、IK の Reach T の値次第です。たとえば、Pull を 100%に設定して Reach T を 0%に設定すると、リーチが FK リグに対して設定されるため、プルの値は影響を与えません。

さらに、プルはモデルのスケルトンの仮想の階層に基づいてるので、IK リグの親子関係を変更しても、プルは依然として最初の階層に基づいています。たとえば、腰は胸のノードより高い優先順位を持ち、より強い影響を与えます。胸は腕や脚より高い優先順位を持っています。

アクターとキャラクタの間のリーチ

入力ソースがアクターまたはキャラクタであるとき、Reach 領域では現在のキャラクタとアクターまたはキャラクタ ソースの間の移動および回転のリーチを定義できます。

リーチの値は、次のボディ パーツに対してエフェクタごとに設定できます。

ボディ パーツのリーチを調整するには、エフェクタを選択し、Character Controls ウィンドウの Reach T スライダか、または Character Settings の Reach スライダを調整します。