ジオメトリ キャッシュの XML 記述ファイル

 
 
 

ジオメトリ キャッシュを作成すると、キャッシュは .mcx または .mcc (Maya キャッシュ)ファイルとしてディスクに保存されます。キャッシュには、.xml 記述ファイルも生成されます。XML (eXtensible Markup Language)記述ファイルには、ジオメトリ キャッシュされたオブジェクトやキャッシュのタイム レンジなどその他の便利な情報のデータ ファイルを見つけるために Maya が使用する重要なキャッシュ アトリビュートのリストが含まれています。XML 記述ファイルは、ジオメトリ キャッシュ ファイルとそれに接続されたオブジェクトやシーンの追跡に使用できます。

注:

XML 記述ファイルは読み取り専用です。

XML 記述ファイルに含まれるジオメトリ キャッシュ情報は、XML 要素とアトリビュートによって構造化および整理されています。それぞれの通常要素(cacheType や Channel など)またはネストされた要素(channel# など)には、特定のジオメトリ キャッシュ プロパティをリスト表示する単一または複数のアトリビュート( TypeChannelNameSamplingRate など)が含まれています。

Autodesk_Cache_File

cacheType

ディスク上のジオメトリ キャッシュのフォーマットを指定します。

フォーマット(Format)

キャッシュ フォーマット(Cache Format)mcx または mcc ファイルのどちらであるかを指定します。

タイプ(Type)

次のオプションから選択します。

OneFile

ジオメトリ キャッシュが単一の Maya キャッシュ ファイルに含まれるよう指定します。

OneFilePerFrame

ジオメトリ キャッシュがキャッシュされたフレームごとに 1 ファイルという形で複数の Maya キャッシュ ファイルに分割されるよう指定します。

time

範囲(Range)

ジオメトリ キャッシュのフレームまたはタイム レンジを指定します。たとえば、ジオメトリ キャッシュにフレーム 1 ~ 25 のオブジェクトの変形が含まれる場合、Range アトリビュートは 250 ~ 6250 になります。

タイム レンジは、時間ステップ単位で測定されます。時間ステップはサブフレーム単位です。各ジオメトリ キャッシュ フレームには、複数のタイム ステップが含まれています。フレーム内に含まれているタイム ステップの数は、現在選択されている作業単位(時間) (Working Units (Time))のユーザ プリファレンス設定によって決まります。

フレームごとの時間ステップ数は 6000 / フレーム レートです。たとえば、作業単位(時間)(Working Units (Time))のプリファレンスがフィルム(24 fps) (Film (24 fps))に設定されている場合、ジオメトリ キャッシュの各フレームには 250 タイム ステップが含まれています。

cacheTimePerFrame

TimePerFrame

ジオメトリ キャッシュの各フレーム内のタイム ステップ数を指定します。

cacheVersion

Version

現在選択されている XML 記述ファイルとそのジオメトリ キャッシュ ファイルを作成した Maya ジオメトリ キャッシュ機能のバージョン番号を指定します。

extra

ジオメトリ キャッシュの次の要素を指定します。

  • ジオメトリ キャッシュの Maya シーン ファイルの名前とディスク上の位置。
  • ジオメトリ キャッシュを作成した Maya のバージョン。
  • ジオメトリ キャッシュを作成したアカウントの名前。

Channels

すべてのオブジェクトまたはチャネル固有のジオメトリ キャッシュ情報を含んでいます。

channel#

ジオメトリ キャッシュされた各オブジェクトには、独自のチャネル番号のネストされた要素が割り当てられます。たとえば、5 つのオブジェクトを選択し、ファイル配分(File Distribution)1 ファイル(One File)またはフレームごとに 1 ファイル(One File Per Frame)に設定して変形をキャッシュすると、1 つの XML 記述ファイルが生成されます。このファイルには、channel0、channel1、channel2、channel3、channel4 というネストされた要素が含まれます。ただし、ファイル配分(File Distribution)ジオメトリごとに 1 ファイル(One File Per Geometry)に設定すると、選択されたオブジェクトごとに XML 記述ファイルが生成され、各 .xml ファイルには 1 つのチャネル番号のネストされた要素だけが表示されます。

ChannelName

ジオメトリ キャッシュが属するオブジェクトの名前を指定します。この値は、ジオメトリ キャッシュされた各オブジェクトに固有です。

ChannelType

チャネルのジオメトリ キャッシュ データが格納される配列のデータ型を指定します。現在サポートされているのは、DoubleVectorArray だけです。

Channel Interpretation

チャネルのジオメトリ キャッシュが対応するオブジェクト データの型を指定します。現在では位置(Positions)アトリビュート値のみがサポートされています。

SamplingType

チャネルの変形サンプルがディスクに等しい間隔で保存されるかどうかを指定します。Regular は等しい間隔でサンプルが保存されることを示し、Irregular は等しくない間隔でサンプルが保存されることを示します。

これらの値は、ディスク上でチャネルのジオメトリ キャッシュ ファイルをより効率的に検索するために使用されます。

一般的に、作成後のジオメトリ キャッシュのサンプリング タイプは常に Regular です。ただし、サンプリング間隔を変更するような方法でキャッシュを編集した場合、サンプリング タイプは Irregular に変更されます。たとえば、ジオメトリ キャッシュがすべてのフレームを評価し、1 フレームおきに評価するキャッシュをアペンドした場合、キャッシュのサンプリング タイプは Irregular に変更されます。

SamplingRate

最初に作成されたディスク上でのチャネルのジオメトリ キャッシュ ファイルの間隔を指定します。

SamplingRate = 評価(# フレームごと) (Evaluate every frame(s))の値 × 保存(# 評価ごと) (Save every eval(s))の値。たとえば、評価(# フレームごと) (Evaluate every frame(s))が 0.5、保存(# 評価ごと) (Save every eval(s))が 1 に設定されているときに、作業単位(Working Units)を 24 fps に設定した場合、125 タイム ステップまたは半フレームごとに 1 つのサンプルが採取され、ジオメトリ キャッシュに保存されます。

StartTime

ディスク上にあるチャネルの最初のキャッシュ ファイルのタイム ステップ単位で時間を指定します。

EndTime

ディスク上にあるチャネルの最後のキャッシュ ファイルのタイム ステップ単位で時間を指定します。