作成したアニメーションの計算に影響を与えるアニメーション レイヤの主なモードには、加算(Additive)モードとオーバーライド(Override)モードの 2 種類があります。以降のセクションでは、各モードについて説明します。アニメーション レイヤのモードを設定するも参照してください。
加算(Additive)モードのアニメーション レイヤは、アニメーションを、スタック内の同じアトリビュートに影響を与える上位のレイヤに「加算」します。
たとえば、AnimLayer1 と AnimLayer2 の両方が球の移動 X アトリビュートに影響を与える場合、球の結果の移動 X 値は両方のレイヤの移動 X 値の合計になります。
オーバーライド(Override)モードでは、アニメーション レイヤは、スタック内の同じアトリビュートを共有する上位のレイヤにあるアニメーションをオーバーライドします。
たとえば、オーバーライド モードの AnimLayer1 と AnimLayer2 があり、AnimLayer1 上の球の移動 X 値は 10、AnimLayer2 ではこのアトリビュートの値は 15 だとします。結果アニメーションでは、この球の移動 X 値は 15 になります。
アニメーション レイヤがオーバーライド(Override) モードの場合、アニメーション レイヤ エディタ(Animation Layer Editor)ではレイヤ名が太字で表示されます。
オーバーライド(Override)レイヤの不透明度を変更するには、通過(Passthrough)オプションをオンにし、ウェイト(Weight)値をアニメートします。次のセクションでは、オーバーライド通過モードについて説明します。
アニメーション レイヤがオーバーライド(Override)モードの場合には、通過(Passthrough)オプションをオンにすることもできます。通過(Passthrough)では、オーバーライド(Override)の不透明度をオンまたはオフにすることができます。
通過(Passthrough)がオフの場合、レイヤは常に完全に不透明で、共有アトリビュートを持つ上位レイヤからのアニメーションはすべてブロックされます。通過(Passthrough)がオンの場合、レイヤの不透明度を変更して、上位レイヤからのアニメーションをどの程度結果で再生するかをコントロールできます。
オーバーライド(Override)レイヤをアニメーション レイヤ スタックのゲートと考えた場合、通過(Passthrough)オプションは、ゲートがロックされているかどうかをコントロールします。通過(Passthrough)がオフの場合、ゲートは閉じられ、ロックされ、上位レイヤからのアニメーションは通り抜けられません。通過(Passthrough)がオンの場合、ゲートを開くことができるため、その他のアニメーションは通り抜けることができます。
通過(Passthrough)をオンにして、ウェイト(Weight)の値をアニメートすることにより、レイヤの不透明度をコントロールします。ゲートのロックが解除され、ウェイト(Weight)値により、そのゲートがどこまで開かれるかが決定されます。
次のイメージは、通過(Passthrough)モードがオンおよびオフのときのウェイト(Weight)値の変化に伴うオーバーライド(Override)アニメーション レイヤの不透明度を表したものです。
通過(Passthrough)がオンで、ウェイト(Weight)値が 1 に設定されている場合、レイヤは完全に不透明で、結果ではアニメーション全体が再生されます。ウェイト(Weight)が 0.5 に設定されている場合、レイヤのアニメーションの半分は上位レイヤからのアニメーションの半分と混合されて、結果で再生されます。ウェイト(Weight)が 0 の場合、レイヤは完全に透明になります。結果ではアニメーションは一切再生されず、上位レイヤからのアニメーション全体が再生されます。
通過(Passthrough)がオフの場合、レイヤは常に完全に不透明で、上位レイヤからのアニメーションはすべてブロックされます。ウェイト(Weight)値をアニメートしても、結果で再生されるレイヤのアニメーションの量をコントロールできます。