Substance テクスチャを作成する

 
 
 

Substance ノードを使用し、オーガニック、ファブリック、マテリアル プリセットのライブラリを使って写真のようにリアルなプロシージャル テクスチャを素早く作成することができます。

また、Substance をノイズ フィルタまたはスマート フィルタとして使用することもできます。それぞれをカスタマイズすれば、無限のバリエーションを生成することができます。

利用できる 2D ノイズ テクスチャは、Clouds_2_Animated と Plasma_Animated の 2 つです。これらのテクスチャは、テクスチャまたはマテリアル間でのマスクのブレンドや、流体エフェクトや nCloth のようなダイナミクスのためのダイナミック プロパティ マップなど、さまざまな用途で使用できます。

Windscreen_Glass_01、Water_Drips、Make_It_Tile、MetalFilter、StoneFilter、MakeItFurry などの複数のフィルタ Substance を利用できます。フィルタを使用することで、入力イメージ(ファイル ノード)を Substance ノードにつなげられるようになります。たとえば、Make_It_Tile Substance を使用すれば、シンプルなイメージや写真からシームレスなタイリング マテリアルを作成できます。

Substance テクスチャを使用してシェーディング ネットワークを作成する

  1. ウィンドウ > 設定/プリファレンス > プラグイン マネージャ(Window > Settings/Preferences > Plug-in Manager)を選択して、Substance プラグインがロードされていることを確認します。
  2. 最高の結果を得るには、パネル メニューでレンダラ > ビューポート 2.0 (Renderer > Viewport 2.0)を選択します。
  3. ウィンドウ > レンダリング エディタ > ハイパーシェード(Window > Rendering Editors > Hypershade)を選択して、ハイパーシェード(Hypershade)ウィンドウを開きます。
    ヒント:ノード エディタ(Node Editor)(ウィンドウ > ノード エディタ(Window > Node Editor)で Substance シェーディング ネットワークを視覚化することも可能です。
  4. Maya > 2D テクスチャ > Substance (Maya > 2D Textures > Substance)を選択します。
    注:

    Substance ノードによって自動的に作成される中間ノードである Substance Output ノードは使用しないでください。

  5. Substance アトリビュート エディタ(Attribute Editor)Substance ファイル(Substance file)アトリビュートで、<Maya ディレクトリ>¥substances フォルダ(または Substance テクスチャをインストールしたフォルダ)に移動して Substance テクスチャを選択します。
    注:既定では、Substance テクスチャは <Maya Directory >¥substances フォルダにインストールされます。しかし、必要なテクスチャは <MayaProject>¥sourceimages フォルダにコピーすることをお勧めします。これにより、Substance ファイルがすべてのオペレーティング システムで適切にロードされます。Substance ライブラリには膨大な数のファイルが保存されているため、使用するテクスチャのみをコピーしてください。
  6. シェーダ ネットワークの作成(Create shader network)をクリックします。

    これにより、Phong E マテリアル付きのシェーディング ネットワークが作成され、既定では拡散(Diffuse)スペキュラ(Specular)法線(Normal) Substance 出力に接続されます。

    注:

    拡散(Diffuse)スペキュラ(Specular)法線(Normal)の各 Substance 出力には緑色の接続アイコン が付いています。これらは、出力ノードが存在していてマテリアル シェーダに接続されていることを示します。

    これでシーンのオブジェクトに Phong E マテリアルを適用できるようになりました。

  7. Substance 出力ノードの解像度を選択します。
  8. 法線フォーマット(Normal Format)セクションを展開し、法線マップ(選択した Substance に法線(Normal) Substance 出力を使用できる場合)のフォーマットを選択します。
  9. Substance のアトリビュート エディタ(Attribute Editor)Substance パラメータ(Substance Parameters)セクションで、表示されるアトリビュートを微調整してシェーダの外観をカスタマイズします。

    各 Substance 内にプロシージャル コントロールが構築されるため、面白いエフェクトを簡単に作成できます。スライダをいろいろと試して、Maya シーン ビューで変更結果をリアル タイムに表示してみてください。

    色相シフト(Hue Shift)でテクスチャ全体のカラー レンジを変更する、明度(Luminosity)でブライトネス レベルをコントロールする、彩度(Saturation)でカラーの純度をコントロールする、深度(Depth)でテクスチャの深度の減衰を調整する、などのようにアトリビュートを微調整します。

    ヒント:その他、存在時間(Age) のような面白いエフェクトもあります。たとえば、Painted_Wood で存在時間(Age)スライダの値を大きくするとペイントがはがれて古くなった木のようになり、Modern_Concrete で存在時間(Age)スライダの値を大きくするとコンクリートの鉄筋が露わになります。Volcano_Rock では、温度(Temperature)溶岩(Lava)溶岩色相(Lava Hue)のアトリビュートを微調整して火山の溶岩に見えるようにカスタマイズできます。詳細については、Substance パラメータ(Substance Parameters)を参照してください。
  10. (オプション)追加の Substance 出力をバンプ(Bump)マップやディスプレイスメント(Displacement)マップのようなシェーディング ネットワークに接続するには、使用できる Substance 出力リストの横にある接続(Connect)アイコンをクリックします。

    マテリアル アトリビュートの入力に法線(Normal)などの Substance 出力が既に使用されている場合は、警告メッセージが表示され、出力は作成されますが、接続されません。Substance 出力接続アイコンはオレンジ色で表示されます。その場合、接続した出力を削除し、新しい出力をアタッチし直すことができます。

    ヒント:

    グレーの接続アイコン(初期状態)は、この出力マップ用に Substance 出力(Substance Output)ノードが作成されていないことを示します。オレンジ色の接続アイコンは、出力ノードは作成されたが別のノードに接続されていないことを示します。緑色の接続アイコンは、Substance 出力(Substance Output)ノードが作成されて別のノードに接続されていることを示します。

    注:

    Maya ソフトウェア レンダラでは、法線マップの使用はお勧めしません。Maya ソフトウェア レンダラを使用してベイク処理していない Substance テクスチャをレンダーする場合は、法線マップではなくバンプ マップを使用してください。または、ベイク処理した法線マップで mental ray レンダリングを使用することもできます。

注:

Substance ファイルの選択を変更しても、シェーディング ネットワーク接続は保持されます。

Maya の既定の高精度ビューポートまたはビューポート 2.0 でシェーディング ネットワークを使用し、Maya ハードウェア レンダラまたはソフトウェア レンダラでレンダーできるようになりました。

シェーディング ネットワークをゲーム エンジンに書き出す場合は、イメージをディスクに書き出す必要があります。mental ray for Maya でレンダーする場合は、イメージをディスクに書き出すか、次のワークフローでディスクに対してテクスチャのベイク処理を行うことも可能です。

mental ray for Maya、IPR、その他のサード パーティ製レンダラを使用してレンダーするには

ディスクに対してテクスチャのベイク処理を自動的に行い、mental ray for Maya、IPR、またはその他のサード パーティ製レンダラを使用してレンダーすることができます。次の手順で、Substance のアトリビュート エディタ(Attribute Editor)自動ベイク処理(Automatic Baking)オプションを使用します。

  1. 前述のワークフロー(Substance テクスチャを使用してシェーディング ネットワークを作成する)のステップ 1 ~ 6 を実行して Substance ノードを作成し、Substance テクスチャにマップします。
  2. Substance のアトリビュート エディタ(Attribute Editor)自動ベイク処理(Automatic Baking)セクションを展開し、自動接続(Automatic connections)オプションを有効にします。フォーマット(Format)ドロップ ダウン ボックスからイメージ フォーマットを選択します。これらのオプションを選択すると、選択したフォーマットでファイル テクスチャが作成され、拡散、スペキュラ、および法線出力がそれぞれファイルにベイク処理されます。
  3. シェーダ ネットワークの作成(Create shader network)をクリックして、Phong E シェーダ(Phong E)マテリアルを持つシェーディング ネットワークを作成します。
  4. オブジェクトに substance_Material を適用します。

    これで、mental ray for Maya を使用してレンダーできるようになりました。

Make_It_Tile Substance を使用してファイル テクスチャをタイリングする

  1. Maya > 2D テクスチャ > Substance (Maya > 2D Textures > Substance)を選択します。
  2. Substance アトリビュート エディタ(Attribute Editor)Substance ファイル(Substance file)アトリビュートで、<Maya ディレクトリ>¥substances フォルダ(または Substance テクスチャをインストールしたフォルダ)に移動して Make_It_Tile.sbsar Substance を選択します。
  3. Substance のアトリビュート エディタ(Attribute Editor)Substance パラメータ(Substance Parameters)セクションで、ソース(Source)アトリビュートの横にあるマップ ボタンをクリックし、レンダー ノードの作成(Create Render Node)ウィンドウから 2D テクスチャ > ファイル(2D Textures > File)を選択します。
  4. ファイル ノードのアトリビュート エディタ(Attribute Editor)で、ファイル テクスチャに移動します。
  5. Substance ノードのアトリビュート エディタ(Attribute Editor)で、シェーダ ネットワークの作成(Create shader network)をクリックします。
  6. オブジェクトに substance_Material ノードを割り当てます。
  7. Substance ノードのアトリビュート エディタ(Attribute Editor)で、イメージ タイリング(Image Tiling)アトリビュートを増やしてファイル テクスチャをタイリングします。
  8. Substance ノードの設定を微調整して結果を最適化します。

    たとえば、絶対幅(Absolute width)を 2048 に増やすと、解像度が上がります。テクスチャのエッジをワープするには、ランダム シード(Random Seed)マスクのワープ(Mask Warping)を微調整します。また、エッジのブレンドを変更するにはマスクのサイズ(Mask Size)を微調整し、エッジの柔らかさを調節するにはマスクのブラー(Mask Blurring)を微調整します。

イメージをディスクに書き出す

  1. Substance アトリビュート エディタ(Attribute Editor)ディスクにイメージを書き出し(Export images to disk) をクリックします。

    この機能を使用すると、Substance ノード(緑色とオレンジ色のアイコンで示された両方の出力)に接続されたすべての Substance 出力(Substance Output)ノードがディスクに保存されます。

    Substance のテクスチャへのベイク処理(Substance Bake to Texture) ウィンドウが表示されます。

  2. マップ解像度とイメージ フォーマットを選択します。
    注:

    mental ray は、LZW 圧縮された .tif ファイルはサポートしていません。この問題を解決するには、Maya.env ファイルに IMF_TIFF_COMPRESSION=none を追加します。Maya.env を使用して環境変数を設定する方法の詳細については、Maya.env を使用して環境変数を設定する を参照してください。

  3. シェーダ ネットワークの作成(Create shader network)オプションを選択し、Substance 出力マップからベイク処理したテクスチャ ファイルに接続されたシェーディング ネットワークを作成します。
  4. 書き出し(Export) をクリックし、ファイル テクスチャをディスクに書き込みます。