Maya Nucleus ソルバのプロパティは、特定のソルバ システムのメンバーであるすべてのノードに作用する内部フォースを制御します。Maya では、重力と風(Gravity and Wind)フォースを nucleus オブジェクトに使用してそのオブジェクトの動きと動作を増強し、nucleus オブジェクトが存在する環境と大気を設定することができます。nucleus フォースは、nucleus システムの内部フォースであり、nCloth、nParticle、nHair、パッシブ衝突オブジェクトのみに作用する点で、Maya フィールドによって生成されるフォースとは異なります。
たとえば、nucleus ノードの重力(Gravity)アトリビュートと大気の密度(Air Density)アトリビュートは、シーン内の惑星のインプリシット大気の引力や環境の乾燥度または湿度に基づいて、nCloth が落下する方法に作用します。風のフォースは、風速(Wind Speed)アトリビュートと風向(Wind Direction)アトリビュート設定に基づいた、nCloth のうねり、波紋、波形、またはフロー エフェクトに作用します。
Nucleus システムの空間スケール(Space Scale)の設定は、シミュレーション時に重力を nucleus オブジェクトに適切に適用するうえで重要です。nucleus ソルバはセンチメートルをメートルと解釈します。そのため、必要に応じてオブジェクトの Maya Nucleus ソルバの空間スケール(Space Scale)を調整してください。これを調整しなければ、シーンのサイズが大きい nCloth オブジェクト、nParticle オブジェクト、nHair オブジェクトがうまく動作しない場合があります。たとえば、空間スケール(Space Scale)が 1.0 (既定値)のとき、重力(Gravity)は幅 100 センチメートルの nCloth オブジェクトを 100 メートルとして処理します。サイズが大きい nCloth オブジェクトの動作を改良するには、空間スケール(Space Scale)値を減らします。1 単位 1 センチメートルでモデリングする場合は、空間スケール(Space Scale)値を 0.01 に設定します。また、nCloth オブジェクトや nParticle オブジェクトに対する重力や風の作用を強調するなどは、空間スケール値を変えてさまざまなタイプのシミュレーション結果を試してみることもできます。たとえば、シーンの中央に nCloth オブジェクトがある場合、空間スケール(Space Scale)を調整してシーン内のオブジェクトの正しいスケールを維持できます。
「大きい nCloth オブジェクトを操作する」を参照してください。
インタラクティブ再生(Interactive Playback)を使用して、シーン内のオブジェクトを操作しながら再生することができます。たとえば、インタラクティブ再生(Interactive Playback)を使用して、選択ツール(Select Tool)でパッシブ オブジェクトを選択し、移動して nCloth オブジェクトと衝突させることができます。これにより、衝突の nCloth に対する作用を観察できます。必要に応じて衝突またはダイナミック アトリビュートを調整してから、オブジェクトのアニメーションやシミュレーションのキャッシングを行います。
詳細については、nSolver > インタラクティブ再生(nSolver > Interactive Playback)を参照してください。