接線空間

 
 
 

シーン内におけるポリゴン モデルの接線空間の設定方法を制御することができます。接線空間(Tangent Space)アトリビュートは、メッシュの polyShape (poly + シェイプ)ノードの接線空間(Tangent Space)セクション内で設定します。

座標系(Coordinate System)

既定では、右回りの接線空間が使用されます。つまり、法線、接線、従法線は右手(Right Handed)の座標系を形成します。

ただし、左手の接線空間が必要な環境で作業する場合(たとえば、使用するゲーム エンジンで左手のシステムを使用する必要がある場合や、左手のシステムに基づく別のアプリケーションからシーンに法線マップを組み込む場合)、このオプションを左手に設定すると、接線空間は必ず、法線、接線、従法線が常に左手(Left Handed)座標系を形成するように計算されます。

注:

既定では、Autodesk® 3ds Max® は左手の接線空間を使用します。したがって、3ds Max の法線マップを組み込む場合、ポリゴン メッシュのアトリビュート エディタ(Attribute Editor)で座標系に左手(Left Handed)オプションが選択されていることを確認する必要があります。または、ウィンドウ > 設定/プリファレンス > プリファレンス > モデリング > ポリゴン接線空間(Window > Settings/Preferences > Preferences > Modeling > Polygon Tangent Space)と選択して既定の座標系(Default co-ordinate system)左手(Left handed)に設定し、すべての新規メッシュが既定で左手マップを使用するようにします。

UV 巻上げ順序(UV Winding Order)

UV 巻上げ順序については、UV の巻上げ順序を表示する(『UV マッピング』マニュアル)を参照してください。

フェースの UV 巻上げ順序を逆(つまり、反時計回り)にした状態で左手または右手の接線を直接計算すると、従法線が反転します。

UV 巻上げ順序の検出(Detect)オプションを選択すると、UV マッピングの V 方向に基づいて従法線が計算されます。

ヒント:UV 巻上げ順序の検出(Detect)オプションは、作成するどの新しいメッシュにも既定で設定されます。ほとんどの場合、このオプションを使用すれば法線とバンプ マップを正しく表示できるはずです。

既定のプリファレンスを変更するには、ウィンドウ > 設定/プリファレンス > プリファレンス(Window > Settings/Preferences > Preferences)から、モデリング(Modeling)カテゴリを選択します。ポリゴン接線空間(Polygon Tangent Space)セクションで、Maya がポリゴン メッシュに使用する既定の座標系と巻上げ順序を設定できます。

接線のスムージング角度(Tangent Smoothing Angle)

この角度以下のときに接線をスムーズにするという値を指定します。既定の設定の 0 では、UV 境界とミラー エッジに沿った接線空間にはスムーズ処理が行われません。この値を大きくすると、それらの領域がスムーズになり、接線空間の継ぎ目によって引き起こされる、バンプ マップ、法線マップ、およびその他の高度なライティング モデル内のアーティファクトを除去するのに役立つことがあります。

接線の法線しきい値(Tangent Normal Threshold)

この角度以下の場合には接線空間の計算時に法線を均等とみなすという値を指定します。既定の設定の 0 では、すべてのハード エッジが接線空間の継ぎ目になります。この値を大きくすると、エッジ上で頂点法線が共有されていない場合にハードな継ぎ目の外観を除去するのに役立つことがあります。

注:Maya では、ポリゴンメッシュを変形すると、接線空間がフレーム単位でダイナミックに再計算されます。これにより、メッシュが変形するときに接線空間のスムージングが変更されることがあります。

接線空間を使用する多くのインタラクティブ ゲーム/インタラクティブ アプリケーションは、バインド ポーズまたはレスト ポーズの接線データのシングル スナップショットをメッシュに書き出し、そのデータに基づいて変形を行います。結果として、取り込まれたアーティファクトは最終的なゲームでは表示されなくなります。