液体シミュレーション(Liquid Simulation)アトリビュートを使用して、nParticle オブジェクトにプロパティを追加し、流れる液体のような外観、動作にすることができます。液体シミュレーション アトリビュートでは、ゆっくり移動する溶岩、泥はね、液体のしずく、水しぶきなどのシミュレーションを作成できます。
液体シミュレーションの場合、オブジェクトを作成するときに水(Water)の nParticle スタイルを選択します。水の nParticle スタイルを使用すると、ある程度の nParticle アトリビュートがあらかじめ設定されているため、ほとんどの液体シミュレーションを簡単に始めることができます。
作成する液体の特徴に応じて、シミュレーションに設定できるアトリビュートが多数用意されています。以下の情報を参考にして、最適な結果が得られるようにしてくださ。
nParticle のアトリビュート | 液体シミュレーションへの影響 |
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自己衝突(Self Collide) | 液体シミュレーションを作成するには、必ず自己衝突をオフにします。詳細については、自己衝突(Self Collide)を参照してください。 |
衝突の幅スケール(Collide Width Scale) | 液体 nParticle がパッシブ衝突グラスなどのジオメトリに含まれている場合、相互貫通を回避するために nParticle の衝突の幅スケール(Collide Width Scale)の調整が必要になることがあります。詳細については、衝突の幅スケール(Collide Width Scale)を参照してください。 |
液体シミュレーションの有効化(Enable Liquid Simulation) | nParticle のオーバーラップを有効にして、液体の連続する表面を形成します。液体シミュレーションの有効化(Enable Liquid Simulation)をオンにします。詳細については、液体シミュレーションの有効化(Enable Liquid Simulation)を参照してください。 |
半径(Radius) | nParticle 液体の全体的なサーフェスを決定します。半径(Radius)を増加させると、パーティクルのオーバーラップ傾向も大きくなるので、液体のサーフェスの平滑性が向上します。nParticle のオーバーラップの程度は、液体半径のスケール(Liquid Radius Scale)によっても決まります。半径を調整して nParticle 衝突に作用させることも可能ですが、大きくし過ぎると他の nucleus オブジェクトと相互に貫通してしまう場合があります。詳細については、半径(Radius)を参照してください。 |
液体半径のスケール(Liquid Radius Scale) | nParticle のオーバーラップの程度を指定します。液体半径のスケールを大きくすると、液体のボリュームが増加します。含まれている液体に対して 1.0 を超える値を設定すると、パーティクルが容器から外に出てしまい、 シミュレーションが不安定になる場合があります。0.1 未満の値では、nParticle が十分にオーバーラップせず、連続サーフェスが作成できないことがあります。詳細については、液体半径のスケール(Liquid Radius Scale)を参照してください。 |
非圧縮性(Incompressibility) | nParticle が圧縮に抵抗する程度を指定します。含まれる液体は、液体半径のスケール(Liquid Radius Scale)に比べて、非圧縮性(Incompressibility)にはそれほど敏感に反応しません。つまり、非圧縮性の値を大きくしても、シミュレーションはすぐに処理され、安定した状態を保ちます。年度の高い液体には、大きな値を使用します。詳細については、非圧縮性(Incompressibility)を参照してください。 |
粘度(Viscosity) | 粘度を加えて、より濃く、流れにくい液体に見えるようにします。粘度スケール(Viscosity Scale)ランプを使用して、nParticle のプロパティ(存在時間(Age)など)にパーティクル単位の粘度を設定すると、存在期間が長くなるにつれ液体の粘度が高くなるエフェクトを作成できます。詳細については、粘度(Viscosity)と粘度スケール(Viscosity Scale)を参照してください。 |
表面張力(Surface Tension) | 弱い粘着性のあるフォースを追加して、個々の nParticle が離れないようにします。これは、液体が流れたり一時停止したりするときに、表面を液体状に維持するのに役立ちます。表面張力スケール(Surface Tension Scale)を使用すると、表面張力(Surface Tension)をパーティクル単位で設定できます。詳細については、表面張力(Surface Tension)と表面張力スケール(Surface Tension Scale)を参照してください。 |
しきい値(Threshold) | しきい値(Threshold)は、オーバーラップするパーティクルの密度をコントロールすることにより、nParticle のレンダーされたサーフェスのサイズと平滑性を決定します。しきい値はパーティクルのレンダー方法に作用しますが、シミュレーションでのパーティクルの動作には作用しません。詳細については、しきい値(Threshold)としきい値の設定(Set Threshold)を参照してください。 |
液体シミュレーション(Liquid Simulation)の nParticle は容器に入った液体や少量の液体の流れに最も適しています。海や湖、プールなど大量の水の表現には、Maya の海洋または池のエフェクトを使用してください。nParticle 液体シミュレーションを海洋(Ocean)エフェクトと共に使用して、流体の波紋により発生したしぶきを作成することができます。詳細については、大海原のエフェクト(『流体エフェクト』マニュアル)を参照してください。
nParticle 液体シミュレーションのセットアップ後、修正 > 変換 > nParticle をポリゴンに(Modify > Convert > nParticle to Polygons)を選択して、nParticle オブジェクトをポリゴン メッシュに変換できます。nParticle の出力メッシュ(Output Mesh)アトリビュートを使用して、nParticle 出力メッシュを最適化することができます。詳細については、nParticle 出力メッシュを参照してください。