レンダリング変数

 
 
 
AW_JPEG_Q_FACTOR

この変数は、Maya がレンダーして出力する JPEG ファイルの画質を指定するために使用します。有効な値は 1 ~ 100 で、100 が最高の画質になります。既定値は 100 です。

AW_JPEG_SUB_SAMPLING

レンダリング イメージのサブサンプリング精度を制御できます。

AW_JPEG_SUB_SAMPLING 環境変数の値を次に示します。

L1xL2,Ch1xCh2,Gr1xGr2

説明:

この環境変数の数少ない設定を次に示します。

例:

L1xL2、Ch1xCh2、Gr1xGr2 各成分の値は、1 と 4 の間で設定可能で、1x1 が最高画質になります。一般的に、成分値が低いほど、最終 JPEG は高画質になります。サンプリング ブロックが小さいほど高周波数のカラー情報がキャプチャされるからです。

ヒント:

高画質を得るには、環境変数 AW_JPEG_Q_FACTOR を “100” に設定することも必要です。この変数はイメージ全体の画質を制御します。これにより AW_JPEG_SUB_SAMPLING へのいかなる設定もマスクできます。

MAYA_DISABLE_MRMAP

既定では、Maya 非一般イメージ フォーマットをテンポラリ IFF ファイルに変換して、読み取り可能にします。この変数により、mental ray .map ファイルの変換を無効にできます。この変換を無効にすることにより、シーンの書き出し時間とレンダー時間を短縮できます。このオプションを有効にするには、値を 1 に設定します。無効にするには、値を 0 (ゼロ)に設定するか、定義しないままにしておきます。

注:

このファイル フォーマット タイプのテクスチャは mental ray for Maya レンダラのみでレンダーできます。さらに、次の機能は無効になっています。

  • .map フォーマット テクスチャのシーン ビュー ディスプレイ
  • ハイパーシェード(Hypershade)での .map フォーマット テクスチャのスウォッチ プレビュー

MAYA_DISABLE_MRFORMATS

既定では、Maya 非一般イメージ フォーマットをテンポラリ IFF ファイルに変換して、読み取り可能にします。この変数により、mental ray .ct.st ファイルの変換を無効にできます。この変換を無効にすることにより、シーンの書き出し時間とレンダー時間を短縮できます。このオプションを有効にするには、値を 1 に設定します。無効にするには、値を 0 (ゼロ)に設定するか、定義しないままにしておきます。

注:

このファイル フォーマット タイプのテクスチャは mental ray for Maya レンダラのみでレンダーできます。さらに、次の機能は無効になっています。

  • .ct.st フォーマット テクスチャのシーン ビュー ディスプレイ
  • ハイパーシェード(Hypershade)での .ct.st フォーマット テクスチャの スウォッチ プレビュー

MAYA_NO_JITTER_FINAL_COLOR

8 ビット カラーを量子化している場合、カラーに多少のランダム性、またはジッタ(揺れ)を適用します。このオプションを有効にするには、値を 1 に設定します。無効にするには、値を 0 (ゼロ)に設定するか、定義しないままにしておきます。

MAYA_RENDERER_RT_BACKGROUND_COLOR

この変数を 1 に設定すると、リフレクション(反射)レイとリフラクション(屈折)レイの計算にカメラのバックグラウンドが含まれます。この変数を 0 (ゼロ)に設定した場合、または定義しなかった場合、これらのレイの計算ではバックグラウンドは無視されます。

MAYA_HW_FILE_TEXTURE_RESOLUTION_OVERRIDE

このフラグを有効にすると、ベイクされたファイル テクスチャが、強制的にファイル テクスチャのテクスチャ解像度アトリビュートまたは実際のファイル テクスチャ次数の最大値になります。

MI_MAYA_SOCKETS

このフラグを 1 に設定することで、コマンド ラインからのレンダー時に処理中のレンダーを imf_disp でプレビューできます。必要に応じて、ファイアウォールを調整してください。

この環境変数は Maya 2008 で追加されました。

この環境変数は、Linux では必要ありません。

MAYA_OFFSCREEN_HRB

このフラグを 1 に設定することで、ハードウェア レンダー バッファ > レンダー(Hardware Render Buffer > Render)メニューのオフスクリーン レンダー(Render Offscreen)オプションを表示します。このオプションを有効にすると、ハードウェア レンダー バッファ(Hardware Render Buffer)でシーケンスをレンダーする場合にオフスクリーン バッファが使用されます。単一フレームのレンダーは引き続き、オンスクリーン バッファへとレンダーされます。オフスクリーン レンダリング時にハードウェア レンダー バッファ ウィンドウの上へとほかのウィンドウを移動しても、通常とは異なりレンダーされたフレームに影響は及びません。

注:

オフスクリーン レンダー(Render Offscreen)オプションは Linux と Mac OS X のみでサポートされ、Windows ではサポートされません。

MAYA_EXR_LONGNAME

EXR バージョン 1.7 は 252 文字までのチャネル名をサポートしています。255 ではなく 252 文字に制限することで、3 文字以下の拡張子用のスペースを残し、個々のチャネルを識別できます(たとえば、.R で赤チャネルを示します)。しかし、現在 EXR バージョン 1.7 をサポートしている外部アプリケーション(Flame など)はほとんどなく、31 文字を超えるチャネル名を埋め込むと、それをサポートしていない外部アプリケーションとの互換性が損なわれる可能性があります。既定では、下位互換性を維持するために、チャネル名は 31 文字に切り捨てられます。これを 1 に設定すると、長いチャネル名が許容され、チャネル名は切り捨てられません。

MAYA_TEXCOORD_ORIENTATION

この環境変数を OPENGL に設定すると MAYA_TEXCOORD_ORIENTATION_OPENGL マクロ、DIRECTX に設定すると MAYA_TEXCOORD_ORIENTATION_DIRECTX マクロが定義されます。定義されたマクロは 1 に設定されます。

この環境変数を設定すると、CgFX プラグインで CgFX シェーダをコンパイルした場合、このシェーダは 1 に設定された MAYA_TEXCOORD_ORIENTATION_OPENGL マクロまたは MAYA_TEXCOORD_ORIENTATION_DIRECTX マクロでコンパイルされます。また、指定した方向(OpenGL または DirectX)を使ってテクスチャがロードされます。詳細については、テクスチャ座標系の方向を参照してください。

MAYA_QUICKTIME_ENCODING_GAMMA

環境変数 MAYA_QUICKTIME_ENCODING_GAMMA に目的のガンマを設定することにより、Quicktime プレイブラストのエンコードに使用されるガンマをカスタマイズできます。この環境変数を設定しない場合の既定値は 2.2 です。

MAYA_USE_SUBRENDERING

MAYA_USE_SUBRENDERING を 1 に設定すると、サブレンダリングが有効になります。既定では、UI 要素はシーンの残りの部分とインターリーブされます。ただし、シーンのレンダーと干渉しないように、UI 要素を別にレンダーしてもかまいません。

サブレンダリングの間に、似た UI アイテムは同じレンダー パスで一緒にレンダーされます。したがって、ワイヤフレーム、ロケータ、アイコンなどのシーン内のすべての UI 要素は、メイン シーンがレンダーされた後、同じレンダー パスでレンダーされます。UI 要素が複雑なレンダリング システムとは別にレンダーされるので、レンダリングが効率的になります。たとえば、UI 要素はモーション ブラーが必要ないので、シーンのレンダリングが完了した後では UI 要素のレンダーが効率よくなります。

ただし、サブレンダリングのトレードオフとして、UI 要素は常に最後にレンダリングされ、シーンの Z バッファのみと相互作用するので、UI 要素はシーンと正確にアルファ ブレンドできません。

MAYA_VP2_DEVICE_OVERRIDE

ビューポート 2.0 を実行するレンダリング エンジンを選択するには、この環境変数を使用します。この環境変数を設定すると、インタラクティブ セッションとバッチ セッションの両方について、ユーザ プリファレンス(ウィンドウ > 設定/プリファレンス > プリファレンス > ディスプレイ(Window > Settings/Preferences > Preferences > Display))がオーバーライドされます(-hw2 オプションを使用)。

ビューポート 2.0 を DirectX 11 モードでレンダーするには、この環境変数を VirtualDeviceDx11 に設定します。ビューポート 2.0 を OpenGL モードでレンダーするには、この環境変数を VirtualDeviceGL に設定します。

この環境変数の設定を解除すると、再びユーザ プリファレンスを使用してレンダリング エンジンが選択されます。

ビューポート 2.0 を DirectX 11 モードで実行する詳細については、「ビューポート 2.0 で DirectX 11 を使用する」を参照してください。

MAYA_VP2_USE_LINEAR_NC_SPACE_DEPTH_PRIORITY
既定では、Extension for Maya 2013 は新しいアルゴリズムを使用して深度の優先順位を決定します(つまり、描画する UI 要素間の上下関係を決定します)。このアルゴリズムはクリップ空間にリニアに拡張され、ニア クリップ距離が小さいときに、より正確な結果を提供します。この環境変数を 1 に設定することにより、従来の(NDC)深度優先順位アルゴリズムに戻すことができます。
MAYA_VP2_IMAGEPLANE_CAMERA_UI
スクリーンスペース アンビエント オクルージョンや被写界深度などのポスト エフェクトによってイメージ プレーンが影響を受けている場合は、この環境変数を 1 に設定すると、イメージ プレーンがシーンの最後にレンダーされるようになります。ただし、この環境変数を使用すると、半透明のオブジェクトがイメージ プレーンの前面で正しくレンダーされない場合があります。