パーティクルクラウド（Particle Cloud）

ガスやクラウドなどのエフェクトを生成するのに使用します。パーティクルは、薄いガスやクラウド、厚いクラウド、メタボールサーフェス、またはチューブとしてソフトウェアレンダーすることができます。

シェーディンググループのボリュームポートにコネクトできるボリューム（Volume）マテリアルです。initialParticleSE は、サーフェス（Surface）ポートにコネクトされた Lambert マテリアルとボリュームポートにコネクトされたパーティクルクラウド（Particle Cloud）マテリアルを持つシェーディンググループです。パーティクルクラウドシェーディンググループをパーティクルエミッタにコネクトすると、ガスやクラウドなどのエフェクトを生成することができます。パーティクルは、薄いガスやクラウド、厚いクラウド、メタボールサーフェス、またはチューブとしてソフトウェアレンダーすることができます。

カラー（Color）、透明度（Transparency）、白熱光（Incandescence）は固定値に設定することやパーティクルのライフにテクスチャマップすることができます。マップされる場合は、マップの V 値がパーティクルのライフにマップされます。

このマテリアルは作成バーにあります。

カラー（Color）: パーティクルクラウドの基本カラーを設定します。デフォルトは青緑です。
透明度（Transparency）: パーティクルクラウドの透明度を設定します。赤、緑、青の各チャンネルで透明度を調整することができます。パーティクルクラウドを不透明にする場合は透明度を小さい値に（暗く）設定し、透明にする場合は大きい値に（明るく）設定します。
白熱光（Incandescence）: パーティクルクラウドを光源のように明るく見せるには、白熱光アトリビュートを使用します。デフォルトでは白熱光が黒であるため、グローは追加されません。

注:
白熱光（Incandescence）をオンに設定すると、パーティクルクラウドが発光しますが、シーン内の他のオブジェクトは照明されません。
ライフカラー（Life Color）: パーティクルのライフ内の特定時間におけるカラーを設定します。パーティクルサンプラ（Particle Sampler）ノードを使用して、このアトリビュートをパーティクルのライフ中アニメートすることができます。
ライフ透明度（Life Transparency）: パーティクルのライフ中の特定の時間における透明度を設定します。パーティクルサンプラ（Particle Sampler）ノードを使用して、パーティクルのライフの間アトリビュートをアニメートすることができます。
ライフ白熱光（Life Incandescence）: パーティクルのライフ中の特定の時間における白熱光を設定します。パーティクルサンプラ（Particle Sampler）ノードを使用して、パーティクルのライフの間アトリビュートをアニメートすることができます。

注:
ライフカラー（Life Color）、ライフ透明度（Life Transparency）、ライフ白熱光（Life Incandescence）はパーティクルの存在時間によって制御されます（カラー、透明度、白熱光はテクスチャによって定義されますが、その UV 情報はすべてParticleSamplerInfo ユーティリティノードから取得されます）。ParticleSamplerInfo ユーティリティノードは、テクスチャの作成時に自動的に生成されます。
グローの強度（Glow Intensity）: パーティクルクラウド（粒子状のクラウド）に追加されるハロ状のグローエフェクトの量を調整します。このグローエフェクトは、レンダリングが完了した後のポストプロセスとして追加されます。グローの強度のデフォルトはゼロであり、グローは追加されません。

透明度（Transparency）

密度（Density）: 透明度アトリビュートに似た機能です。パーティクルクラウドの密度がどのように表示されるかを制御し、さらに、そのパーティクルクラウドを通してバックグラウンドがどの程度見えるかを調整します。このアトリビュート値を増加させると、パーティクルクラウドの密度が高くなります。
ブロブマップ（Blob Map）: パーティクルクラウドの透明度に適用されるスケーリング係数を指定します。パーティクルクラウドに 3D テクスチャをマッピングすると、パーティクルだけでは作れない内部テクスチャやシェイプをクラウドに追加することができます。
丸み（Roundness）: ノイズの不規則性を調節します。この値が小さいほど、シェイプの丸みが減少します。
半透明（Translucence）: 影の計算のみに使用されるパーティクルクラウドの密度のスケール係数を指定します。この値が大きいほど、より多くのライトが貫通します。次の式に従います。

密度（density） * （1 - 半透明（translucence））

ビルドインノイズ（Built-in Noise）

ノイズ（Noise）: パーティクルクラウド内のジッタを調節します。この値にゼロを設定すると、パーティクルクラウド全体が非常にスムースで均一に見えます。ノイズの値を大きくすると、テレビ画面上の静電気のようにクラウド内部のノイズが増加します。ノイズのデフォルト値は 0.75 です。
ノイズ周波数（Noise Freq）: ノイズがオンのときに、ノイズ粒子のサイズを指定します。ノイズ周波数に大きい値を指定すると小さく微細なノイズが生成され、小さい値を指定すると大きく粗いノイズが生成されます。ノイズ周波数をゼロに設定するのは、ノイズをオフに設定するのと同じです。
ノイズのアスペクト（Noise Aspect）: ノイズがオンのときに、ノイズの分布を調節します。デフォルト値はゼロであり、ノイズが XY 方向に均等に分布します。ノイズのアスペクト（Noise Aspect）に正の値を指定すると、パーティクルのパスに直角にノイズが分布します。負の値を指定すると、パーティクルのパスと並行にノイズが分布します。
ノイズアニメーションレート（Noise Anim Rate）: アニメーション中のノイズ変更レートを制御するスケーリング係数を指定します。
ソリッドコアのサイズ（Solid Core Size）: コア（パーティクルが不透明である領域）のサイズを指定します。

サーフェスシェーディングプロパティ（Surface Shading Properties）

拡散係数（Diffuse Coeff）: パーティクルから反射されるシーン内のライトの量を指定します。大半のマテリアルは当たっているライトの一部を吸収して、残りを拡散します。

デフォルト値は 0.0 です。1.0 に設定すると、マテリアルに当たるライトがすべて反射されます。高密度のクラウドを作成する場合は値を高くします。0.0（最小値）に設定すると、ライトはまったく反射されずサーフェスシェーディングが発生しません。

サーフェスカラーは透明度によって調整されます。この値を 1.0 より大きな値に設定すると、マテリアルが透明なときでもサーフェスの特性を表示できます。
サーフェスカラー（Surface Color）: クラウドの内側ではなく、パーティクルクラウドサーフェスの基本カラーを指定します。このオプションを有効にするには、拡散係数を 0 より大きな値に設定する必要があります。
バンプマッピング（Bump Mapping）: バンプマップテクスチャのピクセルの輝度に従って（レンダリング実行中に）サーフェス法線を変更すると、凹凸のある粗い形状のようにサーフェスを見せることができます。このオプションを有効にするには、拡散係数を 0 より大きな値に設定する必要があります。（バンプマップによってサーフェスの形状が実際に変更されるわけではありません。サーフェスのシルエットはスムースなままに見えます）。
半透明係数（Translucence Coeff）: ライトが半透明のオブジェクト内を拡散的に貫通する方法を指定します。つまり、ライトがオブジェクトの一方側を照らすと、反対側が部分的に照らされるということです。半透明係数（Translucence Coeff）アトリビュートを使用すると、クラウド、毛皮、ヘア、大理石、ひすい、ワックス、紙、木の葉などのエフェクトを作成することができます。0（デフォルト）に設定すると、ライトがオブジェクト内を貫通しません。1 に設定すると、ライトがすべて貫通します。このオプションを有効にするには、拡散係数を 0 より大きな値に設定する必要があります。
サーフェスシェーディングシャドウ（Surface Shading Shadow）: サーフェスシェーディングが、シャドウを含むプリイルミネーション（使用可能な場合）と結合するかどうかを指定します（次のフィルタの半径（Filter Radius）の説明を参照）。このオプションを有効にするには、拡散係数を 0 より大きな値に設定する必要があります。

プリイルミネーションコントロール（Pre-illumination Controls）

フィルタの半径（Filter Radius）: ボリュームパーティクルは、デフォルトでは各パーティクルの中心のライティングを評価するプリイルミネーションを使用します。このため、アニメーションの中で輝度が急速に変化するとポッピングが起ることがあります。特にサーフェスシェーディングシャドウ（Surface Shading Shadow）がオンの場合に顕著です。

フィルタの半径（Filter Radius）を使用すると、プリイルミネーション結果をフィルタして、各パーティクルの中心の値がフィルタ半径内のすべてのプリイルミネーション結果の平均になるようにすることができます。値を大きくするとレンダー時間が長くなりますが、よりスムースなイメージが作成されます。