レンダラ > ビューポート 2.0(Renderer > Viewport 2.0)
 
 
 

高パフォーマンスのシーン ビューとしてビューポート 2.0 を選択し、大きなシーンを最適化します。これによって、多数のオブジェクトを含む複雑なシーンや、重いジオメトリを含む大きなオブジェクトとやり取りすることができます。

レンダラ > ビューポート 2.0(Renderer > Viewport 2.0)

以下は、ハードウェア レンダラ 2.0 設定(Hardware Renderer 2.0 Setting)ウィンドウのオプションの説明です。

注:

32 ビット バージョンの Maya の使用時には、メモリの問題が生じる可能性が高くなります。32 ビット システムまたはメモリが 4 GB 未満のシステムでは、シーンのサイズが制限されることがあります。

パフォーマンス(Performance)

統合ワールド(Consolidate world)

このオプションでは、シェイプのジオメトリ キャッシュを共通のマテリアルを使用して結合します。多くのシーンではこれによってパフォーマンスが大幅に向上しますが、追加メモリが必要となります。

このオプションはメモリ チェックを行います。メモリ不足が生じる可能性が高い場合は、以下のような警告が表示されます。

「統合ワールドがオンの場合、ビューポート 2.0 にシーンをロードするにはメモリが足りないことがあります(There may not be enough memory to load the scene into Viewport 2.0 while consolidate world is turned on.)。」

ヒント:

シーン ビューが不安定になった場合は、このオプションを無効にしてみてください。

警告:

このオプションの使用時に、操作によってはわずかに遅延が生じる場合があります。

頂点アニメーション キャッシュ(Vertex Animation Cache)

これを有効にすると、アニメーションの各フレームごとに生成されるメッシュ データがキャッシュされ、アニメーションのスクラブをよりインタラクティブに実行できるようになります。

  • 無効化(Disable): このオプションを選択すると、頂点アニメーション キャッシュ(Vertex Animation Cache)が無効になります。シーンを再生しないモデリングまたはライティング ワークフローを処理する場合とインタラクティブなワークフローのみを実行する場合は、このオプションを選択してください。
  • ハードウェア(Hardware): GPU に頂点バッファをキャッシュします。グラフィックス カードにシーン、テクスチャ、アニメーションをすべて格納するだけの十分なメモリがあれば、ハードウェア(Hardware)システム(System)よりも高速になります。メモリが十分でない場合は、システムの速度が低下することがあります。そのような場合には、システム(System)に切り替えてください。
  • システム(System): システムのメモリに頂点バッファをキャッシュします。システム(System)ハードウェア(Hardware)より速度は落ちますが、通常は、バッファのキャッシングにより多くのメモリを利用できます。
注:このオプションを使用する場合、大きなシーン、多数のオブジェクトや重いジオメトリを含む複雑なシーンを処理できる十分なメモリがあることを確認する必要があります。このオプションを選択しても、メモリが十分になければ、パフォーマンスがあまり向上しないこともあります。
重要:このオプションを機能させるには、メッシュ データのトポロジを変更するすべてのヒストリ ノードを、時間に基づいて変化するすべてのノードより前に持ってくる必要があります。これには、skinCluster ノードと polyTransfer ノードのユーザ法線のデフォーム(Deform User Normals)オプションが含まれます。このオプションを頂点アニメーション キャッシュ(Vertex Animation Cache)で使用するには、オフに設定する必要があります。
ヒント:多数の文字や複数の skinCluster ノードを持つシーンで ユーザ法線のデフォーム(Deform User Normals)オプションをすばやく無効にするには、アウトライナ(Outliner)ウィンドウ > アウトライナ(Window > Outliner))ですべての skinCluster ノードを選択してから、アトリビュート スプレッドシート(Attribute Spread Sheet)ウィンドウ > 一般エディタ > アトリビュート スプレッドシート(Window > General Editors > Attribute Spread Sheet))を使用してこれらのノードをオフ(Off)に設定します。
注:再生速度をたとえば 24 fps にクランプすると、頂点アニメーション キャッシュ(Vertex Animation Cache)は、タイムライン上のすべてのアニメーションを完全にキャッシュするのに数サイクルを必要とする場合があります。 効率を上げるもう 1 つの方法は、再生スピード(Playback speed)すべてのフレームを再生(Play every frame)に設定し、最大再生スピード(Max Playback Speed)に適切なフレーム レートを設定します。再生スピード(Playback speed)プリファレンス(Preferences)ウィンドウのタイム スライダ(Time Slider)カテゴリ(ウィンドウ > 設定/プリファレンス > プリファレンス(Window > Settings/Preferences > Preferences))で設定できます。
重要: シーンにエクスプレッション ノードがあると、省略可能な DG の評価が強制的に実行されるため、キャッシングによるパフォーマンスの向上効果は小さくなります。
ディペンデンシー グラフ評価のスレッド化(Thread Dependency Graph Evaluation)

これを有効にすると、個別のスレッドで個別のキャラクタ(DG のサブグラフ)が評価されます。

ライトの制限数(Light Limit)

このオプションを使用して、レンダリングに使用するライトの最大数を設定します。非表示のライトは含まれません。デフォルトのライト数は 8 で最大数は 16 です。

透明度のアルゴリズム(Transparency Algorithm)

次の透明度のソート アルゴリズムから選択します。

  • 簡易(Simple): 透明度のソートは行われません。
  • オブジェクトのソート(Object Sorting): オブジェクトはデプスを基準にソートされます。カメラから遠くにあるオブジェクトは、近くにあるオブジェクトよりも前に描画されます。
  • ウェイト付けした平均値(Weighted Average): これは順番に関係のない透明度アルゴリズムで、オブジェクトやポリゴンのソートは行われません。最終的なカラーは、1 ピクセル内のすべての透明オブジェクトのウェイト付けした平均値として計算されます。このアルゴリズムは順番に関係ないため、透明なオブジェクト、ヘア、パーティクル システムなどが大量にあっても、高速であるという利点があります。透明度のレベルが 1 つであれば正確で安定しており、ソートによる跳ねるようなアーチファクトも生じません。ただし、任意のプラグイン シェーダとの互換性があるわけではありません。プラグイン シェーダは代わりにデフォルトの透明アルゴリズムの使用に戻ります。特に設定していなければ、デフォルトではオブジェクトのソート(Object Sorting)アルゴリズムが使用されます。

サポートしていないテクスチャ タイプのベイク解像度(Bake Resolution for Unsupported Texture Types)

カラー テクスチャ(Color Textures)バンプ テクスチャ(Bump Textures)

Maya 2D シェーディング ノードは、ファイル(File)チェッカ(Checker)を除き、ベイク処理済みテクスチャとしてサポートされます。これらのアトリビュートを使用して、ベイク処理済みの 2D テクスチャの解像度を設定できます。

注:

現在ロードしているテクスチャの変更の結果を確認するには、シーンをリロードするか適用(Apply)ボタンを押して 2D テクスチャのアトリビュートを変更する必要があります。

スクリーンスペース アンビエント オクルージョン(Screen-space Ambient Occlusion)

有効化(Enable)
画面上のアンビエント オクルージョンを有効化する場合は、このオプションを選択します。
総数(Amount)
アンビエント オクルージョンの強度を指定します。デフォルトは 1.0 ですが、0.0 から 3.0 までの範囲で指定できます。
半径(Radius)
サンプリング領域の半径(画面上)を指定します。
サンプル(Samples)
アンビエント オクルージョン エフェクトの外観を改善するためのオクルージョン サンプルの数を指定します。

モーション ブラー(Motion Blur)

有効化(Enable)
モーション ブラーを有効化する場合は、このオプションを選択します。
注:モーション ブラーが一度に対応できるビューポイントは 1 つのみです。 複数のビューポートでビューポート 2.0 を使用している場合、そのすべてのビューポートでモーション ブラーが無効になります。ビューポート 2.0 を使用しているビューの数は、モーション ブラーのレンダー ビュー レンダリングには関係ありません。
タイプ(Type)
このオプションは、サポートされているモーション ブラーのタイプを示します。Maya 2012 は、サーフェスやカメラの変換など、時間の経過とともに変化するオブジェクトのモーション ブラーのみをサポートします。Maya 2012 は、時間の経過とともにデフォームするサーフェスのモーション ブラーはサポートしていません。
シャッターを開く割合(Shutter Open Fraction)
ムービー カメラのシャッターが開いているフレーム時間の割合です。0 を指定するとシャッターはまったく開かず、1 を指定すると 100% のフレーム時間で開きます。
サンプル数(Sample Count)
各ポイントのモーション ベクトルのサンプル数です。サンプル数が少ないと低精度になり、多いと高精度になります。
注:

スクリーンスペース アンビエント オクルージョン、モーション ブラー、被写界深度などのポストエフェクトが有効になっていれば、ワイヤフレームやコンポーネントの描画がこれらのエフェクトの影響を受けることはありません。サーフェスの塗りつぶし表示は影響を受けます。ただし、サーフェスが半透明である場合、このサーフェスのワイヤフレームやコンポーネントが塗りつぶし描画とブレンドされることはありません。たとえば、オブジェクトを作成し、シェーダの透明度を半透明に設定してから、オブジェクトまたはそのコンポーネントを選択すると、スクリーンスペース アンビエント オクルージョン(Screen-space Ambient Occlusion)を有効にした場合と無効にした場合の違いを確認できます。

さらに、その他の透明度オプションと異なり、ウェイト付けした平均値(Weighted Average) 透明度アルゴリズムを使用した場合、ワイヤフレーム描画は、透明なサーフェス描画とブレンドされません。

マルチサンプル アンチエイリアシング(Multisample Anti-aliasing)

有効化(Enable)
マルチサンプル アンチエイリアシングを有効化する場合は、このオプションを選択します。
サンプル数(Sample Count)
サンプル数を増やすとアンチエイリアシングの精度が向上します。サンプル数を増やすとパフォーマンスは低下しますが、アンチエイリアシングの精度が向上します。
注:サンプル数のオプションは、ビデオ カードによって異なります。プルダウン メニューには、有効なオプションのみが表示されます。

ガンマ補正(Gamma Correction)

有効化(Enable)/ガンマ(Gamma)

ガンマ補正はレンダーの最後に実行され、非線形性の表示に合わせて調整できます。

ガンマ補正を設定するには、有効化(Enable)を選択する必要があります。デフォルト値は 2.2 です。

浮動小数点レンダー ターゲット(Floating Point Render Target)

整数バッファではなく浮動小数点バッファにレンダーする場合は、このオプションを選択します。

注:サポートされるフォーマットはカードによって異なりますが、プルダウン メニューには有効なオプションのみが表示されます。

バッチ レンダー オプション(Batch Render Options)

X 線表示モード(X-Ray Mode)
X 線表示モードを有効にするには、このオプションを選択します。 X 線表示モードは、ビューポート ディスプレイとバッチ レンダリングの両方でサポートされています。
X 線表示ジョイント ディスプレイ(X-Ray Joint Display)
X 線表示ジョイント モードを有効にするには、このオプションを選択します。 X 線表示ジョイント モードは、ビューポート ディスプレイとバッチ レンダリングの両方でサポートされています。
重要:X 線表示ジョイント モードは、モーション ブラー(Motion Blur)、被写界深度、またはスクリーンスペース アンビエント オクルージョン(Screen-space Ambient Occlusion)が 1 つでも有効になっていると機能しません。
ライティング モード(Lighting Mode)
使用可能なライティング モードから選択します。すべて(All)デフォルト(Default)なし(Note)から選択します。シーンにライトはないが、すべて(All)オプションが選択されている場合、使用されるライティングは、レンダー設定(Render Settings): 共通(Common)タブのレンダー オプション(Render Options)セクションにある デフォルト ライトの有効化(Enable Default Light)オプションの設定によって変わります。
レンダー モード(Render Mode)
レンダー モードは、ワイヤ(Wire)シェーディング(Shaded)シェーディング ワイヤ(Wire on Shaded)デフォルトのマテリアル(Default Material)から選択します。これらはデフォルト精度のビューポートで使用できるモードと同じです。詳細については、シェーディング メニューを参照してください。
レンダー オーバーライド(Render Override)
API を通じて、独自のカスタム レンダラでビューポート レンダラをオーバーライドできます。独自のレンダラ オーバーライドの登録を可能にするクラスについては、MViewport2Renderer.h を参照してください。レンダー オーバーライドは、このプルダウン リストに表示されます。
オブジェクト タイプ フィルタ(Object Type Filters)
バッチ レンダーからフィルタして取り除くオブジェクトをリストから選択します。

関連項目