ライトの mental ray アトリビュート（ポイント、スポット、ディレクショナル、エリア）

mental ray アトリビュートはポイントライト、スポットライト、ディレクショナルライト、およびエリアライトにのみ使用できます。これらのアトリビュートは、アトリビュートエディタの LightShape ノードにあります。

mental ray のエリアライトは、スポットライトまたはエリアライトを使用して作成できます。mental ray エリアライトのアトリビュートの詳細については、（エリアライトを使用して作成された）mental ray のエリアライトアトリビュートと（スポットライトを使用して作成された）mental rayのエリアライト（Area Light）アトリビュートを参照してください。

コースティクスとグローバルイルミネーション（Caustic and Global Illumination）

フォトンの放出（Emit Photons）: 光源に対してフォトン放出（Emit Photons）をオンに設定します。
フォトンの強度（Photon Intensity）: 光源から分布するライトの量です。各フォトンは光源エネルギーの一部を伝送します。

デフォルト値は 8000 です。0 に設定すると、フォトンは放出されません。

コースティクスエフェクトの明るさが十分でない場合は、満足する結果が得られるまで、これらの値を少し（～ 12000）増やしてみてください。

「ホットスポット」（見えない）領域が発生した場合、これらの値を 4000 または 5000 ぐらいに均等に減らしてみてください。
指数（Exponent）: これは、値が減少すると輝度が増加する減衰に似ています。間接的なライトがより長い距離に達する可能性を高めるには、この値を減らします。

この値を 1 より小さい値に設定すると、ノイズが見えることがあります。デフォルト（2）は自然な（二次）減衰をシミュレートしますが、エネルギー保存の法則（自然界で発生します）に従わないので、離れた光源からの明るいスポットが予期せぬ場所で発生する場合があります。
コースティクスフォトン（Caustic Photons）: 光源によって生成されてフォトンマップに格納されるフォトンの数です。デフォルト値（10000）は高速で低品位のコースティクスに適しています。コースティクスエフェクトの質を上げるには、この値を漸増的に 20000 まで増やします（結果としてレンダリング時間が増加します）。一般的に、100000 では中品位、1000000 では非常に正確なエフェクトが生成されます。

シャドウマップ（Shadow Map）アトリビュート

シャドウマップフォーマット（Shadow Map Format）: 普通シャドウマップ（Regular Shadow Map）と詳細シャドウマップ（Detail Shadow Map）のいずれかを選択します。詳細については、mental ray シャドウマップを参照してください。
mental ray シャドウマップの使用（Use mental ray shadow map）: オンの場合はmental ray によってシャドウマップが生成されます。オフの場合はMaya によってシャドウマップが生成されます。このアトリビュートには、レンダーレイヤオーバーライドを適用できます。
Maya から設定を取得（Take Settings from Maya）: Maya の設定をロードする場合、このボタンをクリックします。
解像度（Resolution）: シャドウマップの解像度を設定します。
サンプル（Samples）: ピクセルごとのサンプルの数を指定します。
柔らかさ（Softness）: シャドウの柔らかさを指定します。
バイアス（Bias）: バイアスアトリビュートは指定されたバイアスの値をライトごとに適用することで、シャドウデプスの微妙なオフセットやシャドウの僅かな移動といった結果を得ることができます。このオプションは、Maya^® ファー（Fur）^™ のレンダリングなどの特殊なケースのシャドウの調整に有効です。

ライト単位のバイアス（Bias）アトリビュートを 0 に設定すると、レンダー設定（Render Settings）の一般的なシャドウマップバイアス（Shadow Map Bias）設定（レンダー設定（Render Settings）ウィンドウ、オプション（Option）タブ、mental ray オーバーライド（mental ray Overrides）セクション、シャドウマップ（Shadow Map）サブセクション）が使用されます。ライトごとのバイアスの値が 0 より大きいときは、指定されたライトごとのバイアスの値を使用します。

このバイアス値は、通常、シャドウキャスタとシャドウレシーバ間の最短距離より小さい値を指定する必要があります。ただし、バイアス値が小さすぎると、セルフシャドウアーティファクトが生じる場合があります。
シャドウマップのファイル名（Shadow Map File Name）: 結果のシャドウマップのファイル名をこのテキストフィールドに入力します。
ライト名の追加（Add Light Name）: シャドウマップにライト名を含める場合、このアトリビュートをオンにします。
フレーム拡張子の追加（Add Frame Ext）: シャドウマップにフレーム拡張子を含める場合、このアトリビュートをオンにします。
シーン名の追加（Add Scene Name）: シャドウマップにシーン名を含める場合、このアトリビュートをオンにします。

シャドウマップカメラの使用（Use Shadow Map Camera）（ディレクショナルライトのみ）

シャドウマップカメラを使用して、ディレクショナルライトの焦点範囲を制御します。

カメラの解像度（Camera Resolution）: シャドウマップカメラの解像度。Maya のシャドウマップカメラは四角です。
カメラのアパーチャ（Camera Aperture）: カメラのアパーチャの幅。
カメラのアスペクト比（Camera Aspect）: シャドウマップの X 解像度対 Y 解像度。Maya は正方形のシャドウマップを使用するため、この値は必ず 1 です。
カメラの名前（Camera Name）: 使用するカメラの名前。
カメラの焦点（Camera Focal）: カメラの焦点距離をインチ単位で指定します。ディレクショナルライトの場合は「無限遠」です。

詳細シャドウマップアトリビュート（Detail Shadow Map Attributes）

詳細シャドウマップ（Detail Shadow Map）: ライトの mental ray シャドウマップを使用する場合、このアトリビュートをオンにします。
サンプル（Samples）: ピクセルごとのサンプルの数を指定します。このアトリビュートが 0 に設定されると、mental ray for Maya の内部デフォルト値が使用されます。
精度（Accuracy）: 1 つのサンプルの 2 つのデプス値の間に必要な（2 つの値を識別可能にする）距離を指定します。非常に低い精度の値を設定すると、メモリとリソース量が大きくなりますが、質は向上します。非常に高い精度の値を設定すると、アーティファクトが可視になります。このアトリビュートを 0 に設定すると、mental ray for Maya はシーンに基づいて合理的な値を決定します。
アルファ値（Alpha）: 詳細シャドウマップの作成時にオブジェクトの伝送カラーのスカラー輝度だけを使用する場合、このアトリビュートをオンにします。この結果、グレースケールシャドウが生じます。