IK システムのコントロール オブジェクトを作成する

 
 
 

一般的に、IK ハンドル(IK Handle)を使って IK チェーンにポーズを設定するのは、あまり良い練習になりません。IK ハンドル(IK Handle)は、シーン ビューで選択するのは難しい場合があります。特に、スケルトンとその他のサーフェス コンポーネントを含む階層内に IK ハンドルがグループ化されている場合には難しくなります。もっと良い練習は、コントロール オブジェクトを作成することです。

直接 IK ハンドル(IK Handle)を使用するのではなく、コントロール オブジェクトを作成して、IK システムを選択して操作します。コントロール オブジェクトは、カーブまたはロケータを付けて作成できます。カーブやロケータはレンダーしたイメージに表示されないため、よく使用されます。

コントロール オブジェクトでは、コンストレイント(Constraint)を使って IK ハンドル(IK Handle)の動きを制御します。コンストレイントを使用して、オブジェクトの位置、方向、またはサイズを他のオブジェクトにコンストレイントすることができます。

コントロール オブジェクトを作成するには

ロケータを使ってコントロール オブジェクトを作成するには

  1. メイン メニューから作成 > ロケータ(Create > Locator)を選択します。

    シーン ビューの原点に 3 次元交差が作成されます。

  2. ツール ボックス(Toolbox)から移動ツール(Move Tool) を選択します。
  3. 側面ビューで、下の図のようにメカニカル アームの先端の斜め上にロケータを移動します。

ハイパーグラフ(Hypergraph)でロケータをコントロール オブジェクトとして簡単に識別できるように、ロケータの名前を変更します。

ハイパーグラフ(Hypergraph)を使ってコントロール オブジェクトの名前を変更するには

  1. ハイパーグラフ(Hypergraph)で、locator1 という名前のノードを右クリックします。表示されたポップアップ メニューから名前の変更(Rename)を選択します。
  2. 表示されるノードの名前を変更(Rename Node)ウィンドウで、ArmControl という名前を入力して[Enter]キーを押し、ロケータの名前を保存します。

IK ハンドルをコントロール オブジェクトにコンストレインする前に、コントロール オブジェクトのトランスフォームを固定する必要があります。トランスフォームの固定によって、オブジェクトの位置を変更せずにオブジェクトのトランスフォームが 0 に設定されます。さらに良い方法を紹介します。アームをリセットして既定の位置に戻す必要がある場合は、コントロール オブジェクト上のトランスフォームを 0 に設定することができ、アームは既定のポーズに戻ります。

コントロール オブジェクトのトランスフォームを固定するには

  1. ハイパーグラフ(Hypergraph)で、ArmControl という名前のノードを選択します。

    シーン ビューでコントロール オブジェクトが選択されます。

  2. メイン メニューで、修正 > トランスフォームのフリーズ(Modify > Freeze Transformations) > を選択します。
  3. トランスフォームのフリーズ オプション(Freeze Transformation Options)ウィンドウで、以下を実行します。
    • 編集 > 設定のリセット(Edit > Reset Settings)を選択して、ツールを既定の設定にします。
    • トランスフォームのフリーズ(Freeze Transform)をクリックします。

    ArmControl のトランスフォームが 0 に設定されます。これ以降、チャネル ボックス(Channel Box)で移動を 0 に設定すれば、ArmControl の位置を現在の位置にリセットすることができます。

シーン ビューでロケータをコントロール オブジェクトとして簡単に識別するために、注釈(annotation)を使ってコントロール オブジェクトにラベルを付けます。注釈(annotation)とは、ラベルの付いた項目に設定できるテキスト ラベルです。注釈(annotation)は、シーン ビュー内のモデルの向きに関係なく、常にビューアの正面を向いているため便利です。

シーン ビューでコントロール オブジェクトにラベルを付けるには

  1. ハイパーグラフ(Hypergraph)で、ArmControl ノードを選択します。
  2. メイン メニューから作成 > 注釈(Create > Annotation)を選択します。
  3. 表示される注釈ノード(Annotation Node)ウィンドウで、ArmControlと入力し、OK をクリックします。

    シーン ビューで、ロケータまたはコントロール オブジェクトのそばに ArmControl の文字が表示されます。ハイパーグラフ(Hypergraph)で、階層内の ArmControl の下に 2 つの新しいノードが表示されます。

  4. annotation1 を選択した状態で、移動ツール(Move Tool)を選択します。
  5. 側面ビューで、下の図のように Annotation がロケータ オブジェクトから少しずれて表示されるように、Annotation だけをドラッグします。

    Annotation がシーン ビューに表示され、コントロール オブジェクトを選択するときに簡単に識別できるようになりました。

ArmControl ノードの表示を簡略化するには

  1. ハイパーグラフ(Hypergraph)で、ArmControl ノードを右クリックします。ポップアップ メニューから折り畳み(Collapse)を選択します(ノードをダブル クリックして、下位の階層を折り畳んだり展開したりすることもできます)。

    ArmControl ノードは、以前の 3 レベルのノードがある階層ではなく、単一ノードとして表示されます。ノードの左下コーナーにある小さな矢印は、そのノードが折り畳まれていることを示しています。

IK ハンドル(IK Handle)を制御するために、コントロール オブジェクトを IK ハンドルにリンクさせる必要があります。