流体の動作を変更する

 
 
 

流体の外観と動作に影響を与えるには、流体コンテナのアトリビュートを変更します。ただし、コンテナのアトリビュートをどのように変更しても、流体がコンテナの外側に出ることはありません。

次の手順では、ダイナミック流体エフェクトについて理解するために、流体コンテナのアトリビュートをいくつか見てみましょう。

流体のアトリビュートを変更するには

  1. 流体コンテナを選択します。
  2. Maya ウィンドウの右側のパネルにアトリビュート エディタ(Attribute Editor)を表示し、fluidShape タブをクリックします。
  3. コンテンツの方法(Contents Method)セクションを見てみましょう。コンテンツの方法(Contents Method)では、流体プロパティがある場合に、それをコンテナでどのように定義するかを設定します。

    密度(Density)速度(Velocity)ダイナミック グリッド(Dynamic Grid)に設定されていることが分かります。

    ダイナミック グリッド(Dynamic Grid)に設定した場合、コンテナはボクセル(ボリューム ピクセル)と呼ばれるバーチャルな長方形の単位に分割されます。値を放出するか、ペイントするか、または定義済みの初期状態を追加することによりこのバーチャル グリッドに値を配置すると、シミュレーションの各ステップで、流体ダイナミクス ソルバを使って各ボクセルの値が再計算されます。流体ダイナミックのモーションは、このようにして作成されます。

    ヒント:

    流体のアトリビュート エディタ(Attribute Editor)ディスプレイ(Display)セクションで数値表示(Numeric Display)密度(Density)に変更すると、バーチャル グリッドに密度値を表示することができます。値を確認するには、シェーディング モードをワイヤフレーム(シェーディング > ワイヤフレーム(Shading > Wireframe))に設定する必要があります。

    ダイナミック流体のシミュレーションでは、密度(Density)ダイナミック グリッド(Dynamic Grid)に設定する必要があります。また、グリッド内のプロパティ値は速度によって移動されるので、速度(Velocity)をオフにすることはできません。

    プロパティをグラディエント(Gradient)およびスタティック グリッド(Static Grid)として定義する方法については次のレッスンで説明します。

  4. 密度を上昇させるのではなく、下降させるために、アトリビュート エディタ(Attribute Editor)ダイナミック シミュレーション(Dynamic Simulation)セクションを開き、次のように設定します。
    • 重力(Gravity)値を -9.8 に変更します(実世界の重力加速度は -9.8 m/s2 です)。

      負の値を設定すると密度(Density)は下に移動します。

  5. Maya ウィンドウの下部にある再生コントロールを使用して、シミュレーションを再生します。
  6. 次の手順を実行して、コンテナに乱気流を追加し、密度(Density)が渦巻状の円運動をするようにします。
    • 流体コンテナを選択します。
    • アトリビュート エディタ(Attribute Editor)コンテンツの詳細(Contents Details)セクションを開きます。次に乱気流(Turbulence)セクションを開き、強さ(Strength)の値を 1.0 に変更します。
  7. 再生コントロールを使用して、シミュレーションを再生します。
  8. 再生を停止し、再生範囲の始めに移動します。
  9. 次の手順を実行して、コンテナの境界が流体に与える影響を変更します。
    • アトリビュート エディタ(Attribute Editor)の上部にあるコンテナのプロパティ(Container Properties)セクションで、次のオプションを設定します。
      • 境界線 X: なし(Boundary X: None)
      • 境界線 Y: なし(Boundary Y: None)
  10. 再生コントロールを使用して、シミュレーションを再生します。

    流体がコンテナの側面と衝突しなくなり、側面を通り抜けているように見えます。流体は、コンテナの境界が存在しないかのように動作しています。ただし、流体がコンテナの境界を通り抜けているように見えてはいても、流体が境界の外側に存在しているわけではありません。流体が存在できるのはコンテナの内部だけです。

  11. 境界線 X (Boundary X)境界線 Y (Boundary Y)両サイド(Both Sides)に変更して、コンテナの 4 つの側面の境界を元の状態に戻します。
  12. 再生を停止し、再生範囲の始めに移動します。