流体シミュレーションの精度を上げる

 
 
 

煙の量を増やしてエフェクトに炎を追加するには、コンテナのベース解像度を上げて流体シミュレーションの精度を向上させます。また、高詳細ソルバ(High Detail Solve)を使用してディテールを追加し、さらにセルフ シャドウ(Self Shadowing)を使用してこのディテールをハイライトすることもできます。

ただし、流体にこのような調整を行うと、シミュレーション時間は長くなります。

流体シミュレーションの精度を上げるには

  1. コンテナのプロパティ(Container Properties)セクションで、ベース解像度(Base Resolution)を 50 に設定します。

    処理能力が低いシステムでは、ベース解像度を 30 に保ちます。

  2. ダイナミック シミュレーション(Dynamic Simulation)セクションで、高詳細ソルバ(High Detail Solve)すべてのグリッド(All Grids)に設定します。

    高詳細ソルバ(High Detail Solve)を使用すると、解像度を上げなくてもシミュレーションをより詳細に表現できます。これは、爆発、流れる雲、立ち上る煙のようなエフェクトを作成するのに理想的です。

  3. ライティング(Lighting)セクションで、次の操作を実行します。
    • セルフ シャドウ(Self Shadow)をオンに設定します。
    • シャドウの不透明度(Shadow Opacity)を 1.0 に設定します。

    これは、流体が内部シャドウを投影するように設定して、流体から投影されるシャドウの暗度を定義します。シャドウの不透明度(Shadow Opacity)値が 1.0 の場合、シャドウは完全に黒くなり流体が完全にシャドウの中に入ります。これらのアトリビュートのエフェクトは、流体をレンダーしたときに最も顕著になります。

  4. シミュレーションを巻き戻してフレーム 80 前後まで再生し、それから現在のフレームのレンダー(Render the current frame)アイコンをクリックします。

    フレームを再度レンダーしますが、今回はカメラのパース ビューを変更します。

  5. レンダー ビュー(Render View)ウィンドウで、レンダー > レンダー > persp (Render > Render > persp)を選択します。

    これで、流体エフェクトを使用してスラグ鋳造工場に煙と炎を追加するレッスンが完了しました。次のレッスンでは、2 つのパーティクル システムを作成して、溶融スラグがシュートを滑り落ちるときに飛び散る火花をシミュレートします。

流体シミュレーションをキャッシュする

最終シミュレーションをレンダーする前に、流体エフェクトをキャッシュする必要があります。残りのレッスンでも現在のシーンを使用する場合は、ここで流体をキャッシュするか、またはレッスン 4 を開始する前にキャッシュを作成してください。

注:システムの処理速度によって異なりますが、流体のキャッシュには 15 分ほどかかる場合があります。

流体をキャッシュするには

  1. シミュレーションを開始フレームまで巻き戻し、流体(fluid_slag_smoke)を選択して次の操作を実行します。
    • ダイナミクス(Dynamics)メニュー セットで、流体 nCache > 新規キャッシュの作成(Fluid nCache > Create New Cache) > を選択します。
    • 流体キャッシュの作成オプション(Create Fluid Cache Options)で、キャッシュ ディレクトリ(Cache directory)をプロジェクト フォルダに設定します。
    • ファイル配分(File distribution)で、1 ファイル(One File)を選択します。
    • 作成(Create)をクリックします。
  2. 流体シミュレーションをキャッシュしてから再生します。