Drag Force(ドラッグフォース)

 
 
 

このコンパウンドは、流体でのように、速度と反対の方向に向けてオブジェクトの動きに流れの抵抗を追加します。このフォースにより、シミュレーション オブジェクトの動きの速度を下げたい場合に、そのレベルを直接コントロールできます。たとえば、ドラッグ フォースを使用してパーティクルが水の中で動くエフェクトを作成したり、放出されるパーティクルの動きをスローモーションで作成できます。

ドラッグ フォースは流体の密度によって決まります。たとえば、空気中の移動は水中の移動よりも簡単です。また、オブジェクトの速度とサイズ(最も重要なのは、速度に対して垂直なオブジェクトのサイズ)によっても異なります。このため、長くて薄いオブジェクトほど空力の影響を受けます。ドラッグは速度の 2 乗に比例します。2 倍速く動かせば、フォースは 4 倍強くなります。ドラッグ フォースがどの程度オブジェクトの速度を下げるかは、その質量によって決まります。重いオブジェクトほど運動量が多いため、速度の低下が小さくなります。

ドラッグ フォースは、流体の速度に比例したオブジェクトの速度と反対に作用します。 たとえば、オブジェクトは激しい流れでは静止していられません。たとえ速度がゼロでも、流れに比例した速度はゼロではありません。

このコンパウンドの[フォース]出力は、[フォースの追加]コンパウンドの[フォース]ポートに接続します。

ICE でのフォースの使い方の詳細については、「ICEフォース」(「ICE の基本」)を参照してください。

タスク:[Particles]/[Forces]

出力ポート:[フォース]

ドラッグの種類の選択(Select Drag Type)

ドラッグの強さはコントロール可能で、ドラッグのタイプも単純な速度ベースのドラッグまたは物理的に正確なドラッグに設定できます。

  • [Physically Accurate]タイプのドラッグは、パーティクルのサイズと質量を考慮します。現実の物理学と同じような結果を出すには、[強さ]の値を小さく設定する必要があります。

  • [Simple Velocity Based]タイプのドラッグは、一定の比率で各フレームのパーティクルまたはオブジェクトの速度を低下させます。たとえば、0.1 に設定すると、各フレームのパーティクルまたはオブジェクトの速度が 10% 遅くなります。質量に比例するフォースが生成されるため、パーティクルの質量の値は作用しません。このオプションは、物理的に正確なシミュレーションを作成しない場合に使用します。

強さ(Strength)

各フレームで、パーティクルまたはオブジェクトに適用するドラッグ(オブジェクトが失う速度)を定義します。値を 1 に設定すると、パーティクルは 1 フレームで完全に停止します。値を 0.1 に設定すると、パーティクルは各フレームで 10% のスピードを失います。

ドラッグの強さの影響は、[Select Drag Type]での選択によって異なります。