シェーダボールを使用する
 
 
 

シェーダボールは、標準のライティングおよびジオメトリを使用して、マテリアルまたはシェーダの簡単なプレビューを表示します。設定を変更すると、シェーダボールも自動的に更新されます。シェーダボールはアルファブレンドを実行しないことに注意してください。

シェーダボールは、以下の複数のビューに表示されます。

シェーダボールには、以下の 2 つの基本タイプがあります。

Softimage では、既定のシェーダボールが 3 つあります。サーフェイス マテリアル用のリンゴ、ボリューミック マテリアル用のクラウド、2D パラメトリック マテリアル用のグリッドです。独自のカスタム シェーダボールを作成するオプションもあります。

Render Tree 内のシェーダボール

Render Tree では、ノードで直接シェーダボールを表示したり、シェーダボールを Shaderball Viewer で開くことができます(「Shaderball Viewer」を参照)。ツリー全体の結果を表示できるだけでなく、すべてのサブツリーの結果も表示できます。また、マルチ出力ノードの特定の出力ポートの結果を表示することもできます。

既定では、SPDL ファイルの設定に従って、シェーダボールが最初からノードに表示されています。そのため、必要に応じて、右クリックのコンテキスト メニューを使用して個別のノードでシェーダボールを表示したり、[表示](Show)メニューを使用して複数のノードでシェーダボールを表示する必要があります。

Render Tree でシェーダボールをアクティブ/非アクティブにするには

  • Render Tree のコマンド バーで、シェーダボールのアイコンを切り替えます。

シェーダボールを既定表示に戻すには

  • [表示](Show) [シェーダボールをデフォルトにリセット](Reset Shaderballs to Default)を選択します。

個別のノードのシェーダボールを表示/非表示にするには

  • ノードのタイトル バーまたはシェーダボールを右クリックし、[シェーダボールの表示](Show Shaderball)を切り替えます。

選択したノードのシェーダボールを表示/非表示にするには

  • 目的のノードを選択し、[表示](Show) [選択のシェーダボールの表示](Show Shaderballs on Selection)または[選択のシェーダボールの非表示](Hide Shaderballs on Selection)を選択します。

すべてのノードのシェーダボールを表示/非表示にするには

  • [表示](Show) [すべてのシェーダボールの表示](Show Shaderballs on All)または[すべてのシェーダボールの非表示](Hide Shaderballs on All)を選択します。

個別のノードのシェーダボール モデル設定を変更するには

  • シェーダボールを右クリックし、[シェーダボールのモデル](Shaderball Models)サブメニューからオブジェクトまたは背景を選択します。

既定の値は、空間/パラメトリック シェーダボールのプリファレンスで設定されています。「Shaderballプリファレンス」(「プリファレンス リファレンス」)を参照してください。

個々のノードについて特定の出力ポートの結果を表示するには

マルチ出力シェーダ ノードでは、複数の出力チャンネルに抽出できるデータが計算され、各チャンネルを Render Tree の別の場所で個別に使用することができます。シェーダボール内の使用可能な出力ポートは、Render Tree 内で接続され、評価されていない出力ポートであっても、すべて結果を表示できます。

  • マルチ出力ノードのシェーダボールを右クリックし、[シェーダボールのレンダアウトプット](Shaderball Render Output) [から使用できる出力の1つを選択します。]([select from available outputs])

[Render Tree の例](Render tree example):[Render Tree の使い方]シェーダは、その [RGB](rgb) ポートから RGB カラー チャンネルだけを出力します。これが、マテリアル ノードのシェーダボール内にレンダリングされて表示される最終の結果です。ただし、[RGBA Split]シェーダのシェーダボールは、代わりにその[alpha]ポートの結果を表示するように設定されています (シェーダボールの背景も、モデルをよりわかりやすく表示するために[なし]に設定されました)。

[デフォルト アウトプット](Default Output)オプションは、ノードの SPDL ファイルで「メイン出力」ポートとして定義されているポートを使用してシェーダボールをレンダリングします。多くの場合、明確に既定を示す特定の出力ポートはなく、このオプションは単純に無視されます。結果を見ただけでどのポートが[デフォルト アウトプット]に関連付いているのかがわからない場合は、シェーダボールをレンダリングする必要のある、名前の付いた出力ポートの 1 つを選択してください。

Shaderball Viewer

Shaderball Viewer は、シェーダボールをさまざまなサイズで表示するためのフローティング ウィンドウです。

A

オプション メニュー

B

サイズのプリセット。ウィンドウの境界線をドラッグして、必要なサイズに調整することもできます。

C

自動更新。オフの場合、[F5]キーを押すと手動で更新できます。

Shaderball Viewer を開くには

  • マウス ポインタをノードのタイトル バーの上に置き、ノードの上に表示される[v](ビュー)アイコンをクリックします。

複数の Shaderball Viewer を開くには

  • Softimage のメイン メニューで[表示](View) [レンダリング/テクスチャ](Rendering/Texturing) [Shaderball Viewer]を選択して、1 つまたは複数の空のビューアを開きます。

    複数のビューアが開いたら、Render Tree のノードで [v] アイコンをクリックすると、最後に開いてクリックしたビューアが使用されます。このビューアの内側には、明るい灰色の境界線があります。

ズームされたビューを切り替えるには

  • [Z]キーを押します。ビューを復元するには、もう一度[Z]キーを押します。

他のオプションを使用するには

他のオプションを使用する場合は、オプション アイコン メニューをクリックします。

[モデル](Model) [デフォルト モデル](Default Model)および[デフォルト背景](Default Background)の値は、空間/パラメトリック シェーダボールのプリファレンスで設定されています。「Shaderballプリファレンス」(「プリファレンス リファレンス」)を参照してください。

Shaderballプリファレンス

各タイプのシェーダボールのデフォルトモデルおよび背景、使用するレンダラ、およびシェーダボールの結果の品質は、Shaderballプリファレンス([ファイル](File) [設定](Preferences) [Shaderball])で設定できます。

カスタム シェーダボール

独自のシェーダボールを作成し、使用することができます。シェーダボールは、Softimage インストール フォルダの /Application/Shaderballs ディレクトリの該当するサブフォルダに保存されているモデル(*.emdlファイル)です。

一般的なガイドライン

シェーダボールとして使用するモデルを作成するには、以下のガイドラインに従います。

  • 作成するモデルはプロパティの継承のシーン ルートとして機能するため、モデルのすべてのプロパティをローカルにする必要があります。モデルのオブジェクトのローカルでないプロパティは、モデル ノードから継承されます。これには、ジオメトリ アプロクシメーション、ビジビリティ、マテリアルなどが含まれます。

  • マテリアルがプレビューされるオブジェクトには、シェーダ接続のないローカル マテリアルが必要です。接続は、プレビュー対象のシェーダのタイプに応じて、シェーダボール エンジンによって自動的に確立されます。[Surface]ポートに接続するシェーダのみがサポートされています。

  • シェーダボール モデルには、シェーダボールおよび背景を照らすために必要なすべてのライトを含める必要があります。シェーダボール エンジンでは、グローバル イルミネーション、ファイナル ギャザリング、アンビエンスなどのその他の形式のイルミネーションをサポートしていません。

  • シェーダボール モデル内のすべてのオブジェクトには、U 軸と V 軸の両方で(0、1)から定義されたテクスチャ UV 座標のセットを 1 つだけ含める必要があります。UV 座標を使用すると、通常のイメージ ファイルが明瞭に表示されます。ペイントしたばかりのシームレスなテクスチャの表示が、固有の UV でおかしくなってしまうことはありません。

  • 柔軟性を高めるため、シェーダボール モデルには、タンジェント情報をエンコーディングした頂点カラー プロパティを含める必要があります([レンダ]ツールバーの[取得](Get) [プロパティ](Property) [タンジェント](Tangent))。これによって、XSINormalMap、Vertex_rgba、および Map_lookup_color の各シェーダにプレビューが表示されるようになります。

  • シェーダボール モデルは、原点(0、0、0)を中心として配置する必要があり、その最大幅の軸の長さは 8 単位を超えることができません。

パラメトリック シェーダボール モデル

  • パラメトリック シェーダボールは、イメージ、2D グラディエント、2D プロシージャル テクスチャなどのための UV パラメータ配置のみに依存するシェーディング情報を表示する場合に便利です。

  • パラメトリック モデルの場合、カメラはオーソグラフィックで、およそ(0、8、0)の位置に配置され、注視点は(0、0、0)になります。FOV は、注視点の位置で 8 単位です。モデルを適切に配置するようにしてください。

空間シェーダボール モデル

  • 空間モデルは、シェーダの出力の結果をよりよく示すために 3 次元オブジェクトが必要な場合に便利です。このモデルには、シェーディングのエフェクトをよりよく表示するために、モデルの 3 次元性を可能な限り示すサーフェイスが必要です。

  • 空間モデルは、およそ(5.3、5.8、4.5)の位置に配置されたパースペクティブ カメラを使用し、注視点は(-0.2、0.65、-0.35)、FOV は水平に 53.6 度です。モデルを適切に配置するようにしてください。

背景モデル

  • 背景モデルは、メインのシェーダボール モデルによって屈折、反射、およびシャドウが設定されるジオメトリを提供します。

  • 背景モデルには、シェーダボールのジオメトリを完全に含める必要があります。カメラは背景モデルの外にあることが多いため、背景モデルのジオメトリでは、法線を内側に向ける必要があります(シェーダボール モデルに向けて)。[表示/非表示]プロパティ エディタの[レンダリング]タブで、[ジオメトリ]>[可視フェイス](Geometry: Visible Face)[フロント フェイスのみ](Front Face Only)に設定する必要があります。

  • 空間シェーダボールの背景モデルは、(0、0、0)を中心として配置する必要があり、その内部直径は最低 12 単位でなければなりません。

  • 背景モデルにはライトを含めることができません。シェーダボールおよび背景のすべてのイルミネーションは、シェーダボール モデルによって提供されます。