misss_fast_simple_phen
 
 
 

カテゴリ: mental ray > マテリアル フェノメナ

シェーダファミリ: マテリアル フェノメナ

出力: カスタム

このフェノメナは(明示的に指定しない限り)自動的に必要なライトマップを生成し、ライトマップ データを入力して、サブサーフェイス スキャッタリングを使用した一般的な半透明のオブジェクトとしてオブジェクトをシェーディングします。散乱は 2 つに分けて行われ、1 つはオブジェクトの前面、もう 1 つはオブジェクトの後面について行います。[Material]ノードの[Material]ポートに直接接続され、[Material]ノードへの他の接続は受け入れません。

シェーダはいくつかのライトの成分を重ね合わせ(詳細は「misss_fast_shader」を参照)、最終結果を得ます。以下の法則を念頭においておきましょう。

RenderTree でのサブサーフェイス スキャッタリング エフェクトの作成については、「高速サブサーフェイス スキャッタリング エフェクト」(「マテリアルとシェーダ」)を参照してください。

人間の肌をシミュレートする場合は、[misss_fast_simple_phen]よりも複雑で特化された[misss_fast_skin_phen]を使用できます。

名前(Name)

Render Tree に表示されるシェーダ ノードの名前。任意の名前を入力するか、デフォルト名を使用します。

ライトマップ(lightmap)

デプスマップ(depthmap)

このフェノメナはライトマップを自動的に生成するため、通常は使用されません。

これらは、シェーダがシェーダ間で自動的に作成されたライトマップの名前を伝達するために使用する、特殊なパラメータです。経験豊富なユーザは書き込み可能なテクスチャを渡し、[lightmap_group] および [lightmap_size] の両パラメータを未定義にしておくことができます。

イメージ クリップを編集することも、ファイルまたはソースから新規のイメージ クリップを取得することもできます。イメージを操作する方法については、「イメージのソースとクリップを管理する」(「データ管理」)を参照してください。

lightmap_group

散乱グループの名前。ライトマップとデプスマップのペアが内部的に作成され、この名前が付けられます。

相互の内部に光を散乱するすべてのオブジェクトは、同じ散乱グループに属する必要があります。メモリを節約するために、散乱グループの数はできるだけ少なくします。キャラクタの手や顔などは、同じ散乱グループを使用できます(異なる人物の手や顔であってもその方が効率的です)。たとえば、2 人のキャラクタが握手する場合には、2 人の手を別の散乱グループに属させる必要があります

lightmap_size

ライトマップのサイズを、レンダリングされたイメージの最終的な解像度に対するパーセントで指定します。通常、この値は 50% 以上にする必要はありません。ただし、レンダリングされたイメージにアーティファクトが残っている場合はこの値を大きくします。

lightmap_samples

レンダリングされる各レイによって考慮されるライトマップ サンプルの数を指定します。一般的に、この値は 2 の累乗の値です(16、32、64、128 など)。

微妙なスキャッタリングは多くのサンプルを必要としません。ただし、フロント スキャッタリングおよびバック スキャッタリングの半径を大きくする場合、またはバック スキャッタリングの深度を大きくする場合は、サンプル数を大きくしてレンダイメージから斑点を除去します。

バンプ(bump)

法線を摂動させるシェーダを選択します。シェーダのカラー出力(設定されている場合)は使用されません。

d(ディフューズ)

アンビエント(ambient)

アンビエント イルミネーション コンポーネントのカラーをコントロールします。アンビエント コンポーネントはライトマップに追加され、他の光源と同じように散乱するため、HDRI ライトを追加するのに適した場所です。HDRI ライトは環境マップおよびオクルージョン マップに基づきます。

overall_color

ディフューズ コンポーネントおよび両方のスキャッタリング コンポーネントがこのカラー値と乗算され、スキャッタリングエフェクト カラーが生成されます。次のような複数の使用法があります。

  • 全体的にエフェクトを明るくしたり暗くする。

  • 最終的な結果を調整する。

  • ライトを減少させるマップに接続する。たとえば、オブジェクトのサーフェイスが汚れていれば散乱光のほとんどをさえぎります。

diffuse_color

ディフューズ イルミネーションのカラーを定義します。通常はオブジェクトのメイン サーフェイス テクスチャを使用します。

diffuse_weight

他のコンポーネント(アンビエント、スキャッタリングなど)とブレンドする場合のディフューズ イルミネーションのウェイトをコントロールします。

front_sss_color

フロント サーフェイス スキャッタリングのカラーをコントロールします。フロント サーフェイスは、カメラ側のオブジェクトの面であるため、フロント サーフェイスに当てる光量を多くするとそのほとんどが表示されます。

front_sss_weight

他のライト コンポーネント(バック スキャッタリング、ディフューズなど)とブレンドする場合のフロント スキャッタリングのウェイトをコントロールします。

front_sss_radius

ライトがフロント サーフェイス方向に拡散する距離をコントロールします。この値はシーン単位で指定しますが、[アドバンス設定]タブの[scale]値によって単位を分割できます。

back_sss_color

バック サーフェイス スキャッタリング(オブジェクトを通る抜けるライト)のカラーをコントロールします。バック サーフェイスはカメラ側とは反対の面です。背後から光を当てる場合、またはライトがオブジェクトを直接通り抜ける場合は、バック スキャッタリングがほとんど表示されます。

back_sss_weight

他のライト コンポーネント(バック スキャッタリング、ディフューズなど)とブレンドする場合のバック スキャッタリングのウェイトをコントロールします。

back_sss_radius

ライトがバック サーフェイス方向に拡散する距離をコントロールします。この値はシーン単位で指定しますが、[アドバンス設定]タブの[scale]値によって単位を分割できます。

通常、バック スキャッタリングの半径は、バック スキャッタリングの[depth]パラメータと同じ値にします。

back_sss_depth

バック スキャッタリングの深度をコントロールします。この値が大きいほど、オブジェクト内の深い場所までライトが散乱するようになります。深度を大きくすると、後ろから照らされたときの透明度が高くなります。

一般的に、深度値を大きくする場合はライトマップのサンプル数を増やす必要があります。これによってレンダリングされたイメージから斑点が除去されます。

通常、バック スキャッタリングの深度は、バック スキャッタリングの[radius]パラメータと同じ値にします。

s(スペキュラ)

スペキュラ(specular)

オブジェクトが照らされているエリア内のスペキュラ サーフェイス カラーを定義します。この値はオブジェクトのディフューズおよびアンビエント値とブレンドされます。

指数(exponent)

鏡面反射光の減衰率を定義します。

a(アドバンス)

lightmap_gamma

ライトマップに保存されるライトのガンマ カーブ。1 未満の値では、照明方向に対して垂直方向にライトが拡散します。1 より大きい値では、光源を向いている領域にライトが集中します。

間接イルミネーション(indirect)

オンの場合は、ライトマップに含まれるすべての間接ライティング(フォトン、ファイナル ギャザリングなど)が散乱します。この処理はレンダリング時間を要するため、間接ライトを散乱させることが重要か、わざわざレンダリング時間を費やすに値しないかを、ケースバイケースで判断しなくてはなりません。

scale_conversion

シーンの距離単位をシェーダの距離単位に変換するための変換係数。あるオブジェクトのマテリアルを、異なる単位を使って作成された別のオブジェクトで再利用する場合に有効です。

scatter_bias

0(ゼロ)に設定するとスキャッタリングは完全に均等になります。正の値では前面に多く散乱、負の値では後面に多く散乱します。可能な範囲は -1.0 から 1.0 までですが、実際に役に立つ範囲はさらに狭くなります。まず 0.1(わずかに前面に多く散乱より)から始めるとよいでしょう。

減衰(falloff)

散乱半径に沿った距離減衰のシェイプを設定します。この値が高いほど減衰は急になり、低いほど緩やかな減衰になりますが、同時に明確な散乱距離も短くなります。高い値(1.0 ~ 10.0)の場合は、散乱半径内のほとんどのサンプルに均一にウェイトが適用されます。値が低い場合(0.1 から 1.0)は、散乱半径のエッジに近いサンプルのウェイトは少なくなります。

screen_composit

有効の場合は、スクリーン合成が使用されます。多くのレイヤのライトを一緒に追加するときは、非常に簡単かつ急速に色が消えて露出オーバーのために白になりますが、人間の目は本来非線形であり、彩度を異なる方法で認知します。このオプションでは、多くの合成アプリケーションでレイヤ間のスクリーン変換モードとして知られている機能を使用でき、よりソフトでより望ましい結果を得られます。

無効の場合は、標準の追加が使用されます。ハイ ダイナミック レンジでレンダリングするとき、すでに最終的な輝度が圧縮されている最終出力ステージに適当なトーンオペレータを適用済みの場合は、このオプションを無効にすると最適です。それ以外の場合は、有効にしてより望ましい結果を得られるようにします。

モード(mode)

ライト リストのモード セレクタ。詳細については、「ライト一覧モードを設定する」(「直接照明」)を参照してください。

ライト

エフェクトを作成するライトを指定するライト リストを作成します。詳細については、「ライト一覧を使用する」(「直接照明」)を参照してください。