mib_glossy_refraction
 
 
 

カテゴリ: mental ray > マテリアル

シェーダ ファミリ: サーフェイス マテリアル

出力: カラー

このシェーダは[mib_glossy_reflection]シェーダと似ていますが、いくつかの相違点があります。このシェーダは屈折を扱うため、環境ではなく「深さのあるマテリアル」を作成します。

このシェーダと[mib_glossy_reflection]シェーダの使用方法については、「mib_glossy_reflection_phong_phen」を参照してください。

灰色の「深さのあるマテリアル」へと沈むオブジェクト

名前(Name)

Render Tree に表示されるシェーダ ノードの名前。任意の名前を入力するか、デフォルト名を使用します。

top_material

最上位のレイヤのサーフェイス特性です。[mib_glossy_reflection]シェーダの[base_material]と同じように、これは結果に対して単純に加算されます。

ここに接続するシェーダの例としては、鏡面反射性だけを持ち、ディフューズ コンポーネントがほとんど定義されていない[mib_illum_phong]シェーダが挙げられます。

deep_material

[max_distance]がゼロ以外の値に設定されている場合のみ使用されます。

オブジェクトの「内部」のサーフェイス特性であり、屈折が[max_distance]に近づくにつれて移り変わっていくカラーです。カラーの計算はサーフェイスで行われますが、内部オブジェクトのすべての屈折の後方に「表示」されます。

面白みのある擬似ボリューム計測シミュレーションを行う場合は、ここで[misss_fast_shader]サブサーフェイス スキャタリング シェーダを使用すると良いでしょう。

back_material

オブジェクトの内部に内側からヒットするレイ(つまりジオメトリ法線によって定義される後面からオブジェクトにヒットしたレイ)で使用されるマテリアルです。

これはオブジェクトの「内部」の外観を定義するもので、[mib_illum_phong]シェーダなどのサーフェイス シェーダに割り当てる必要があります。

render_reverse_of_back_material

既定では、mental ray は入射レイの側面方向に法線をフリップしてオブジェクト サーフェイスの内面をレンダリングします。しかし、オブジェクトの外面に当たっている光でシェーディングを定義することによって、半透明エフェクトをシミュレートする場合もあります。

このオプションを選択すると、[back_material]を評価するときにシェーダがサーフェイス法線の元の方向を使用するようになり、このエフェクトを作成できます。

refraction_color

屈折されたレイの乗数。

max_distance

屈折されたレイの到達距離の制限。距離がこの値に近づくにつれて、[deep_material]へと移り変わっていきます。設定された距離までしか透過されない、半透明のマテリアルの外観を得ることができます。

減衰(falloff)

[deep_material]への移り変わりの度合い(「べき乗」関数)を設定します。既定値 2.0 は、減衰が距離の二乗(2 のべき乗)であることを意味します。さらに、値 3.0 は距離の三乗、のように続きます。

このパラメータは、[max_distance] がゼロである場合は無効です。

refraction_base_weight

カメラに面しているサーフェイスの屈折のスカラ乗数。

refraction_edge_weight

カメラに垂直なサーフェイス(つまりエッジ)の屈折のスカラ乗数。

edge_factor

エッジの最も細い部分の幅。一般に、エッジ(浅い視射角)における屈折量は、正対しているサーフェイス上の屈折量よりも少なくなります。これはフレネル効果と呼ばれます。

ior

屈折率。屈折の摂動の計算は摂動した法線ベクトルに基づいて行われるので、この値で理にかなった屈折率を定義するということは非常に重要です。たとえば、インデックスが 1.0 である場合はレイの方向は変更されず、ブラーも一切生成されません。特殊なケースとして、この値を 0.0 に設定すると、「法線摂動モード」から「方向摂動モード」に切り替えることができます。

サンプル(samples)

使用するサンプルの数を設定します。理想的には、2 の累乗にします。この値がゼロの場合は、シェーダは単一のサンプル屈折のみに戻ります。

u_spread、v_spread

U 方向および V 方向に向けた法線ベクトルの摂動の量です。

この 2 つの値が同じである場合は、光沢のある等方性屈折が生成されます。この 2 つの値に何らかの差異がある場合は、異方性モードが有効になります。

u_axis、v_axis

異方性の方向を指定するオプション パラメータ。いずれも異方性モードでのみ適用されます。

[u_axis]が 0、0、0 である場合は、シェーダはサーフェイスの最初の導関数ベクトルに基づいて既定のベクトルを生成しようと試み、そのようなベクトルがない場合は、オブジェクト空間の X 軸に基づいたベクトルが生成されます。

[u_axis]に値が指定されている場合は、異方性の U 方向として使用されます。

[v_axis]に値が指定されている場合は V 方向として使用されますが、指定されていない場合は、V 方向は元のサーフェイス法線と U 方向の外積として計算されます。

拡散(dispersion)

0.0(色収差なし)から 1.0(全色収差)までの分散状態です。

スペクトル

[dispersion]パラメータがゼロ以外の値である場合にカラーの分割先となる「虹」を定義するカラーの配列を作成します。既定では、赤 - 黄 - 白 - シアン - 青 - インディゴの各カラーですが、任意のカラーに変更できます。

追加(Add)

リストにカラー アイテムを追加します。

クリア(Clear)

リストからすべてのカラー アイテムを削除します。

アイテム(Item)

リストの RGBA カラー値を表すアイテム ポート(パラメータ)。

 

[アイテムの編集アイコン](Edit Item icon)をクリックすると、リスト内の各アイテム エントリを削除、名前変更、上へ移動、下へ移動できます。

リストからアイテムを削除すると、そのアイテムはシェーダによって作成されたエフェクトに影響しなくなります。多くの場合、リスト内でのアイテムの位置によって評価の順序が決まります。評価の順序を変更する(リスト内でアイテムを上下に動かす)と、シェーダの最終出力に影響を与えることができます。