パラメータの値の設定
 
 
 

オブジェクト、シェーダ、またはオペレータのパラメータ値は、インタフェースに配置されたテキストボックス、チェックボックス、スライダ、および仮想スライダによって直接編集することができます。パラメータは、主にプロパティエディタ(以下に示す)を使用して変更します。プロパティエディタの詳細については、「プロパティ エディタでのプロパティの修正」を参照してください。

プロパティエディタに加えて、メインコマンドエリアにある多数のテキストボックスに値を入力し、バーチャルスライダを使用してExplorerの値を変更できます。

テキストボックスでパラメータ値を変更するには、テキストまたは数値を入力します(詳細については、「テキストボックスに値を入力」を参照)。カラーチャンネル値など同時に設定するスライダとテキストボックスは、グループ化されています。

テキストボックスに同時に表示できる以上の文字数を入力した場合には、カーソルの文字が自動的にスクロールします。

A

チェックボックス

B

テキストボックス

C

スライダ

注:アニメート可能なすべてのパラメータの隣には、アニメーションアイコンと呼ばれる小さな緑色のボックスがあります。このアイコンを使用して、パラメータに対してキーやその他の要素を設定したり削除したりできます。詳細については、「アニメーション アイコン」を参照してください。

スライダを使用して値を入力

スライダを使用して値を変更するには

  • 次のいずれかの操作を実行します。

    • スライダの上をクリックして値を設定します。左側の値が低くなり、右側の値が高くなります。マウスの左ボタンを使用してドラッグした場合は、シーンは連毒的に更新されます。

      または

    • Shiftキーを押しながらスライダを左右にドラックすると、より細かく値を調整できます。

      または

    • Ctrlキーを押しながらスライダを左右にドラックすると、カラーコントロールグループの全スライダの値が同時に変更されます。

      または

    • マウスの中央ボタンを使用してドラッグします。マウスの中央ボタンを使用した場合は、ドラッグに合わせて連続的に更新されるのではなく、マウスボタンを離した時点にのみシーンが更新されます。これは、更新に長い時間がかかるパラメータの値を設定する場合に特に役立ちます。この場合も、[Shift]キーを押すと細かい調整ができます。

スライダでは設定できないより精確な値を指定する必要がある場合は、値を数値で入力します。「テキストボックスに値を入力」を参照してください。

スライダの範囲外の値の入力

スライダが付いた多くのパラメータでは、スライダの範囲外の値を設定できます。たとえば、[Local Transform]プロパティエディタの[位置]のスライダの範囲は-50~+50ですが、オブジェクトがこの範囲よりももっと親のオリジンから離れていることがあります。

パラメータがスライダの範囲外の値をサポートしている場合、関連の数値ボックスに入力するか、または、Altキーを押しながら仮想スライダツールを使用して、そのような値を設定します。

スライダの範囲外に値を設定すると、表示される範囲が自動的に現在の値の2倍に広がります。たとえば、あるパラメータのデフォルトの範囲が0~10であるときに値を15に設定すると、新しい範囲は0~30になります。ただし、この変更は永久的なものではありません。パラメータの値をデフォルトの範囲内で設定してプロパティエディタを閉じ、再度開くと、表示される範囲はデフォルトの範囲に戻っています。

バーチャルスライダを使用した値の入力

マーク パラメータの値は、「バーチャル スライダ」を使用して変更できます。つまり、プロパティ エディタを開かなくても、スライダの作業が行えるツールを有効にすることができます。パラメータの作成の詳細については、「 アニメーション パラメータをマーキングする」を参照してください。

バーチャルスライダを使用するには

  1. 1つまたは複数のオブジェクトを選択し、目的のパラメータにマークを付けます。パラメータにマークを付けるには、次のいずれかの操作を実行します。

    • Explorer でパラメータの名前をクリックします。

    • プロパティ エディタでパラメータの名前をクリックします。

    • マーク パラメータ リストからパラメータを選択します。

    [Shift]キーを使用するとパラメータを追加でき、[Ctrl]キーを使用すると切り替えることができます。

  2. [F4]キーを押し、以下の手順に従ってマウスを左右にドラッグします。画面の幅いっぱいを使用して水平方向にスクラブできます。

    • 中央クリックして右にドラッグすると値が増加し、左にドラッグすると値が減少します。既定の増分は、プロパティ エディタにあるパラメータのスライダの範囲に比例します。

    • [Ctrl]キーを押すと、大まかな調整(デフォルトの 10 倍の増分)ができます。

    • [Shift]キーを押すと、細かな調整(デフォルトの 10 分の 1 の増分)が可能です。

    • [Ctrl]+[Shift]キーを押して極めて細かな調整(デフォルトの 100 分の 1 の増分)ができます。

    • プロパティ エディタでパラメータ スライダの範囲を超える場所まで延長するには、[Alt]キーを押します(スライダの範囲がその合計範囲よりも小さい限り延長できます)。

    • 左クリックすると、バーチャルスライダモードのまま、他のオブジェクトの選択や他のパラメータのマーク付けができます。

    • 上下の矢印キーを押すと、値が 1 単位ずつ増減します。[Ctrl]キーを押しながら矢印キーを押すと 10 ずつ増減し、[Shift]キーを押しながら矢印キーを押すと 0.1 ずつ増減します。

  3. 右クリックすると、バーチャル スライダ モードを終了します。

テキストボックスに値を入力

テキストボックスには、さまざまな方法で情報を入力できます。一般的には、キーボードを使用して情報を入力できます。数値の入力の場合には、マウス操作とキーの組み合わせによってパラメータ値を増減することもできます。

ほとんどの数値ボックスは、表示の目的のために値を四捨五入します。たとえば、「0.0001」と入力した場合、表示される値は「0」ですが、精確な値がパラメータに保存され、コマンドヒストリに記録されます。

注:
  • 同じダイアログボックスまたはプロパティエディタ中でテキストボックス間を移動するには、[Tab]キーを押します。

  • 前のテキストボックスに戻るには、[Shift]+[Tab]キーを押します。

  • テキストボックスで使用可能なオプションを順に表示するには、矢印キーを使用します。

情報をタイプして入力するには

マウスポインタをテキストボックス内に置き、左クリックします。ポインタがテキストカーソル(点滅する縦のバー)に変わります。既存のテキストが選択されますが、他の文字をタイプすると書き換えられます。

テキストボックス内をもう一度クリックすると、テキストの選択が解除され、クリックした位置にカーソルが表示されます。次の操作を実行できるようになりました。

  • テキストボックス内のカーソルの位置を変更するには、キーボードの左矢印キーまたは右矢印キーを押します。

  • コンテンツの置換したい部分をカーソルでドラッグします。選択したテキストがハイライト表示されます。新しいテキストを入力します。

  • [Shift]+[左矢印]または[Shift]+[右矢印]キーを押すと、カーソルの左または右にあるテキストを選択できます。選択したテキストを削除または上書きできます。

  • 完全に書き換えたい単語は、単語上をダブルクリックすると、単語全体が選択されます。

  • 右クリックするとポップアップメニューが開きます。テキストボックスの内容に対して、[元に戻す](Undo)[切り取り](Cut)[コピー](Copy)[貼り付け](Paste)[削除](Delete)、または[すべて選択](Select All)コマンドを選択できます。

  • カーソルの左側の文字を削除するには、Backspaceキーを押します。カーソルの右側の文字を削除するには、Deleteキーを押します。

  • 数値の入力が可能な多くのボックスでは、対応するスライダの範囲外の値を設定できます。

  • テキストボックスの入力を取り消すには、[Esc]キーを押します。

注:

数値の入力時に問題が発生したら、Windowsの[コントロール パネル]の地域の設定で、小数点の記号がピリオド(.)になっていることを確認してください。

Linuxで[コントロール パネル]を開くには

  1. ターミナル ウィンドウまたはシェル ウィンドウを開きます。

  2. 次のように入力して、Softimage 環境スクリプトのソースを指定します。

    source ~/.xsi_2010

  3. 次のように入力して、MainWin Control Panel を起動します。

    mwcontrol

ジェスチャ入力によって情報を入力するには(スクラビング)

  • 数値を設定するテキストボックス上でマウスポインタをクリックし、円を描くようにドラッグします。この操作は「スクラビング」と呼ばれています。値を増やすには右回りにスクラブします。値を減らすには左回りにスクラブします。

    • [Shift]キーを押しながらスクラビングすると、値が 0.1 ずつ増減します。

    • [Ctrl]キーを押しながらスクラビングすると、値が 10 ずつ増減します。

一定単位で値を増減するには

  • 数値フィールドをクリックし、角かっこキー([)および(])を押すと、次のように値が増減します。

    押すキー

    実行内容

    ]

    1ずつ増加

    [

    1ずつ減少

    Ctrl+]

    10ずつ増加

    Ctrl+[

    10ずつ減少

    Shift+]

    0.1ずつ増加

    Shift+[

    0.1 ずつ減少

  • 数値フィールドをクリックして矢印キーを押すと、次のように値が増減します。

    押すキー

    実行内容

    [Ctrl]+[right-arrow]

    10ずつ増加

    [Ctrl]+[left-arrow]

    10 ずつ減少

    [Shift]+[Ctrl]+[right-arrow]

    0.1 ずつ増加

    [Shift]+[Ctrl]+[left-arrow]

    0.1 ずつ減少

    注:数値フィールドをクリックし、ホイールを前方に回すと値が 1 ずつ増加し、ホイールを後方に回すと値が 1 ずつ減少します。[Shift]キーを押すと値が0.1ずつ増減し、[Ctrl]キーを押すと値が10ずつ増減します。

数値計算を使用した相対値の入力

すべてのテキストボックスで、4つの基本的な演算子(加減乗除)を使用して相対値を入力することができます。また、リニア、ランダムなどの演算子も使用できます。

相対値を入力するには

  1. テキストボックスをクリックし、設定されている値を選択します。

  2. 加算、減算、除算、乗算を行う数値を入力します。

  3. 演算子のシンボル(+ - */)を入力します。テキストボックスに入力できるのは1つの演算子だけです。

  4. [Enter]を押します。

たとえば、テキストボックスで選択された値が 10 の場合、5+ と入力して[Enter]キーを押すと、既存の値に 5 が加えられ、結果は15になります。

同種のパラメータを持つ複数のエレメントを選択している場合、テキストボックスに入力した値はそれらすべてのパラメータに対して適用されます。

オペレータ

結果

value

選択されたすべてのエレメントのプロパティがその値に設定されます。たとえば、X軸の回転値として5と入力すると、選択されたすべてのオブジェクトの回転値が5に設定されます。これは絶対値入力とも呼ばれます(次の図を参照)。

value+

選択されたすべてのエレメントの値が、その値分だけ増加します。たとえば、X軸の移動パラメータに2+と入力すると、選択されたすべてのオブジェクトが2 Softimage単位移動します。計算による指定は相対値入力とも呼ばれます。

value-

選択されたすべてのエレメントの値が、その値分だけ減少します。

value*

選択されたすべてのエレメントの値にその値が乗算されます。

value/

選択されたすべてのエレメントの値がその値で除算されます。

l or L(min, max)

元の選択順序に従って、最小値からリニアに値が適用されます。たとえば、3つの立方体からなるグループのX軸の移動パラメータにL(4,8)を適用すると、オブジェクトがX軸に沿ってそれぞれ4、6、および8 Softimage単位移動します。

r or R

選択されたそれぞれのエレメントに0~1の間のランダム値が割り当てられます。

r(x)

選択されたそれぞれのエレメントに0~xの間のランダム値が割り当てられます。xには正または負の値を指定できます。

r(min, max)

選択されたそれぞれのエレメントに、指定された範囲のランダム値が割り当てられます。

r(min, max, seed)

r(min, max)と同じですが、乱数ジェネレータで使用されるシードを指定できます。同じシードを再使用すると、同じ数列を再作成できます。

g(mean, var)

選択されたエレメントに、正規(ガウス)分布に従うようにランダム値を割り当てます。

以下の図は、テキストボックスへの入力を使用してエレメントを変換するさまざまな方法を説明しています。この図では移動の例を挙げていますが、この概念はすべてのパラメータにあてはまります。

絶対値入力(Absolute Input)

XYZテキストボックスに数値を入力すると、すべての選択オブジェクトがそれぞれのX、Y、Z軸の指定値に移動します。

例: [移動: Y = 3](Translation: Y = 3)

(すべての球がY軸の3に移動します)

 

相対値入力

XYZテキストボックスに(value)+または(value)‐を入力すると、選択オブジェクトの値が指定値だけ増加/減少します。また、(value)*および(value)/を入力し、オブジェクトの値に乗算/除算を適用することもできます。

例: [移動: Y = 3+](Translation: Y = 3+)

(選択した球のそれぞれのY軸の値が、3 SOFTIMAGE単位だけ増加します)

 

ランダム入力(Random Input)

XYZテキストボックスにR(min,max)の値を入力すると、指定した最小値/最大値の範囲内で選択オブジェクトがランダムに移動します。

例: [移動: Y = R(0,6)](Translation: Y = R(0,6))

(球がY軸の 0~6 の範囲でランダムに移動します)

 

リニア範囲(Linear Range)

入力 XYZ テキストボックスにL(min,max)の値を入力すると、指定した最小値/最大値の範囲でリニアパス上に選択オブジェクトが移動します。最初の選択オブジェクトが最小値に位置づけられ、最後の選択オブジェクトが最大値に位置づけられます。

例: [移動: Y = L(0,6)](Translation: Y = L(0,6))

(球はY軸の0~6 のリニア範囲で等間隔に位置づけられます)

 

値のランダマイズ

[Animate]ツールバーのコマンドを使用してパラメータ値をランダムに生成できます。値は、ピボットポイントを中心とした範囲内のランダム値に設定されます。

  • 相対コマンドでは、パラメータの現在値が範囲の中心として使用されます。

  • 絶対コマンドでは、スライダの範囲の中点が使用されます。パラメータ値を入力する際にスライダ範囲外の値に設定できるパラメータもありますが、値は中心を設定するインタフェースのスライダの表示範囲内になります。

また、値を入力する際にランダム パラメータを設定することもできます(「 数値計算を使用した相対値の入力」を参照)。

値をランダマイズするには

  1. 1つまたは複数のオブジェクトを選択し、目的のパラメータにマークを付けます。パラメータにマークを付けるには、次のいずれかの操作を実行します。

    • Explorer でパラメータの名前をクリックします。

    • プロパティ エディタでパラメータの名前をクリックします。

    • マーク パラメータ リストからパラメータを選択します。

    パラメータを追加するには[Shift]キーを、パラメータを切り替えるには[Ctrl]キーを使用します。

    パラメータをマークする方法については、「 アニメーション パラメータをマーキングする」(「アニメーション」)を参照してください。

  2. [Animate]ツールバーの[作成](Create) [パラメータ](Parameter) [パラメータのランダマイズ](Randomize Marked Parameters)メニューからコマンドを選択します。

    • [10%相対](10% Relative)。現在の値を中心として、パラメータのスライダ範囲の+/-5%でランダムパラメータ値を生成します。

    • [25%相対](25% Relative)。現在の値を中心として、パラメータのスライダ範囲の+/-12.5%でランダムパラメータ値を生成します。

    • [50%相対](50% Relative)。現在の値を中心として、パラメータのスライダ範囲の+/-25%でランダムパラメータ値を生成します。

    • [75%絶対](75% Absolute)。スライダの中点を中心として、パラメータのスライダ範囲の+/-36.5%でランダムパラメータ値を生成します

    • [100%絶対](100% Absolute)。ランダムパラメータ値をパラメータのスライダ範囲の任意の場所に生成します。