反射率およびハイライトの設定

 
 
 
ヒント:

特定のマテリアルに対するパラメータを表示するには、そのマテリアルが割り当てられているオブジェクトを選択し、[Ctrl]+[M]を押します。または、[シーン内のマテリアル]セクションでマテリアル色見本を右クリックし、[マテリアル プロパティ]を選択します。

このマテリアルに対する反射を表示する

このマテリアルに対する反射をオンにします。

環境を反射させる

ハードウェア レンダリング モードでは現在の環境を反射させ、レイトレース レンダリング モードではシーン内の他のオブジェクトを反射させます。

反射マップを使用

マテリアル上で環境背景以外のものを反射させるには、反射マップを使用します。

注:

反射マップは、レイ トレーシング モードにおける他のあらゆる反射よりも優先されます。つまり、このマテリアルが割り当てられたすべてのオブジェクトは、ハードウェア レンダリング モードでもレイ トレーシング モードでも、このマップのみを反射し、他のオブジェクトは反射しません。その結果、レイ トレーシング モードではマテリアル上での反射が少なく見える可能性があります。

反射マップは、縦長の十字架型のパノラマ イメージである必要があります。また、イメージ ファイルのアスペクト比は 3:4、ピクセル数は 2 の累乗(24x32、384x512 など)にする必要があります。イメージには、標準イメージ(JPG、PNG、BMP)とハイ ダイナミック レンジ イメージ(HDR、EXR)のどちらも使用できます。

反射率
それぞれのマテリアルは、表示する角度に応じてさまざまに反射します。たとえば、フラットなサーフェスを正面から見た場合にはほとんどあるいはまったく反射が表示されなくても、斜めからサーフェスを見ると、反射がはっきり表示される場合があります。この効果は、フレネルとも呼ばれています。表示される角度によって反射率が変化するかどうかを指定するには、[反射率]メニューを使用します。
  • サーフェス全体にわたって一定 : 反射の明るさは、サーフェス全体にわたって一定です(既定値)。表示される[全体的な反射率]スライダをドラッグして、全体的な反射率を調整します。右端(1.000)までドラッグすると、全反射が得られます。
  • ビュー角度によって異なる : 反射は、横から見たサーフェス部分で強くなり、正面から見たサーフェス部分では弱くなります。表示される反射率グラフを使用してこの効果を調整します。

    ビューの角度と反射の量を関連付ける数学関数は、"フレネル関数" と呼ばれています。この関数では、[バイアス]、[スケール]、[累乗]という 3 つのパラメータが使用されます。4 番目のパラメータ[最大]は、反射率が一定の数値を超えないようにするためのものです。

    この式は、反射率=バイアス+(スケール*(1.0-cos(ビューの角度))**累乗)となります。これらの値を直接入力するか、反射率グラフを使用してフレネル関数を変更することができます。グラフの曲線を変更すると、ビュー内のマテリアルの外観が更新されます。

    ハンドルをクリックして移動すると、反射率を変更できます。グラフの左側には、正面("中心")から見たときにマテリアルがどの程度反射するかが表示されます。右側には、斜め("エッジ")から見たときにマテリアルがどれくらい反射するかが表示されます。

    詳細については、「反射率の設定例」を参照してください。

ハイライト サイズ

サーフェスで輝くハイライトまたはホットスポットのサイズを設定します。(この値は偏心とも呼ばれます。)この値は、[ディレクショナル ライトおよびシャドウ]ウィンドウの[環境ライト]スライダで設定したとおりにディレクショナル ライトに影響します。

ヒント:

サーフェスが輝いて見えるようにするには、ハイライト サイズを小さくし、ハイライト トランジション値を大きくする必要があります。サーフェスが輝やいていないように見せるには、鏡面反射ハイライト サイズを大きくし、ハイライト トランジション値を小さくする必要があります。

ハイライト トランジション

鏡面反射ハイライトの強度を調整します。(この値は鏡面反射ロールオフとも呼ばれます。)つまり、暗い領域に広がるハイライトの大きさに影響します。ハイライト サイズと同様に、この値は、[ディレクショナル ライトおよびシャドウ]ウィンドウの[環境ライト]スライダで設定したとおりにディレクショナル ライトに影響します。

反射タイプ
このドロップダウン ボックスを使用して、反射ティントを調整します。反射のティント調整は、マテリアル カラーまたはカスタム カラーを使用するか、何も使用しないで行うことができます。カスタム カラー オプションを選択すると、コントロールが表示され、カラーまたはイメージ マップを選択できます。詳細については、「カラー パラメータ」を参照してください。
反射を吸光
(カスタムの反射タイプが選択されているときは使用できません。) 反射サーフェスから放たれる光を削除して反射を減衰します。これは、[全体的な反射率]スライダ、または[反射率]の反射率グラフとともに使用します。アルミニウムや金などのサーフェスに適しています。たとえば、金はシーン内の他の色を強力に反射しやすいので、望ましくない場合があります。反射の吸収率を増やすことによって、この効果を減少させることができます。
ぼかし反射および屈折を有効にする
ぼかしをオンにし、付随する[サーフェスの粗さ]スライダを有効にします。反射や透明の特性はあっても、サーフェスがスムーズでないマテリアル(サンドブラストのガラスや金属など)のシミュレートに役立ちます。

使用例:

  • 非常に反射率の高いクロム サーフェスに対してぼかしを使用して、銀やアルミニウムのような外観にします。
  • ベージュ色の革に対して、かつバンプを有効にしている場合は、反射率を下げ、ぼかしを使用して、プラスティックのような外観のサーフェスにならないようにします。
  • ガラス マテリアルに対しては、バンプ マップを追加し反射率のぼかしを使用して、すりガラスのような外観にします。
  • 金に対しては、反射率を上げ、ぼかしを使用して、本物に迫る輝きを与えます。
  • 研磨されたサーフェスにする場合は、[サーフェスの粗さ]を下げます。
  • 光沢のあるサーフェスにする場合は、ぼかしを減らすかオフにします。
  • 木のサーフェスを艶出し仕上げにするには、ぼかしを有効にし、サーフェスの粗さと反射率を少し加えます。