クリップとは、1 つまたは複数のアニメートされたアトリビュートに関するアニメーション データの時間に依存しないシーケンスで、既存のアニメーション(キーフレーム アニメーション、エクスプレッション、コンストレイン、およびモーション キャプチャ データなど)から作成します。クリップは時間に依存しないため、他のアニメート可能なアトリビュートまたはその他のクリップとは無関係に、クリップの配置、スケール、およびサイクルを行うことができます。これは、クリップを特定のシーケンスに配置してから、再生して結果を確認することができることを意味します。タイミングや長さを調整したり、1 つのクリップを異なる順序で再配置または編集して、モーション シーケンスを変更することができます。
最もよく使用されるクリップは、簡単にシーケンスにしたり他のクリップとブレンドしたりできる、再使用可能なアニメーションのシーケンスです。たとえば、空手チョップと宙返り、キックの 3 つのクリップを作成するとします。これらのクリップは任意の順序で実行することができます。また、クリップを繰り返したり、クリップとクリップの間にモーションをブレンドしたりすることもできます。クリップをスケールまたはサイクルさせて、アニメーションが発生するタイム フレームを変更することができます。クリップを元の状態に戻したり、オリジナルのソースクリップの複製をリロードして、作業をやり直すことができます。このように、Trax エディタを使うと、キャラクタのアニメーション シーケンスをテストすることができます。
以下の手順では、飛行機のアニメーションをキー設定し、キー設定したアニメーションからクリップを作成して Trax エディタで使用できるようにします。
チャンネル ボックス(Channel Box)でチャンネルが別の色で表示されます。色が変わったということは、そのチャンネルにアニメーションが適用されたことを意味します。
アニメーション シーケンスが以下の手順どおりに動作することを確認します。
これで、アニメーション シーケンスをキーフレーム設定し、そのモーションの確認が終了しました。次にアニメーション クリップを作成します。
キーフレーム アニメーションのアニメーション クリップを作成するには
アウトライナ(Outliner)が更新されて、clip1 と clip1Source の 2 つの項目がリストに表示されます。クリップが表示されない場合は、アウトライナを設定してクリップを表示するにはを参照してください。
クリップを作成した際、レギュラー クリップとソース クリップの 2 つのクリップが生成されました。ソース クリップには、クリップの作成元であるキー設定されたアトリビュートに基づいて、キャラクタのアニメーション カーブが含まれています。ソース クリップはファイルに格納され、バイザー(Visor)またはアウトライナからしかアクセスすることができません。オリジナルのアニメーション カーブが誤って変更されないように、ソース クリップは Trax エディタの影響が及ばない場所に保存されます。これによって、変更前のクリップを確保して、変更を元に戻すことができます。
レギュラー クリップ(単にクリップと呼ぶ)には、ソース クリップと同じ情報が含まれています。また、レギュラー クリップは Trax タイムライン上のトラックに設置されます。Trax で操作や変更を行うのは、このレギュラー クリップです。
クリップ(飛行機)に関連付けられたキャラクタ セットが表示用にロードされていないため、Trax エディタのトラック領域にはまだクリップが表示されていません。
Trax エディタのトラックに、クリップが青色の四角形で表示されます。トラックとは、1 つまたは複数のオーバーラップしていないクリップを設置して操作するために使用する Trax エディタ内の領域で、アニメーションのタイムラインと対応しています。トラックを使用すると、適切な時間にクリップの再配置やスケールをしたり、他のクリップと並列させたりして、ノンリニア方式でクリップを操作することができます。Trax エディタでは複数のトラックを操作することができます。
Trax エディタが更新されて、Trax エディタに表示されているすべての項目の開始点と終了点が表示されます (この場合は、新しいクリップ)。このクリップは、飛行機が -25 から 25(タイム レンジの 1 フレームから 240 フレームまでに相当)に移動する移動 X(Translate X)アニメーションを表示します。
すべてのクリップには、クリップの情報に関する以下のような相互作用コントロールが含まれています。
クリップの各領域にはホット スポットがあります。数値の場合はダブル クリックし、場合によってはクリック & ドラッグして、関連するアトリビュートを変更することができます。たとえば、クリップ名のホット スポットをダブル クリックすればその名前を編集することができます。
Trax エディタ(Trax Editor)クリップの名前を編集するには
クリップの名前が Travel_Forward に変わります。アウトライナ(Outliner)内のクリップとソース クリップの名前が更新され、変更が反映されます。
Trax でこのクリップを再生すると、以前にシーンに設定されていたキーフレーム データからではなく、クリップ データからアニメーションが再生されます。クリップを作成した時点で、飛行機のアニメーション ソースがキーフレームではなくクリップから読み出されるように変更されています。
クリップを作成すると、そのクリップを含むキャラクタ セットが作成されます。キャラクタ セットは、特定のアニメートされたオブジェクトのクリップとトラックの親(上位)階層になります。クリップのアニメーションは、キャラクタ セット ノードの下に保存され、追加したクリップは別に指定しなければ同じノードの下に配置されます。
これで、最初のアニメーション クリップの作成と Trax エディタでの名前の変更が完了しました。次に、新しくキーを設定してシーケンスのクリップを作成することで、さらにもう少しクリップを作成する必要があります。飛行機の離陸と着陸のクリップをそれぞれ作成します。
Trax エディタが更新されて新しいトラックが作成され、新しいトラックに新しいクリップが配置されます。アウトライナが更新されて、新しいクリップとソース クリップがリストに表示されます。