スクリプト ヒストリを観察する

 
 
 

スクリプト エディタ(Script Editor)は、実行したコマンドの実行ヒストリと Maya が実行したコマンドの結果を表示します。大部分のコマンドは、スクリプト エディタ(Script Editor)のヒストリ セクションからコピーして入力セクションにペーストして実行できます。

スクリプト エディタ(Script Editor)を設定するには

  1. ウィンドウ > 一般エディタ > スクリプト エディタ(Window > General Editors > Script Editor)を選択します。

    スクリプト エディタ(Script Editor) ウィンドウが開きます。

スクリプト エディタ(Script Editor)の下半分が入力セクションで、ここにスクリプト コマンドを入力します。

既定では、Maya は実行したコマンドからの基本的なフィードバックを表示します。ただし、すべてのコマンドのエコー(Echo All Commands)がオンであれば、Maya はコマンドが返すヒストリをすべて表示します。これには、スクリプトが別のスクリプトをコールした場合や、ユーザ インタフェースの要素を修正した場合も含まれます。すべてのコマンドのエコー(Echo All Commands)をオンにすると、余分な行まで出力されて出力行が非常に多くなるため、MEL の学習中は混乱のもとになりかねません。MEL の経験を積んでいけば、ヒストリの余分な行は MEL スクリプトのデバッグに活用できるようになります。

  1. スクリプト エディタ(Script Editor)ウィンドウで、ヒストリ > すべてのコマンドのエコー(History > Echo All Commands)の横にチェック マークが表示されていないことを確認します。

スクリプト ヒストリを観察するには

  1. スクリプト エディタ(Script Editor)で、ヒストリのクリア(Clear History)ボタンをクリックします。

    スクリプト エディタ(Script Editor)に他のヒストリがない方が、実行したコマンドで作成されたコマンド ヒストリを分離しやすくなります。

  2. シェルフ(Shelf)サーフェス(Surfaces)タブを選択して、そのシェルフにあるツールを表示します。
  3. サーフェス シェルフ(Surfaces Shelf)にあるNURBS 球ボタンをクリックします。

    次のコマンド ヒストリがスクリプト エディタ(Script Editor)のヒストリ セクションに表示されます。

    CreateNURBSSphere;
    sphere -p 0 0 0 -ax 0 1 0 -ssw 0 -esw 360 -r 1 -d 3 -ut 0 -tol 0.01 -s 8 -nsp 4 -ch 1;objectMoveCommand;
    

    シェルフ ボタンを押すと、複数の MEL コマンドが実行されます。ボタンを押すと、次のようになります。

    • サーフェス シェルフ(Shelf)にある NURBS 球ボタンを押すと、CreateNURBSSphere; と呼ばれるスクリプトが実行されます。
    • CreateNURBSSphere スクリプトは、sphere MEL コマンドをコールします。コマンドのフラグの引数には、NURBS 球 メニュー オプション ウィンドウで現在指定している値が設定されます。sphere MEL コマンドではショート形式のフラグが使用されています。
    • objectMoveCommand はプリミティブを作成するごとに実行されます。これにより、作成されたオブジェクトが原点に移動します。

    MEL のコマンドはセミコロン(;)で区切る必要があります。スペースと改行を追加しても、スクリプトの実行には影響しません。スペースと改行を入れると、スクリプトが読みやすくなります。ただし、フラグとハイフンの間にはスペースや改行は入れられません。

ヒント:フラグに関する詳細については、『MEL コマンド リファレンス』の「sphere」を参照してください。

MEL コマンド リファレンス(MEL Command Reference)には、すべての MEL コマンドとフラグの機能の全リストが含まれています。

注:

スクリプト エディタ(Script Editor)のヒストリ セクションからコマンドをコピーして入力セクションにペーストすれば、コマンドを実行できます。

  1. キーボードの Delete キーを押して、NURBS 球を削除します。

スクリプト エディタ(Script Editor)に MEL コマンドを入力するには

  1. スクリプト エディタ(Script Editor)で MEL タブを選択します。

    スクリプト エディタ(Script Editor) タブにより、スクリプト エントリ モードを MEL と Python の間で簡単に切り替えることができます。また追加のスクリプト エディタ タブを作成して、スクリプトの一時保管場所として使用することができます。

  2. スクリプト エディタ(Script Editor)の入力セクションで、次のコマンドを入力します。
    polyCube;
    
    ヒント:

    コマンドを入力するよう求められたら、このチュートリアルからコピーしてスクリプト エディタ(Script Editor)の入力セクションにペーストして入力できます。

  3. キーボードのテンキーで キーを押して、コマンドを実行します。

    コマンドを実行するには、必ずテンキーの キーを押すか、または キーを押しながらキーボードの通常の キーを押してください。通常の キーを押しても、スクリプト エディタ(Script Editor)に新しい入力行が作成されるだけです。

    ポリゴン立方体が原点に作成されます。

    コマンドは実行後にスクリプト エディタ(Script Editor)の入力セクションから除去されます。コマンドとコマンドの結果が、次のようにスクリプト エディタ(Script Editor)のヒストリ セクションに出力されます。

    polyCube;// Result: pCube1 polyCube1 //

    注:

    今後のレッスンでは、一連の MEL または Python コマンドが出力を作成する場合は、コマンドで作成された出力だけをスクリプト エディタの出力として参照します。

MEL では行頭に // を付けるとコメント行になり、MEL はこの文字以降を無視します。スクリプト エディタのヒストリ セクションのコマンド結果と出力の表示でも、これと同じ規則が使用されます。同様に、Python の結果、コメント、メッセージ出力では、Python のコメント文字( # )を行頭に付けます。

注:

このレッスンや残りの MEL レッスンでは、コマンドを入力するよう求められたら、入力後にキーボードのテンキーにある Enter キーを押してコマンドを実行してください。また、 キーを押しながら キー(Windows)または キーを押しながら キー(Mac OS X)を押してもコマンドを実行できます。

ヒント:

実行後にスクリプト エディタ(Script Editor)の入力セクションからコマンドが除去されないようにするには、実行する前にコマンドをマウスで選択してハイライトします。