このチュートリアル全体を通して、キャラクタのポリゴン メッシュ衣類の 4 つのバリエーション、つまり低解像度、中解像度、高解像度、リファレンス キャラクタ バージョンを使用します。チュートリアルのアセットを表示するには、Maya で Character_Multiple_Resolution.mb を開きます。次のセクションでは各アセットについて説明します。
このチュートリアルで使用している The Spine のデータは、カナダ国立映画制作庁(National Film Board of Canada)から提供していただきました。
アセットは左から右に、中解像度のシャツとズボン、低解像度のシャツとズボン、高解像度のシャツとズボン、そしてリファレンス キャラクタです。
低解像度のシャツ(Shirt_LowRes)とズボン(Pants_LowRes)のオブジェクトは低解像度のメッシュで、これを nCloth に変換してシミュレートします。このチュートリアルのレッスンの大部分は、この低解像度オブジェクトのシミュレーションの最適化に焦点を置いています。低解像度のシャツとズボンは、ラップ デフォーマのラップ インフルエンス オブジェクトとして使用されます。Shirt_LowRes オブジェクトは 180 ポリゴンで構成され、Pants_LowRes オブジェクトは 244 ポリゴンで構成されています。
高解像度のシャツ(Shirt_HighRes)とズボン(Pants_HighRes)のオブジェクトは、ラップ デフォーマのデフォーム オブジェクトとして使用される高解像度メッシュです。このチュートリアルの各種段階で、これらのメッシュをシーン ビューに表示し、ラップ デフォーマ メッシュが低解像度の nCloth シャツとズボンの影響を受けたときにどのように動作するかを確認します。Shirt_HighRes オブジェクトは 6510 ポリゴンで構成され、Pants_HighRes オブジェクトは 5712 ポリゴンで構成されています。
チュートリアルの最終レッスンでは、カスタムの nCloth アトリビュート プリセットを中解像度のシャツ(Shirt_MedRes)とズボン(Pants_MedRes)のオブジェクトに適用します。nCloth プリセットは、低解像度の nCloth シミュレーションに使用されるアトリビュート値から作成されます。低解像度のシャツとズボンと同様に、中解像度のオブジェクトもラップ デフォーマのラップ インフルエンス オブジェクトとして使用されます。
リファレンス キャラクタ(Reference_Character)は、キャラクタと衣類(シャツとズボン)の高解像度バージョンで、キャッシュされたシミュレーションを使用してアニメートされます。これはラップ デフォーマを使用して低解像度メッシュをシミュレートするときに模倣する最終的な高解像度メッシュです。チュートリアルの各種段階で、リファレンス キャラクタ オブジェクトをシーン ビューに表示し、現在選択されている低解像度の nCloth シミュレーションと比較することができます。
このチュートリアルのシーン ファイルでは、リファレンス キャラクタが非表示になっています。オブジェクトを表示するには、ディスプレイ レイヤ(Display Layer) エディタで可視(Visible)をオンにします。
ディスプレイ レイヤ エディタ(Display Layer editor)については、『Maya の基本』マニュアルの「ディスプレイ レイヤ エディタ」を参照してください。
このチュートリアルでは、低解像度、中解像度、高解像度という用語を各メッシュを区別するために使用しています。用語は低、中、高解像度メッシュの構成を定義することではなく、メッシュの一般的な特徴を示すことを目的としています。nCloth のジオメトリをモデリングする場合は、次のガイドラインについて考慮してください。
たとえば、シーンのフォアグラウンドに配置するキャラクタに nCloth を使用する場合は、高または中解像度のメッシュを使用します。キャラクタをスタンドインか、シーンのバックグラウンドに配置する場合は、低解像度のメッシュで十分です。