シーン内の特定のオブジェクトのモーション ブラーを作成するには、そのオブジェクトにモーション ブラー プロパティを割り当てる必要があります。これは、指定したオブジェクトのモーション ブラーを強制的にオフにする場合や、特定のオブジェクトにのみ大量のレンダリングを必要とするデフォーメーション ブラーを設定することによってレンダリングのパフォーマンスを最適化する場合に便利です。
[Render]ツールバーから[取得](Get) [プロパティ](Property) [モーション ブラー](Motion Blur)を選択します。これで、選択したオブジェクトに対してモーション ブラー プロパティが作成されます。[Motion Blur]プロパティ エディタが開きます。
シーン内の複数のオブジェクトからモーション ブラーを削除するには、まずすべての非モーション ブラー オブジェクトのグループを作成し、前述と同じ手順を繰り返します。次に Explorer を開き、作成したグループを展開します。グループの下にあるモーション ブラーのサブノードで グループ単位の設定ができます。
モーション ブラーがオンになっていて、かつカメラとシーンの両方が動くフレームでは、カメラもシーンもモーション ブラーに作用します。
カメラが作成するモーション ブラーをオフにしたい場合は、前述した手順を実行してカメラにモーション ブラー プロパティを適用してください。その際にモーション ブラーを[オフ](Off)に設定します。
デフォーメーション モーション ブラーは、メモリを多く消費し、レンダリング時間に悪影響を及ぼす場合があります。デフォーメーション モーション ブラーを最も効率的に使用するには、以下の例のように、デフォーメーション ブラー プロパティを設定してから適用します。
シーン内に、1 つの大きな動かないセットと、3 つのキャラクタがあります。
キャラクタをグループ内に置き、そのグループまたは各キャラクタにモーション ブラー プロパティを設定します。次に、そのプロパティ エディタの[デフォーメーション ブラー](Deformation Blur)を有効にします。
「モーション ブラーを定義およびレンダリングする」の説明に従って、モーション ブラー オプションを設定します。
[Scene Render Options]プロパティ エディタで[デフォーメーション ブラー](Deformation Blur)を有効にしないでください。これによって、シーンでグローバルにデフォーメーション モーション ブラーがアクティブになり、デフォーメーション ブラーが必要ない場合も、すべてのオブジェクトに追加のモーション データが生成されてしまうためです。
デフォーメーションモーションブラーのモーションステップの数を設定するには、mental rayの[Render Options]プロパティエディタで[モーションのステップ](Motion Steps) [デフォーメーション](Deformation)スライダに値を入力します。この値は、ローカルのデフォーメーション ブラーがシーンで検出される限り、mental ray に自動的に設定されます。
この結果、ブラー処理に余分なメモリを必要とするのはキャラクタだけで、シーンのその他の部分は静止したままになります。たとえば、キャラクタが小道具を拾うと、動作は変換ベースなので、移動する小道具にもブラーがかかります(標準のモーション ブラーが有効になっている限り)。