2D チェインおよび 3D チェインでは、ボーンを X 方向に回転することができます。ただし、インバース キネマティクスで解析されている(エフェクタが移動している)2D チェインでこの操作を行うことはできません。IK でのチェインの解析は、ボーンの X または Y 方向の回転で実行されるアニメーションをオーバライドします。X 方向に IK ボーンが回転できる問題を解決するには、その[ロール]値を設定します。
X 軸の回転値はチェインの解析にも使用されるため、回転は 3D チェインでは使用できません。
ボーンの回転を設定する場合、チェインの各ボーンの回転はその軸に対して相対的であり、ボーンを回転することができます (チェインにアップベクター コンストレイントがある場合、IK で解析するものと見なされます)。この回転は、チェイン内の以降のボーンに継承されます。ボーンに独自の回転が定義されている場合、回転は累積されます。
エフェクトはその軸上の各ボーンの「ねじれ」です。チェインの 1 番目のボーンを回転する場合、チェイン ルートとエフェクタを貫通する軸を中心にしてチェイン全体が回転します。
A |
ボーンが回転する前のチェイン |
B |
180 度回転した最初のボーン他のボーンもチェイン ルートを中心に回転します。 |
C |
各ボーン(最初のボーンを除く)にはそれぞれの回転があります。結果の回転はトップ ダウンで累積されます。 |
[優先回転 X を横揺れに使用](Use Preferred X Rotation as Roll)オプション(次を参照)を選択すると、[ソルバ角度](「ソルバ角度によるジョイントの回転の計算」を参照)の[SI|3D の挙動](SI|3D Behavior)モードで X 方向(ローカルまたはグローバル)にインタラクティブにボーンを回転できます。
[ジョイントプロパティの優先回転を使用](Preferred Rotations from Joint Properties)モードでは、インタラクティブにボーンを回転させることはできますが、チェインはレゾリューション プレーンの外に配置されます。
IK にアニメートされている(つまり、エフェクタの移動がキー設定されている)2D チェイン上のボーンを選択します。たとえば、アップベクターの位置をオフセットするには、チェインの 1 番目のボーンに回転を設定します。
[レゾリューションプレーン]ページで、次のいずれかのオプションを使ってロールを設定します。
[優先回転 X を横揺れに使用](Use Preferred X Rotation as Roll)を選択して、回転値としてボーンの優先 X 回転値を使用します。
優先回転は連続していないため、プリファード アングルがジンバル ロックを起こす場合にこのオプションを使ってボーンを回転させると、チェインがフリップすることがあります。ジンバル ロックとは、オイラー角で回転させたときに 2 つの回転軸が重なってしまう状態を指します。回転中に角度が補間されたときに、角度が急に変わる場合があります。ジンバル ロックを回避するために、ボーンの回転順序を変更します(「ボーンの回転順序を変更する」を参照)。