パーティクルの値をランダマイズする

 
 
 

ランダム値を使用して、パーティクルの値の変動をコントロールできます。[Random]コンパウンドは、値の範囲を使用したり、変位が使用されるときに基点となる平均値を使用するなど、さまざまな方法でランダムな値を生成します。

ランダマイズすると、乱流と結果が同じになることはよくありますが、乱流とは別なものです。ランダマイズとは、シミュレーションの各フレームで、ある値の範囲から値がランダムに選択(生成)されることです。一方、乱流とは、時間や空間の移動に伴いフィールドにノイズを作成することです。

ランダムな値を使用して操作できるように、[Random]コンパウンドの[シード]値を設定できます。この値は、ランダマイズのベースとなります。シード値を変更すると、さまざまなランダム値が生成されるようになります。

[Emit]コンパウンド値をランダマイズする

[Randomize Emitter Value]コンパウンドは、[Emit]コンパウンドの複数のパラメータ([レート]、[方向]、[速度]、[質量]、[サイズ])にランダム値を適用します。

パーティクル サイズは、放出時にランダムに変更されます。

パーティクル放出値をランダマイズするには

  1. パーティクル放出を作成します。「さまざまなICE パーティクル放出の設定」を参照してください。

  2. ICE Tree 左側の Preset Manager で[タスク]>[パーティクル]タブをクリックします。

  3. [Emission Control]グループの[Randomize Emitter Value]コンパウンドを選択し、グラフ エリアにドラッグします。

  4. このコンパウンドの[Result]出力を任意のコンポーネントの任意のポート([Emit]コンパウンドの[Rate]、[Direction]、[Speed]、[Mass]、[Size]ポートなど)に接続します。

  5. [Randomize Emitter Value]プロパティ エディタでは、[シード](上記参照)、[最小値]、[最大値]、および配分タイプを設定できます。

    • [最小値]および[最大値](Min/Max values)は、乱数が生成される範囲を定義します。範囲が広くなると、はっきりしたランダマイズ エフェクトになります。

    • [分配タイプ](Distribution Type)は、値にランダマイズが適用される方法([均等]、[ガウス]、[三角形]、[プロファイルカーブ])を定義します。

      • [均等](Uniform): 乱数が均等に分配されます。変動範囲のすべての値が均等に生成される可能性が高くなります。

      • [ガウス](Gaussian): 乱数がベル カーブ状に分配されます。平均値に近い値が生成される可能性が高くなります。値が平均値から離れるほど、スムーズに減衰する可能性が高くなります。

      • [Triangle](Triangle): 乱数が上にピークを持つ三角形として配分されます。値が平均値から離れるほど、生成される値が線形に減衰する可能性が高くなります。

      • [プロファイルカーブ](Profile Curve): 立体的に配分できるようになります。カーブの X 値の 0 が平均値に相当し、-1 と 1 が、変位で指定した配分の限界値に相当します。この範囲外のカーブの値は無視されます。

範囲により値をランダマイズする

[Randomize Value by Range]は、指定可能な値の範囲を使用して任意のパラメータにランダム性を追加するシンプルなコンパウンドです。

パーティクル インスタンスのシェイプは、グループ インデックスのインデックス番号に基づいてランダムに選択されます。

パーティクルの値をランダマイズするには

  1. パーティクル放出を作成します。「さまざまなICE パーティクル放出の設定」を参照してください。

  2. ICE Tree 左側の Preset Manager で[タスク]>[パーティクル]タブをクリックします。

  3. [モディファイア]グループの[Randomize Value by Range]コンパウンドを選択し、グラフ エリアにドラッグします。

  4. このコンパウンドの[Value]出力をスカラ値を受け取るポート([Emit]コンパウンドのポートの他にも多数あり)に接続します。たとえば、[Set Instance Geometry]コンパウンドの[Group Object Index]ポートに接続して、グループ内のオブジェクトからインスタンス化されたジオメトリのシェイプをランダムに選択します。

  5. [Randomize Value by Range]プロパティ エディタでは、ランダムな数が生成される範囲を定義する[シード](上記参照)、[最小値]および[最大値](Min/Max values)を設定できます。範囲が広くなると、はっきりしたランダマイズ エフェクトになります。

値を中心にランダマイズする

[Randomize Around Value]コンパウンドは、平均値を使用して、任意のパラメータにランダム性を加えます。ランダム値は、変位に基づき、平均値を中心として生成されます。

パーティクルの値をランダマイズするには

  1. パーティクル放出を作成します。「さまざまなICE パーティクル放出の設定」を参照してください。

  2. ICE Tree 左側の Preset Manager で[タスク]>[パーティクル]タブをクリックします。

  3. [モディファイア]グループの[Randomize Around Value]コンパウンドを選択し、グラフ エリアにドラッグします。

  4. このコンパウンドの[Value]出力をスカラ値を受け取るポート([Emit]コンパウンドのポートの他にも多数あり)に接続します。たとえば、[Set Particle Age Limit]コンパウンドの[Age Limit]ポートに接続して、パーティクルの寿命をランダマイズします。

  5. [Randomize Around Value]プロパティエディタでは、[シード]、[Base Value(基本値)]、および[変位]を設定できます。

    • [基本値](Base Value): XYZ の各方向についてランダム変位値が計算される平均値です。たとえば、この値の Y が 2 で、[変位]が 1 の場合、設定される可能性がある値の Y は 1 と 3 の間の任意の値になります。

    • [Variance](Variance):[Base Value]が上下するランダム性について、変位量を指定します。