アクターのマテリアルとテクスチャを修正する

 
 
 

CrowdFX のアクターとしてモデルを読み込むと、クラスタで設定されたマテリアルが、エンベロープ メッシュの ICE ツリーで ICE マテリアルに変換されます。ここでは、各ソース モデル クラスタのマテリアルにマテリアル ID が割り当てられます。

メッシュ プロキシ オブジェクトにより、ソース モデルのコピーが作成され、モデルのマテリアルとテクスチャが保持されます。そこでアクター コピー メッシュがメッシュ プロキシ オブジェクトのマテリアルとテクスチャ データを受け取り、群衆シミュレーション内のアクターの各インスタンスでソース モデルと同じマテリアルとテクスチャが使用されるように、コピーを作成します。

アクターを読み込んだ後、ソース マテリアルを修正する

メッシュ プロキシ オブジェクトの[Set Mesh Proxy]コンパウンドでは、[マテリアル属性のコピー](Copy Material Attributes)オプションが既定で有効になるため、ソース モデルのマテリアルは、このソースからインスタンス化された群衆内のアクターに自動的に伝播されます。

つまり、ソース モデルのマテリアルに変更を加えると、このモデルを参照するすべてのアクター インスタンスで即座にこれが使用されるようになります。

アクターのマテリアルを変更する

アクターのマテリアルはさまざまな方法で変更することができます。単純な方法として、同じソース モデルをいくつか複製し、各モデルを読み込んで、群衆シミュレーション内で別のアクター プロキシを作成することができます。次に各ソース モデルのマテリアル カラー(たとえば、顔、ヘア、シャツ、ズボンに使用するカラー)を変更します。

また 1 つのソース モデルで各クラスタに複数のマテリアルを作成し、アクター コピー メッシュ上に ICE ツリーを作成して、あらかじめ設定した条件に基づいて、どのマテリアルを使用するかを決定することもできます。いずれかの標準 ICE ノードを使用して条件を設定することにより、[Material]([Topology])ノードによって、使用するマテリアルを設定することもできます。ICE の[Material]ノードの使用に関する一般的な情報については、「ICE でマテリアルを適用する」を参照してください。

次の例では、同じソース モデルのシャツ クラスタについて 2 つの追加マテリアルを作成しています。アクターにどのカラ―のシャツを使用するかは、エミッタ ID に依存します。マテリアルの選択やランダム化に使用する任意の条件を作成することもできます。

この例を使用し、アクターに対して多様なマテリアルを使用するために一般的に行う必要のある手順を次に示します。

  1. ソース モデルに複数のマテリアルを作成します。この場合、シャツ クラスタには 2 つの追加マテリアルを適用します。

  2. アクター コピー メッシュで、モデリング領域に新規の ICE ツリーを作成します。

  3. このツリーで、使用する各種マテリアルをまとめて、配列内の対応するデータを参照させ、マテリアル データを設定します。

  4. 同じ ICE ツリーで、各マテリアルを使用するときの条件を作成し、さらに各マテリアルのマテリアル IDを設定します。

    この例では、エミッタ ID により、アクターに使用するマテリアルが決定されます。

アクターのテクスチャに対するテクスチャ投影を修正する

既定では、ソース モデルと同じクラスタを使用して、アクターにテクスチャが適用されます。ただし、ソース モデルのクラスタにおけるテクスチャ投影には、アクター コピー メッシュが参照する名前とは異なる名前が付いている場合があります。

このソース モデルでは、ボディ クラスタにテクスチャが適用されています。ヘアは別のクラスタです。

ソース モデルのマテリアルとテクスチャ投影に対する参照は、アクター コピー メッシュの[Duplicate Mesh Proxy]コンパウンド内でロックされ、メッシュ プロキシ メッシュからデータが取得されます。テクスチャ投影の参照を修正するには、メッシュ プロキシ メッシュ上でこれを更新する必要があります。

  1. レンダ ツリーで、ソース モデルのマテリアルが使用するテクスチャ投影の名前を確認します。

  2. メッシュ プロキシの ICE ツリーで、編集する[Set Mesh Proxy]コンパウンドを開きます。このコンパウンドは、アクター コピー メッシュの[Duplicate Mesh Proxy]コンパウンドにより参照されます。

  3. [Copy Texture Projection from Source]コンパウンドのプロパティ エディタを開きます。

  4. [ソース名](Source Name)フィールドで、アクター コピー メッシュがソースと同じテクスチャ投影を参照できるように、Explorer でソース モデルに使用するテクスチャ投影属性([UVW]など)を選択します。

    アクター インスタンスに各テクスチャが正しく表示されます。