[レンダマップ]プロパティ エディタ

 
 
 

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レンダマップにより、さまざまなオブジェクト属性を別のマップに焼き付けることができます。これらのマップはすべて外部イメージ ファイル(レンダマップ)に保存されます。一方、それらの多くは頂点カラー プロパティ(レンダバーテックス)にも保存できます。

詳細については、「 サーフェイス属性マップを焼きこむ」(「テクスチャリング」)を参照してください。

適用するには: いずれかのツールバーから[取得](Get) [プロパティ](Property) [レンダマップ](RenderMap)を選択します。

再表示するには: Explorer で、オブジェクトを展開し、RenderMapアイコンをクリックします。

基本

マップの再生成(Regenerate Maps)

このプロパティ エディタで定義したすべてのレンダマップ イメージまたは頂点カラー プロパティを生成します。複数のレンダマップ プロパティを同時に調査する場合は、それらがすべて同時に再生成されます。

クリップから解像度を設定(Set Resolution From Clip)

レンダマップ イメージの解像度を、レンダマップ済みオブジェクトに添付された任意のイメージ クリップ解像度と同じにします。

このボタンをクリックすると、イメージ クリップが表示されたポップアップ Explorer が開きます。

サンプリング(Sampling)

レンダマップ テクスチャとしてサーフェイス属性をレンダリングする(レンダマップ)か、頂点のカラー プロパティとして頂点だけをレンダリングする(レンダバーテックス)かを指定します。

フォーマット(レンダマップ)

X/Y Res

レンダマップ イメージの解像度を X および Y で指定します。非正方形のイメージを生成するには、[正方形]オプションを無効にしておきます。

Square

有効な場合、レンダマップ イメージの Y 解像度が X 解像度と同じ値に自動設定され、正方形イメージが作成されます。

スーパー サンプリング(Super Sampling)

ピクセルごとのサンプリング数を定義します。サンプリングの目的のため、ピクセルはスーパー サンプリングの値によってサイズが決定されるグリッドに分割されます。たとえば、値が 3 に設定されている場合は、ピクセルは 3x3 グリッドに分割されるため、9 つのサンプルが取得されて平均化されます。

UV

レンダマップ作成の対象となる UV 座標を指定します。「テクスチャ プロジェクションを指定する」([テクスチャリング」)を参照してください。

注:

空間的なテクスチャ プロジェクションを使用してオブジェクトをレンダマップする場合、出力イメージは平面プロジェクションを使用して作成されたように見えます。

空間的プロジェクションのサーフェイス属性をレンダマップに正しく焼き付けるには、オブジェクトに適切なプロジェクションを適用します(例: UV など)。この時点でもテクスチャは空間的プロジェクションにより投影されますが、レンダマップは UV 投影を使用してオブジェクトをサンプリングします。

サーフェイス カラー

有効(Enable)

サーフェイス カラー マップを生成しない場合はこのオプションをオフにしてください。しかし、それ以外のマップ([マップ]タブのマップなど)を生成する場合はオンにしてください。

パス(レンダマップのみ)(Path (RenderMap only))

レンダマップの宛先ファイル名とパス。[ユーザ](Usr)がオンの場合、パスは入力されたとおりに表示されます。[解決](Res)がオンの場合は、解決されたパスが表示されます。ブラウズ ボタン(...)をクリックしてブラウザを開き、宛先ファイルの場所を選択することもできます。

フォーマット(レンダマップのみ)(Format (RenderMap only))

レンダマップ イメージのファイル フォーマットを設定します。この設定によって、ファイル名の拡張子も決まります。

有効なファイル フォーマットは次のとおりです。

  • SOFTIMAGE(.pic)画像

  • OpenEXR(.exr)

  • mental ray マップ(.map)

  • Radiance HDR(.hdr)

  • TIFF(.png)画像

  • PNG(.png)

  • Targa(.tga)画像

  • SGI(.sgi)画像

  • mental ray カラー(.ct)

  • mental ray グレースケール(.st)

  • BMP(.bmp)

  • 最高品質の JPEG(.jpg)

  • BMP(.bmp)画像

  • Alias(.alias)画像

  • Wavefront(.rla)画像

  • Quantel/Abekas(PAL)(.pal)

  • Quantel/Abekas(NTSC)(.ntsc)

  • DDS(非圧縮)(.dds)

    • 8 ビット/チャンネル = A8R8G8B8 符号なし、32 ビット/ピクセル

    • ハーフ浮動小数(16 ビット/チャンネル)= A16B16G16R16F、64 ビット/ピクセル

    • 浮動小数(32 ビット/チャンネル)= A32B32G32R32F、128 ビット/ピクセル

幅(レンダマップのみ)(Width (RenderMap only))

出力イメージのビット深度を指定します。

このリストのオプションはイメージ フォーマットの指定により変わります。8 ビットのみをサポートするフォーマット、8 ビットと 16 ビットをサポートするフォーマット、および 8 ビット、16 ビット、浮動小数をサポートするフォーマットがあります。OpenEXR フォーマットのような、ハーフ浮動小数(16 ビット)および浮動小数は例外です。

CAV(レンダバーテックスのみ)(CAV (RenderVertex Only))

レンダバーテックスが書き込まれる頂点マップのカラーを定義します。「プロパティ エディタでパラメータ マップまたは頂点カラーを指定する」(「シーン エレメント」)を参照してください。

マップ(Map)

サーフェイス カラー マップの生成時にレンダマップまたはレンダバーテックスがレンダリングしなければならない属性を指定します。

  • [サーフェイス カラーとイルミネーション](Surface Color and Illumination)は、すべてのオブジェクト サーフェイス属性(カラー、イルミネーション、バンプなど)をレンダマップ出力イメージに焼き付けます。

  • [サーフェイスカラーのみ(アルベド)](Surface Color Only (albedo))は、現在のイルミネーション環境に関係なく、オブジェクト サーフェイス カラーを焼き付けます。

  • [イルミネーションのみ](Illumination)は、イルミネーション情報をサーフェイス カラー マップに焼き付けます。この情報には、ライト カラーが含まれます。

    [バンプを考慮](Consider Bump)をオンにするとイルミネーション マップにバンプ マップ情報を含めることができます。

  • [アンビエントオクルージョン](Ambient Occlusion)は、Softimage のアンビエント オクルージョン シェーダを使用して、指定のポイントにある他のオブジェクトまたは環境によって遮られる範囲を色で表現できます。

    [レンダマップ]プロパティを設定すると、アンビエント オクルージョン シェーダ パラメータを調整し、最終的な出力マップをコントロールできます。これらのオプションは、[サーフェイス マップ設定]タブにあります。

    [バンプを考慮](Consider Bump)をオンにするとアンビエント オクルージョン マップにバンプ マップ情報を含めることができます。

バンプを考慮(Consider Bump)

オンにすると、バンプ マッピングがサーフェイス カラー マップに含められます。このオプションは、サーフェイス カラー マップにバンプが含まれないようにバンプを無効にすることができます。ただし、一部のバンプ マップにはこのオプションを使用できません。

アルファ チャンネル内を対象(レンダマップのみ)(Coverage in Alpha Channel (RenderMap Only))

オンにすると、レンダマップのテクセル適用率が出力サーフェイス カラー マップのアルファ チャンネルに書き込まれます。

CAV アルファ チャンネル上書き(レンダバーテックスのみ)(Overwrite CAV alpha channel (RenderVertex only))

オンにすると、レンダバーテックス マップによりサーフェイス カラー マップが保存されている CAV プロパティが上書きされます。オフにする、RGB チャンネルのみが上書きされます。

サーフェイス プロパティの無効化(設定可能な場合)

出力イメージに表示されるレンダマップ済みオブジェクトのシャドウ、屈折、反射のほか、アンビエント、スペキュラ ライト コンポーネントのオン/オフを制御します。これらのボックスのいずれかがチェックされている場合は、その属性が表示されません。

スペキュラ ハイライト、反射、屈折など、ビューに依存するプロパティはレンダマップに適しません。それらは「焼き付けられ」て、別の視点で変更できなくなるためです。特定の視点からのみ表示されることを想定している場合は例外です。

これらのサーフェイス属性を切り替えられるのは各コンポーネントがオンになっている場合のみです。たとえば、オブジェクトに Blinn シェーダが適用されていて、Blinn シェーダのスペキュラ コンポーネントが無効になっている場合は、[RenderMap]プロパティ エディタのスペキュラ コンポーネントを切り替えることはできません。

マップ

このタブのオプションでは、サーフェイス カラーまたはイルミネーション以外の属性に基づいて多数のマップを生成できます。各マップのコントロールはマップを有効にしないと表示しません。

このタブのマップはすべて[基本]タブに定義されている解像度および UV 座標設定を使用します。

マップの再生成(Regenerate Maps)

このプロパティ エディタで定義したすべてのレンダマップ イメージまたは頂点カラー プロパティを生成します。複数のレンダマップ プロパティを同時に調査する場合は、それらがすべて同時に再生成されます。

マップ タイプを有効にすると、追加のコントロールが表示されます。すべてのマップ タイプには、イメージ フォーマットを指定するためのオプションがあります(以下の表を参照)。一部のマップ タイプには、後続のセクションで説明する追加オプションがあります。

有効(Enable)

対応するマップを有効にします。任意のタブで[マップ再生成]ボタンを押すと、他のアクティブ マップと一緒にこのマップが生成されるようになります。

ディスティネーション(Destination)

マップのディスティネーションを指定します。

  • レンダマップ イメージを生成する場合([基本](Basic)タブの[サンプリング](Sampling)[サーフェイス全体](Entire Surface)に設定している場合)は、各イメージ ファイルの名前と適用先を入力する必要があります。

[ユーザ](Usr)がオンの場合、パスはアクティブなプロジェクト ディレクトリに対する相対パスになります。[解決](Res)がオンの場合、パスは絶対パスです。場所を変更するには、別のパスを入力するかブラウズ ボタン(...)を使用します。有効なパスは白、無効なパスは赤、読み取り専用パスは灰色で表示されます。

フォーマット(Format)

マップを持つイメージ ファイルのファイル フォーマットを設定します。この設定によって、ファイル名の拡張子も決まります。

有効なファイル フォーマットは次のとおりです。

  • SOFTIMAGE(.pic)画像

  • OpenEXR(.exr)

  • mental ray マップ(.map)

  • Radiance HDR(.hdr)

  • TIFF(.png)画像

  • PNG(.png)

  • Targa(.tga)画像

  • SGI(.sgi)画像

  • mental ray カラー(.ct)

  • mental ray グレースケール(.st)

  • BMP(.bmp)

  • 最高品質の JPEG(.jpg)

  • BMP(.bmp)画像

  • Alias(.alias)画像

  • Wavefront(.rla)画像

  • Quantel/Abekas(PAL)(.pal)

  • Quantel/Abekas(NTSC)(.ntsc)

  • DDS(非圧縮)(.dds)

    • 8 ビット/チャンネル = A8R8G8B8 符号なし、32 ビット/ピクセル

    • ハーフ浮動小数(16 ビット/チャンネル)= A16B16G16R16F、64 ビット/ピクセル

    • 浮動小数(32 ビット/チャンネル)= A32B32G32R32F、128 ビット/ピクセル

幅(Width)

マップのビット深度を指定します。

このリストのオプションは、指定するフォーマットによって異なります。8 ビットしかサポートしないフォーマットもあれば、8 ビット、16 ビット、浮動小数、ハーフ浮動小数などさまざまな組み合わせをサポートするものもあります。

テクセル適用率(レンダマップのみ)

テクセル適用率マップは、サーフェイス上に配置される出力イメージのテクセルの割合を示します。黒色はテクセルが適用されていないことを、白色は 100% 適用されていることを示します。技術的には、これらのオプションは出力イメージのアルファ チャンネルまたは外部マットを生成するものです。

法線

法線マップを有効にすると、レンダマップ済みオブジェクトの法線をファイルまたは頂点マップ プロパティに焼き付けることができます。

このデータは次の偏り計算の結果としてファイルに保存されます。法線の X、Y、Z 値は(x+1)/2、(y+1)/2、(z+1)/2 になり、これにより値が常に 0 から 1 の範囲に収まります。偏りを計算しない場合の元の法線値は r*2-1、g*2-1、b*2-1 です。

スペース(Space)

以下の法線ベクトルは 3 つの空間内でエンコードできます。

  • [オブジェクト空間](Object space): ベクトルはオブジェクトの座標フレームに対して表現されます。オブジェクトの回転、移動、およびスケーリングはこの結果に影響しません。

  • [ワールド空間](World space): ベクトルはシーンのルートに対して表現されます。オブジェクトの回転およびスケーリングがこの結果に影響します。移動が法線に影響することはありません。

  • [UV 基準に相対的](Relative to UV Basis): ベクトルは、UV 基準により定義されたローカル空間で表現されます。すなわち、タンジェント(X 軸)、従法線(Y 軸)、補間された法線(Z 軸)となります。

    このオプションを選択した場合は、UV 基準を自動的に生成するか、または[詳細設定]タブの[UV 基準]オプションを使用して既存の UV 基準を指定する必要があります。

    このプロジェクションは UV のシヤーが少ないため、多くの場合、このイメージ フォーマットに指定されているテクスチャ プロジェクションは基底の計算に最適です。

    この表現はゲームのバンプ マッピングにはとても有効です。また、U 基準および V 基準は異なるマップに加算できます(「基底ベクトル マップ」(「テクスチャリング」)を参照)。

    [タイプ](Type)[補間された法線](Interpolated Normal)に設定されている場合、このオプションは常に(0,0,1)を返します。

タイプ(Type)

以下の法線タイプのいずれかを使用して法線マップを作成できます。

  • [補間された法線](Interpolated Normal): この法線は、レンダマップされたサーフェイスの三角形上の補間によって計算される法線です。バンプ マップの影響は受けず、常にレンダマップされたサーフェイスの法線になります。

    法線の計算にはサーフェイス シェーダの評価は含まれていません。このため、サンプリングされた法線を計算するよりもかなり高速です。

  • [Sampled Normal]: この法線は、レイキャスティングの後のシェーディングおよびサーフェイス カラーの評価に使用されます。このため、バンプ マッピングが結果に影響します。

レイ キャスティングが別のサーフェイスを「捉える」場合は([詳細設定]タブの[Ignore RenderMapped Objects]パラメータをオンにしている場合など)、他のサーフェイスの法線が取得されます。

バンプ マッピングがなく、元のサーフェイスが「捉えられている」場合は、サンプリングされた法線は補間された法線と一致します。

  • [ジオメトリ法線](Geometric Normal): これは、サンプリングされるジオメトリ三角形の法線です。バンプ マップの影響は受けず、常にレンダマップされたサーフェイスの法線になります。

    法線の計算にはサーフェイス シェーダの評価は含まれていません。このため、サンプリングされた法線を計算するよりもかなり高速です。

  • [ベント法線](Bent Normal): これは、アンビエントオクルージョンの計算時の遮られないサンプルレイキャスの平均的な方向です。

基底ベクトル

このマップは U/V 基底ベクトルを焼くことができます。補間された法線に伴うこれらのベクトルは、オブジェクトのサーフェイス上の座標フレームを定義します。概念上は、U および V 基底がサーフェイスに対する接線になり、補間された法線がサーフェイスに対して垂直になります。この座標フレームは、ゲームのバンプ マッピングにおける相対法線の計算には有効です。

このタンジェント(U)と従法線(V)は、[詳細設定]タブ([UV 基準]>[テクスチャプロジェクション])に指定されるテクスチャ プロジェクションに基づいて計算されます。U/V ベクトルに 1 つずつマップを焼き付けられるほか、両方のベクトルを同時に焼き付けることもできます。

この法線を使用すると、U および V 基底が偏りのある状態で保存されます。法線の X、Y、Z 値は(x+1)/2、(y+1)/2、(z+1)/2 になり、これにより値が常に 0 から 1 の範囲に収まります。偏りを計算しない場合の元のベクトル値は r*2-1、g*2-1、b*2-1 です。レンダバーテックスを指定して CAV を生成する場合は、ビットの深さを変更して、保存されているタンジェントと従法線をバイアスされていない形式に変換することができます(「タンジェントおよび従法線のデータタイプの設定」(「テクスチャリング」)を参照)。

Space

基底ベクトルはオブジェクト空間またはワールド空間のいずれかでエンコードできます。

  • [オブジェクト空間](Object Space): ベクトルはオブジェクトの座標フレームに対して表現されます。オブジェクトを変換しても結果には影響しません。

  • [ワールド空間](World Space): ベクトルはシーンのルートに対して表現されます。オブジェクトの回転およびスケーリングはこの結果に影響します。

サーフェイス位置(レンダマップのみ)

サーフェイス位置マップは、サーフェイスのサンプル位置をマップに焼き付けます。マップには、偏りのない(x、y、z)位置をカラーとして保存します。このため、浮動小数のビット深度をサポートするファイル フォーマットを使用したい場合、またはオブジェクトの座標が 0 から 1 までの範囲に収めたい場合があります。

スペース(Space)

サーフェイス位置はオブジェクト空間またはワールド空間のいずれかでエンコードできます。

  • [オブジェクト空間](Object space): 位置はオブジェクトの座標フレームに対して表現されます。オブジェクトを変換しても結果には影響しません。

  • [ワールド空間](World space): 位置はシーンのルートに対して表現されます。オブジェクトを変換すると結果に影響します。

深度

深度マップ(高さマップ)は、オブジェクト サーフェイス上の各ポイントの高さをグレースケールで表したものです。深度マップはゲーム開発で使用されることが多く、「パララックス マッピング」と呼ばれる写実性の高いバンプ マップ エフェクトの作成に利用されます。パララックス マッピングは、カメラの視点に基づいてオブジェクトのサーフェイス上に映る正確な変位をシミュレートします。

Advanced(アドバンス)

マップの再生成(Regenerate Maps)

このプロパティ エディタで定義したレンダマップ イメージまたは頂点カラー プロパティを生成します。複数のレンダマップ プロパティを同時に調査する場合は、それらがすべて同時に再生成されます。

ファイル名の先頭にオーナ名を追加(RenderMapのみ)(Prepend owner name to file names (RenderMap only))

結果マップのファイル名にレンダマップ オブジェクトの名前を追加します。たとえば、[cube1]という名前の立方体をレンダマップすると、結果のマップのファイル名は[cube1_filename.ext]となります。

このオプションは指定の[レンダマップ]プロパティによって生成されるすべてのマップに影響します([基本]タブでアクティブにする[サーフェイスカラー]マップ、および[他の属性]タブでアクティブにするすべてのマップ)。

Precision Datatype(RenderVertexのみ)(精度データタイプ (RenderVertex only))

カラーを保存するためのデータ タイプを設定します。

  • [バイト](Byte):[0.0, 1.0]の範囲の正規化済みカラー値として解釈される整数として値を保存します。データ タイプは実際には short 整数ですが、精度は 256 レベルのみが使用されるので、1 バイトと等しくなります。

  • [Float(4 バイト)](Float (4 bytes)): カラーを浮動小数点で保存します。このオプションは、HDR カラー値に使用します。

サンプリング(レンダマップ)

方法(Method)

サンプリング方法を設定します。

  • [エリア加重サンプリング](Area Weighted Sampling): テクセルを覆う各ポリゴンをサンプリングします。結果のカラーはすべてのサンプルを平均して計算されます。各サンプルは覆われるテクセルのパーセンテージによってウェイト付けされます。

  • [シンプルサンプリング](Simple Sampling): テクセル(スーパー サンプリングが 1 より大きい場合はサブテクセル)ごとに 1 回、そのセンターでサンプリングします。そのため、テクセルにほかにもポリゴンがあったとしても、センターに重なる 1 つのポリゴンのみがサンプリングされます。

部分テクセル(Partial Texel)

部分テクセルをどのように扱うかを定義します。

  • [正規化](Normalize)オプション: 覆われた部分のカラーで全テクセルを満たします。

  • [背景色に混合](Blend with Background Color)オプション: 覆われていない部分が、指定した背景カラーで塗りつぶされます。

ジッター(Jitter)

このオプションがオンの場合、各サンプルの場所は、その計算された位置から移動します。サンプルの場所を変えることにより、特に各サンプルの間で小さなディテールが失われる傾向のある領域において、ノイズを減らすことができます。このオプションは、通常のサンプリングで小さなアーティファクトが多数発生する場合に有効です。

このオプションがオフの場合、ジッターは使用されず、サンプルはピクセル(またはサブピクセル)のコーナーで採取されます。

このパラメータを有効にしても、レンダリング時間にそれほど影響はありません。

空のテクセルに流出(Spill into empty texels)

カラーが満たされたテクセルを出力イメージ内の隣接する空のテクセルにブリーディングする深さを指定します。ほとんどのアプリケーションで、テクスチャを表示する際に値を隣接する空のテクセルで補間したためにアーティファクトが生じますが、このオプションによりアーティファクトを減少させることができます。値が 0 の場合、ブリーディングは行われません。

サンプリング(レンダバーテックス)

頂点周囲の色の平均(Average colors around vertices)

このオプションを有効にすると、頂点マップ CAV のレンダバーテックス カラーが生成される際に、頂点の周りのカラーが平均化されます。

このオプションは、ゲーム開発に役立ちます。頂点の周りの全サンプルが同じカラーを持ち、したがってより有効なトライアングル ストリップにつながるためです。

このオプションを有効にすると、ポリゴン間で大幅にカラーを変更した箇所でカラー エラーが発生する場合があります。

サンプル挿入係数(レンダバーテックスのみ)(Sample inset factor (RenderVertex only))

サンプリングされる各頂点と、サンプリングが実際に行われる場所との間の距離をコントロールします。

値が高いほど、サンプリングの場所が三角形の中心に近づきます(値が 1 の場合は、サンプリングの場所が三角形の中心であることを意味します。)値が高いほど、最終的な CAV にノイズが発生する傾向があります。

値が低いほど、サンプリングの場所が頂点に近づきます。0.001 より小さい値は設定できません。レンダバーテックスのサンプリングは、特定の頂点ではなく、頂点近くのポリゴンの少し内側で行われたときに正確なものとなるためです。これにより、サーフェイス カラーに大きく変化する場所がある場合はオブジェクトの頂点ごとに正確に色を付けられます。

UV 基準

[UV 基準]オプションでは、[マップ]タブで設定した法線マップまたは UV マップの生成時に使用する UV 基準の計算方法を指定します。

垂直基準に強制(Force Perpendicular Basis)

オンにすると、(現在の)U 基底および補間された法線に対して垂直になるよう V 基底を変更します。次に、U 基底が新しい V 基底および補間された法線に対して垂直になるように変更されます。補間された法線自体が変更されることはありません。

自動基準(Automatic Basis)

このオプションを無効にすると、テクスチャ プロジェクションではなく UV 基準の計算で使用されるタンジェントをエンコードする[頂点カラー(CAV)]プロパティを指定することができます。

テクスチャ プロジェクション(自動生成用)(Texture Projection (For Automatic Generation))

UV 基準の計算に使用するテクスチャ プロジェクションを指定します。ほとんどの場合、[基本]タブの[フォーマット]オプションで指定されているテクスチャ プロジェクションは、UV でのシヤーがほとんど生成されないため、UV 基準の計算に最適です。「テクスチャ プロジェクションを指定する」(「テクスチャリング」)を参照してください。

ユーザ定義基準(User-Defined Basis)

[自動基準](Automatic Basis)オプションが無効の場合は、UV 基準の計算で使用するタンジェントをエンコードする既存の CAV プロパティをこのパラメータで指定します。「プロパティ エディタでパラメータ マップまたは頂点カラーを指定する」(「シーン エレメント」)を参照してください。

仮想カメラ

表面からの距離(Distance From Surface)

レンダマップされたオブジェクトからの仮想カメラの距離を設定します。

出力イメージに他のシーン エレメントを含める場合は、距離をゼロ以外に設定すると便利です。たとえば、ツタに覆われた壁があるとします。ツタが別のオブジェクトである場合でも、[表面からの距離]の値を上げると、出力イメージにツタを焼き付けることができます。

最終的なレンダマップ イメージにレンダマップされたオブジェクト以外のエレメントを組み込まない限り、[表面からの距離](Distance from Surface)をゼロに設定したままにしておくことを推奨します。ゼロ以外に値に設定すると、レンダマップの作成時間が格段に増えることがよくあります。

ファイナル ギャザリングのスムーズさ(Final gathering smoothness)

オブジェクトがファイナル ギャザリングを使ってレンダリングされ、レンダマップの出力イメージに望ましくない結果があることが判明した場合、この値を大きくします。値が大きいほど、「よりスムーズ」に仕上がります。

結果として得られたイメージの中のアーティファクトを取り除くには、ファイナル ギャザリングの[精度](accuracy)設定を調整する必要があります。設定の調整完了後、[ファイナルギャザリングのスムーズさ](Final Gathering Smoothness)の値を調整すると、残りの余計なアーティファクトの出現を減らすことができます。

ビュー(View)

仮想カメラのビューポイントを定義します。

  • [サーフェイスに垂直](Perpendicular to Surface): 仮想カメラは、オブジェクトのサーフェイスに垂直な位置から、および[表面からの距離](Distance from Surface)設定で指定された距離から、レンダマップされたオブジェクトをサンプリングします。

  • [シーンカメラ](Scene Camera): 仮想カメラは、レンダ オプションで指定したシーン カメラの方向からレンダマップされたオブジェクトをサンプリングします。ただし、距離は[表面からの距離](Distance from Surface)設定で指定した値が使用されます。その結果、[レンダマップ]サンプリング レイがシーン カメラの位置から派生しない場合があります。

    これは、オブジェクトが単一の視点から表示される場合や、スペキュラ ハイライトや反射などのビューに依存する効果を含める場合に便利です。

シーン カメラのみを使用してサーフェイス カラーのレンダマップまたはレンダバーテックスを作成できます。シーン カメラを使用してイルミネーション マップを計算することはできません。

イルミネーションのサーフェイス マップを作成する場合は、スペキュラ ハイライトや反射が自動的にオフになり、カメラの方向が無関係になります。その結果、[ビュー]オプションは利用できなくなります。

レンダマップされたオブジェクトを無視(Ignore Rendermapped Objects)

オンにすると、レンダマップはレイを放射(レイ キャスト)してサンプリング対象サーフェイスを検索します。しかし、レンダマップ プロパティの影響を受けるオブジェクトは無視します。その結果、計算されるカラー情報はレイがヒットしたオブジェクトから取得されます。レンダマップ済みオブジェクトからではありません。

スプライトを作成する場合に有効であり、一般的には、レンダマップ済みオブジェクト上に 100% の透明度を持つコンスタント シェーダを配置するテクニックに向いています。

しかし、シェーダが評価される際には、レンダマップ済みオブジェクトはまだサーフェイスの反射部分および透過部分に表示されます。それでもシーンに反射と透過が含まれている場合はコンスタント シェーダが適切です。

このオプションは放出するレイを増やすため計算に時間がかかります。

両面トレース(Bidirectional Tracing)

[レンダマップされたオブジェクトを無視](Ignore Rendermapped Objects)をオンにして仮想カメラの[ビュー](View)を[サーフェイスに垂直]に設定する場合は、このオプションを有効にすると 1 つのサーフェイスから別のサーフェイスにマップを転送するのに役立ちます。

両面とレースをオンにするとレンダマップが両面に各レイを放射し、必要であれば 2 つのサンプルのうち最適なほうを選択します。どちらかのサンプルを取得するか、両方とも拒否するかのどちらかになります。

これについて次の例で説明します。

低解像度の大まかなキャラクタに相対的な高解像度キャラクタの法線マップを計算する場合を考えて見ましょう(ゲーム用)。

これは、低解像度キャラクタを透明にすることによって可能になります。レンダマップは低解像度キャラクタに対して相対的になりますが、カラー/法線はレイキャストは高解像度のキャラクタのものが採用されます。

しかし、この方法は低解像度キャラクタが高解像度キャラクタを完全に囲んでいないと失敗します。この場合は両面トレースがオンになり、レンダマップはまずレイを低解像度キャラクタに向けて放射しますがそれを無視し、高解像度キャラクタを取り込もうとします。レイが高解像度キャラクタにヒットしない場合、または高解像度キャラクタの内側にヒットする場合は、サーフェイス法線によって定義されるとおり、反対方向に新しいレイがレンダマップ済みサーフェイスからキャストされます。

2 番目のレイが高解像度キャラクタの内側をヒットする場合は、この他のポイントがキャスト位置として使用されます。2 番目のレイが高解像度キャラクタにヒットしない場合はオブジェクトが見つからないものとして処理されます。これは、法線マップでは 0, 0, 0(偏っている場合は 5, 5, 5)の法線を意味します。

基本的にカメラの適正距離はレイごとに選択されるので、より鮮明なマップになります。

サーフェイス値からの距離を大きくし、低解像度キャラクタの外側にあるサーフェイスの位置を取り込む場合は、サーフェイスからの距離が長くなり脇の下などの狭い領域で失敗することがあるので、両面トレースが好ましくなります。

このオプションは放出するレイを増やすため計算に時間がかかります。

表向き三角形(Front Facing Triangles)

レンダマップまたはレンダバーテックスの計算で、前面を向いた三角形を考慮します。

裏向き三角形(Back Facing Triangles)

レンダマップまたはレンダバーテックスの計算で、背面を向いた三角形を考慮します。

サーフェイス マップ設定

このタブのオプションを使用して、背景カラーを設定したり、作成したサーフェイス カラー マップに基本的なカラー補正を適用したり、アンビエント オクルージョン マップのパラメータをコントロールすることができます。

マップの再生成(Regenerate Maps)

このプロパティ エディタで定義したレンダマップ イメージまたは頂点カラー プロパティを生成します。複数のレンダマップ プロパティを同時に調査する場合は、それらがすべて同時に再生成されます。

背景カラー(レンダマップのみ)

カラー(Color)

出力テクスチャの空いている領域に使用するカラーを定義します。

色補正

モード(Mode)

色補正モードをコントロールします。次のいずれかを選択します。

[Disabled]: 色補正オプションを無効にします。

[Grayscale(Average)]: 選択すると、RenderMapイメージまたはRenderVertex CAVマップは、各ピクセル/頂点のRGB 値の平均に基づいて、グレイスケールで作成されます。

[Grayscale(Intensity)]: 選択すると、RenderMapイメージまたはRenderVertex CAVマップは、各ピクセル/頂点の強度値に基づいて、グレイスケールで作成されます。

[Negative]: 選択すると、RenderMapイメージまたは RenderVertex CAV マップはレンダマップされたオブジェクトのテクスチャを反転、つまりマイナスにして作成されます。

[Custom]: 下記に述べる(ガンマ、コントラストなど)カラー補正オプションを手動で設定することができます。

ガンマ(Gamma)

ディスプレイ中のノンリニアリティを補正するため使用されます。また、一般的な輝度制御として頻繁に使用されます。

コントラスト(Contrast)

明暗色間のコントラスト レベルの増減をします。0.5 = コントラスト変更なし

色相(Hue)

カラーの強度や彩度を修正せずに HLS カラー スペース スペクトルを通して 360 度の色相シフトを制御します。

彩度(Saturation)

カラーの彩度や色素量を調整します。値 1 は白がなく、すべてカラーの状態です。値 0 はカラーなし、発光のみの状態です。

レベル(Level)

カラーのレベルやルミナンスを調整します。強度や輝度に似ています。

アンビエント オクルージョン

これらのオプションでは、アンビエント オクルージョン マップを作成するときの基本的なアンビエント オクルージョン シェーダ パラメータをコントロールできます。

サンプル(Samples)

オクルージョンの決定に使用するサンプル レイの数を指定します。高い値を設定するほどスムーズに仕上がりますが、アンビエント オクルージョン マップの生成に時間がかかるようになります。

暗色(Dark Color)

オブジェクト全体がさえぎられるアンビエント ライティングのスケーリングに使用するカラーです。オブジェクトが部分的にさえぎられる場合は、このカラーが明色とミックスされます。

明色(Bright Color)

オブジェクトがまったく遮られないアンビエント ライティングのスケーリングに使用するカラーです。オブジェクトが部分的に遮られる場合は、このカラーが暗色とミックスされます。

スプレッド(Spread)

サンプル レイを放出するコーンのサイズを定義します。0 の値はサーフェイス法線の方向のみをサンプリングし、1.0 の値はサンプル ポイントの上にある半球全体をサンプリングします。

最大距離(Maximum Distance)

指定のポイントから放出するサンプル レイの最大数を指定します。

  • 0 に設定するとシーン全体がサンプリングされます。つまり、シーンの境界に達するまでレイがトレースされます。

  • 0 以外の値に設定すると、サンプル レイは指定の距離だけトレースされます。その範囲の外側にあるオブジェクトは、サンプル オブジェクトによってさえぎられることはありません。その範囲内にあるオブジェクトは、サンプル オブジェクトに近いほどさえぎられます。

通常は最大距離を 0 以外の値に指定します。一般的に、距離オブジェクトが最終的な結果に及ぼす影響は少なくなります。同じサイズの近いオブジェクトよりもサンプリング半球のごく狭い領域しか占有しないためです。全体的なオクルージョンがわずかに減少しますが、これによってレンダリング時間は十分に短縮されます。

反射(Reflective)

有効にすると、シェーダがアンビエント オクルージョンではなく反射オクルージョンを実行します。サーフェイスの法線を中心とする円錐状のサンプリング パターンが、反射方向を中心として分散するパターンに変更されます。

反射オクルージョンを使用すると、周囲の環境マップからカラーとディテールが組み込まれ、反射マップのリアルさが強調されます。

出力モード(Output Mode)

シェーダには出力カラーをコントロールする 5 つのモードがあります。

  • [シェーディング法線を使ってのオクルージョン](Occlusion Using Shading Normal): 標準的なアンビエント オクルージョンが生成されます。明色と暗色を使用してアンビエント ライティング/反射がスケーリングされ、それにともなってオクルージョンの量が決まります。

    このモードでは、シェーディング法線方向にサンプリングが実行されます。

  • [曲がった法線を使ってのオクルージョン](Occlusion Using Bent Normals): 標準的なアンビエント オクルージョンが生成されます。明色と暗色を使用してアンビエント ライティング/反射がスケーリングされ、それにともなってオクルージョンの量が決まります。

    このモードでは、より[明色](Bright color)寄りに偏った方向にサンプリングされます。

  • [サンプルされた環境](Sampled Environment): 通常のオクルージョンに似ていますが、環境サンプリングも実行します。このため、シーンが環境マップを使用する場合、マップ カラーを明色と乗算してさえぎられない領域のカラー値を生成します。

  • [まがった法線を戻す(ワールド空間)](Return Bent Normals (World Space)): ワールド空間で遮られないサンプル レイの平均に基づいたカラー値を返します。赤、緑、青の各コンポーネントがそれぞれ X、Y、Z に対応します。

  • [まがった法線を戻す(オブジェクト空間)](Return Bent Normals (Object Space)): オブジェクト空間で遮られないサンプルレイの平均に基づいたカラー値を返します。赤、緑、青の各コンポーネントがそれぞれ X、Y、Z に対応します。

アルファ内オクルージョン(Occlusion in Alpha)

有効にすると、[出力モード]の指定とは無関係にスカラ オクルージョン値がアルファ チャンネルに保存されます。

通常、指定のポイントに対して戻されるカラーは[明色](Bright color)[暗色](Dark color)のブレンド カラーになります(アルファ チャンネルを含む)。ブレンドの割合はサーフェイス上のポイントがどの程度さえぎられるのかによって決まります。

このパラメータをオンにすると、アルファ チャンネルについては明色と暗色がブレンドされません。代わりに、アルファ チャンネルは実際のオクルージョン量を保持します。

アルファ チャンネルを 1 にすると、オクルージョンとは無関係に[明色](Bright color)アルファ値および[暗色](Dark color)アルファ値が 1 に設定され、ブレンド結果も常に 1 になります。