このセクションでは、以下の属性の説明で示されているいくつかの情報について説明します。
ICE の属性は常に、オブジェクト、あるいはポイント、ポリゴン、エッジなどのコンポーネント タイプのうちのいずれかのエレメントと関連付けられます。たとえば、[NbPoints]および[NbPolygons]はオブジェクトの属性であり、[PointPosition]はポイントの属性であり、[PolygonPosition]はポリゴンの属性です。
属性によっては、[PointPosition]のように、多くの異なるジオメトリ タイプで共有されるものもありますが、 [PolygonPosition]ならポリゴン メッシュのみ、[PointU]ならカーブのみ、[ID]ならポイント クラウドのみといったように、常に特定のオブジェクト タイプ専用に使用される属性があります。さらに、[IsElement]ならクラスタのみ、[Weights]ならウェイトマップのみ、[Colors]なら頂点カラー プロパティ(CAV)のみといったように、常に特定のエレメントまたはプロパティ専用に使用される属性もあります。
ポイント クラウド専用の属性は、タイプの異なるジオメトリを使用する場合、[Get Data]および[Set Data]プロパティ エディタのエクスプローラに表示されることに注意してください。たとえば、[BlobBlend]は、ポリゴン メッシュ、NURBS サーフェイス、カーブ、ラティスで使用可能になります。これらの属性を別のジオメトリ タイプで取得し、設定することは可能ですが、実際には使用してもポイント クラウド以外ではなんの効果も得られません。
属性には、固有、事前定義、カスタムの 3 つのタイプがあります。
固有属性は、常にシーンで使用できるデータです。たとえば、[PointPosition]は、ジオメトリ オブジェクトのポイントに対する XYZ 座標を示します。固有属性には設定可能なもの([PointPosition]など)と、読み取り専用のもの([PolygonArea]など)があります。
定義済み属性は特定の基本ノードで認識され、使用されます。この属性は固有属性と異なり、動的な属性であり、設定されるまでは存在しません。
たとえば、[PointVelocity]は、[PointPosition]を更新するために[Simulation]ノードで使用されますが、[PointVelocity]属性は、ICE ツリーのどこかで設定されない限り、シーンには存在しません。[Emitters]タスクに含まれる定義済みコンパウンドによって通常、最初の速度が設定され、さらに[Simulation]ノードは[Force]と[Mass]に基づいて現在の速度を更新します。
動的な属性を設定前に取得すると、既定値が返されます。ほとんどのデータ タイプでは 0(ゼロ)の値、ブール値の偽、行列の ID、黒のカラーとなります。ただし、[Simulation]ノードでは、属性が設定されていないときに動作を計算すると、異なる既定値が適用される場合があります。
カスタム属性も動的であり、いつでも設定することができます。たとえば、[AgeLimit]は[Emitters]コンパウンドのいくつかによって設定され、[Modulate Value by Age Percentage]および[Delete Particle at Age Limit]などで使用されるカスタム属性です。ただし、基本となる ICE フレームワークでは、[AgeLimit]が名前で認識されることはありません。ICE ツリーでは、この属性を明示的に取得し、何らかの方法で使用するコンパウンドを使用する必要があります。
カスタム属性は、独自に設定してさまざまな用途に使用することができます。「ICE ツリーでの実行を制御する」(「ICE の基本」)を参照してください。
一部のカスタム属性は、パーティクル ID に基づいてランダム化するなど、ポイントごとに属性を使用するように設定するまではオブジェクトごとに表示されます。