Softimage のサテライト分散レンダリングをセットアップするには、プログラムのインストールの前後にいくつかの手順を実行する必要があります。
ネットワークレンダリングの構成では、マスタ(レンダリングを開始するコンピュータ)がレンダリングするイメージの構造を管理しながら、複数のスレーブ(構成内のマスタ以外のコンピュータ)にレンダリングタスクを分散します。これは、[ray3hosts]および[linktab]テキストファイルを使用して実現します。
マスタがスレーブと適切に通信するためには、各コンピュータが同じバージョンの mental ray レンダリングソフトウェアをインストールし、同じ TCP/IP ポート番号を使用している必要があります。マスタのメモリはスレーブよりも多くし、またできるだけ多くの仮想メモリを使用する必要があります。
.ray3hosts ファイル: 分散レンダリングに参加するコンピュータを特定します。このファイルは、マスタコンピュータ上の MI_RAY_HOSTSFILE 環境変数で指定した場所に格納されている必要があります。
MI_RAY_HOSTSFILE 環境変数を明示的に設定していない場合は、mental ray によってデフォルトで.ray3hosts が$HOME ディレクトリ(Linux の場合)または XSI_USERHOME で指定された場所(Windows の場合)で検索されます。
MI_RAY_HOSTSFILE 環境変数が別の場所を参照するように設定する場合は、必ずパスとファイル名の両方を指定します。
.ray3hosts ファイルには分散レンダリングを処理するコンピュータ(マスタは除く)のリストと、mental ray サービスが使用するポート番号が記述されています。
このリストでは、1行につきコンピュータ名を 1 つずつ記述し、必要に応じてコンピュータ名の後ろに mental ray が使用するポート番号を記述します。コンピュータ名とポート番号はコロン(: )で区切ります。使用するコンピュータのポート番号がリストされていない場合、そのコンピュータは MI_RAY3_SERVICE 変数で定義されたポートを使用します。
#(シャープ)記号で始まる行はコメントと見なされ、無視されます。
以下に、.ray3hosts ファイルのサンプルを示します。
# The first three computers are always part of the # render network. The last computer listed is only # used for overnight renders; remove the # to make # it available. larry:7020 moe:7020 curly:7020 # shemp:7024
分散レンダリングには以下の環境変数が必要です。それらはインストール中に環境スクリプトに設定されます(Windows では[setenv.bat]、Linux では.xsi_2013)。
[_ADSK_LicServers]: Autodesk Network License Manager を実行しているコンピュータの名前を指定します。たとえば、次のように記述します。
_ADSK_LicServers=@buzzgoodhost[MI_ROOT]:[ray3rc]ファイルの場所を定義します。
Softimage のさまざまな環境変数を定義する方法については、「環境変数のリファレンス」を参照してください。
raysatsi2013_3_10_1_4server サービスは、マスターに接続する各スレーブのコンピュータ上で実行する必要があります。通常、このサービスは自動的に実行されますが、問題を解決するために手動で実行しなければならない場合があります。
たとえば、Softimage のコマンドプロンプトから次のように入力します。
raysatsi2013_3_10_1_4server /stopこれは、現在のマシン上の raysatsi2013_3_10_1_4server サービスを停止します。
次のオプションを使用し、 Softimage のコマンドプロンプトから raysatsi2013_3_10_1_4server 実行可能ファイルを実行することができます。