[Generate Strand Trails]コンパウンドは[Create Strands]コンパウンドに似たストランドを作成しますが、前者はシミュレーションのフレーム数とユーザが設定したセグメントの制限に基づいて、ユーザがシミュレーションに必要とするだけの数のストランド セグメントを動的に作成します。ユーザが設定した最大セグメント数を上限に、1 秒あたり 1 つのストランド セグメントが作成されます。セグメントの最大数に達したときのみ、ストランドはエミッタから解放され、離れていきます。
ストランドがエミッタから解放されると、その長さはパーティクルの速度の影響を受けます。つまり、速く移動するパーティクルでは、ゆっくり移動するパーティクルに比べてストランドが長くなります。ストランドが「伸びる」と、速い速度に対応できるようになります。
パーティクルが放出されると、ストランドはその後を追い、ストランドが成長しているかのようなエフェクトが作成されます。つまり、このコンパウンドは、パーティクル ストランドが継続的に成長しながら決してエミッタを離れない、木の枝、ヘア、植物の根、稲光、植物の芽などのエレメントをシミュレートする場合に便利です。
[Generate Strand Trails]コンパウンドを使用する場合は、同じ ICE ツリー内で[Create Strands]コンパウンドや[Emit Strands]コンパウンド([Create Strands]を含むもの)を使用しないでください。
ストランドの軌跡は、最初から生成することも、既存のパーティクル シミュレーションを使用して生成することもできます。
エミッタがアニメートされている場合の詳細については、「エミッタにパーティクルを保持する」を参照してください。
[ICE]ツールバーから[パーティクル](Particles) [作成](Create) [ストランド](Strands) [成長ストランド](Growing Strands)を選択します。
これによってポイント クラウドが作成され、[Generate Strand Trails]コンパウンドを使用する以下のような ICE ツリーが設定されます。
[Generate Strand Trails]コンパウンドは、[Simulation Root]ノードの[Simulate Particles]ノードの後に接続されます。パーティクルのシミュレート後にストランドが作成されるため、他の計算(パーティクルのポイント位置、速度、回転速度など)がすべて完了した後に、パーティクルのフレーム最終ポイント位置が使用されるようになります。つまり、エミッタがアニメートされている場合、パーティクルの放出場所がどこにあろうと、その場所にストランドが作成されます。
状態システムを使用している場合は、[State]コンパウンドの[Execute]ポートに[Generate Strand Trails]コンパウンドを接続することもできます。特定の状態に属するパーティクルのストランドを生成する場合は、このコンパウンドを[State]コンパウンドの最も下にある[Execute]ポートに接続できます(「状態の設定」を参照)。すべての[State]コンパウンドには独自の[Simulate Particles]ノードがあるため、[State]コンパウンドを開き、[Generate Strand Trails]を[Execute]ノードの最後のポートに接続して編集する必要があります。
放出コンパウンドで、ストランドに使用する[シェイプ](Shape)のタイプを選択します。このシェイプが、ストランドの長さに沿って繰り返されます(セグメントごとに 1 つのシェイプ)。
レンダ領域で結果を確認できます。詳細については、「ストランドを表示する」を参照してください。
必要なエフェクトに応じて、パーティクルの[速度](Speed)を設定します。「ストランドの移動方法を決定する」を参照してください。
作成するパーティクル ストランドの数としてパーティクルの[レート](Rate)を設定し、[レートの種類](Rate Type)も設定します。レートの種類としては、1 秒あたりのストランドの数か、シミュレーションの最初のフレームに表示されるすべてのストランドの合計数を指定できます。「ICE パーティクルレート(量)」を参照してください。
[Generate Strand Trails(ストランド トレイルの生成)]プロパティ エディタでは、ストランドの最大セグメント数の設定、ストランド サイズの乗算、プロファイル カーブを使用したストランド サイズの設定(ストランドの長さ全体の成長レート)、ストランドに沿ったパーティクル シェイプのロフトを行うことができます。
既存のパーティクル シミュレーションにストランド トレイルを生成するには
[ICE]ツールバーから[パーティクル](Particles) [エミッション後](After Emission) [ストランド](Strands) [ストランドトレイルの生成](Generate Strand Trails)を選択します。
ポイント クラウドの ICE ツリーに[Generate Strand Trails]コンパウンドと[Set Strand Length]ノードが追加され、[Simulation Root]ノードの[PostSimExecute]ポートに接続されます。
[Set Strand Length]ノードは、ICE ツリーで他のコンパウンドを使用する際に必要となる[StrandLength]属性を設定します。