CrowdFX とはSoftimage で洗練された群集シミュレーションの作成が可能な専用の環境です。ICE ベースこのソリューションのために、多数のキャラクタが環境に対して適切に対応し、キャラクタ同士でもインテリジェントに反応するような高度なエフェクトを作成できます。もちろん ICE でサポートされている、各種標準 ICE ノードやコンパウンドが利用できます。また、CrowdFX 専用の ICE ノードコンパウンドを使用し、目的に応じて柔軟にシミュレーションをカスタマイズできます。
CrowdFX は、基本的にはポイント クラウドをベースとした ICE シミュレーションです。シミュレートされたポイント クラウドで、個々のパーティクルに対してエンベロープ を持ったキャラクタをインスタンスします。。従来の ICE パーティクル インスタンスに似ているものの、シミュレーションで各キャラクタのアニメーション ソースがブレンドできるため、CrowdFX の表現力は別物です。キャラクタのリグ構造にコンストレイントを設定することでシミュレーション内で個々のアクターのアニメーションにバリエーションを持たせることも可能です。
CrowdFX を使用すると、障害物(壁と呼ばれる)だけでなく他のアクター同士でインテリジェントな衝突回避をシミュレートすることもできます。また、設定したゴールに向けてアクターを移動させたり、指定した経路をたどらせたりすることも可能です。
群集内でキャラクタとして使用できるのは足 二足のキャラクタのみと思われてしまうことがありますが、CrowdFX は、モデル構造以下にアクション ソースを持つエンベロープ 化された化されたリグならどのようなタイプでも対応できるように設計されています。これは二足でも四足でも、群衆行動をさせたい生物や物体ならどのようなタイプでも構いません。そのリグには null またはボーンから成る任意の階層構造に対応可能な他、ポリゴン メッシュをそのエンベロープとして割り当てることもできます。CrowdFX 内に作成されたキャラクタは、アクターと呼ばれます。
群集表現で重要なことの 1 つが、バリエーションを持たせることです。これを、CrowdFX ではさまざまな方法で行うことができます。シミュレーション内でさまざまなソース キャラクタを使用したり、各種シェイプ キーを使用してエンベロープ ジオメトリにランダムな変形を与えることも可能です。他にも、使用するマテリアルとテクスチャやアクターの大きさをランダムに変えることもできます。
完成した群集シミュレーションを FBX フォーマットで書き出し、FBX を読み込むことができる 3D プログラム(Autodesk® Maya® など)で利用することもできます。
これらの 2 つの手順を実行することによって、学習とテストのための群集シミュレーションをすばやく作成できます。
ICE ツールバー上で、[CrowdFX] [アクター](Actors) [アクターを取得](Get Actor) [既定の歩行者](Default Pedestrian)コマンドの順に選択します。
この結果、すぐに使用できるいくつかのアクションがあらかじめ設定された低解像度のポリゴン メッシュ リグ キャラクタがロードされます。
既定のパーティクル エミッタを使用してシミュレーションを作成するには、[CrowdFX] [シミュレーション](Simulation) [作成](Create) [歩行者](Pedestrian)または[スタジアム](Stadium)コマンドを選択します。
続いて、「CrowdFX ワークフローの概要」で説明されている手順に従い、CrowdFX シミュレーションの作成に必要となるさまざまなエレメントの感触をつかみます。
CrowdFX を使って何ができるかを確認する準備ができたところで、あるいは独自の群衆シミュレーションに適したベースが必要な場合には、Softimage に付属しているサンプル シーンをご覧ください。
Softimage インストール ディレクトリにある\\Data\XSI_Samples\Scenes\ICEフォルダからサンプルシーンをロードします。すべての CrowdFX シーンには、CrowdFX_ プリフィックスが付きます。
このフォルダを簡単に開くには、ICE Treeビューのツールバーから[ユーザツール](User Tools) [サンプルをブラウズ](Browse Examples)を選択します。