シャドウのレンダリングには時間がかかるため、シーン内のシャドウをセットアップするときにレンダリングを念頭に置いておくと良いでしょう。一般的には、必要な品質を得られるシャドウのうち、最もメモリ消費量の少ないシャドウを使用するようにします。
シャドウの詳細については、「シャドウ」(「直接照明」)を参照してください。
一般的に、カメラに近いオブジェクトは、カメラから遠いオブジェクトよりも細密なシャドウが必要です。オブジェクトのライティングとレンダリングをカメラからの距離により使い分けると、レンダリングが高速になります。
[セレクティブライト](Selective Lights): セレクティブライトを使用し、オブジェクトのグループごとにシャドウを作成します。
たとえば、セレクティブエリアライトを使用して近くのオブジェクトにソフトシャドウを生成できますし、同じ位置にセレクティブポイントライトを使用して遠くのオブジェクトに簡単なシャドウを生成できます。
[個別のパス](Separate Passes): タイプの異なるシャドウに対して別個のレンダパスを使用します。
たとえば、近くのオブジェクトに対してレイトレースシャドウを適用したパスを1つ作成し、遠くのオブジェクトに対してシャドウマップシャドウを適用した別のパスを作成できます。
エリアライトは、アンブラ(オブジェクトがライトのレイをすべて遮断する完全な影)およびペンアンブラ(オブジェクトがレイの一部を遮断する半影)の双方のソフトシャドウを作成します。
シャドウを受け取るオブジェクトがシャドウを投影するオブジェクトから遠いような状況では、エリアライトを使用しましょう。エリアライトはシャドウマップよりも高品位なシャドウを作成しますが、その分レンダリング時間を要します。
エリアライトの詳細については、「エリア ライトを使用してソフト シャドウを作成する」(「直接照明」)を参照してください。
「デプスマップ シャドウ」とも呼ばれるシャドウ マップは、より速くシャドウを作成しますが、レイトレーシングで作成されたものに比べて精度が落ちます。ライトの詳細については、「シャドウマップ シャドウを作成する」(「直接照明」)を参照してください。
シーンのプレビューを高速にレンダリングするには、スキャンラインにシャドウマップを使用し、レイトレーシングを使わずにシーン(シャドウを含む)をおおまかにレンダリングします。