Windows 側と Linux 側の両方で [linktab.ini] ファイルを定義しなければなりません。linktab ファイルは、シーン読み取り時にのみパスを解釈するために使用されます。このため、Windows 側に [linktab.ini] がある場合も、Windows により書き込まれたシーンを Linux で読み取れるよう Linux 側にも linktab.ini が必要です。
[linktab.ini] ファイルが見つかった場合は、このファイルを使用して次の方法でプラットフォームを通じたシーンの互換性が保証されます。
Softimage 起動時、SI_LINKTAB_LOCATION 環境変数で指定されたディレクトリで [linktab.ini] ファイルを検索します。
linktab.ini ファイルが見つかると、Windows および Linux 間のパス変換用内部テーブルが作成されます。
内部では、Windows コンピュータに現在接続されているすべてのネットワーク ドライブと、関連付けられているマウント ポイントのリストが作成されます。[linktab.ini] ファイルと連動しているマウント ポイントのリストには、Linux からパスを変換したり、Linux にパスを変換するために必要な情報が入っています。
例: linktab.ini ファイルを使用してパスの参照先を変換する
たとえば、Linux の user1 および user2 のアカウントが、/home/user1 および /home/user2 であるとします。それらのアカウントは実際には /mnt1/allusers/user1 および /mnt1/allusers/user2 への論理リンクです。
Windows コンピュータでは、ネットワーク ドライブは lin1:/mnt1/allusers およびドライブ h: に NFS で接続されます。
lin1:/mnt1/allusers!user1 /home/user1 |
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lin1:/mnt1/allusers!user2 /home/user2 |
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A |
lin2:/usr/people/user3 /usr/people/user3 |
B |
¥pc_server1¥share_location /pc_server1 |
各行の最初のパス引数は Windows パス、2番目のパス引数は Linux パスです。
A |
この行は、パス(/usr/people/user3)が同じ場所のコンピュータ lin2 のパスであることを示します。 |
B |
この行は、Linux コンピュータでは pc_server1 リモート ファイル サーバのファイルへの参照には、Linux パス(/pc_server1)を使用し続ける必要があることを示しています。 |
シーンのロード時にパス /home/user1/... が検出されると、そのパスは Windows パスに相当する h:/user1/... に変換されます。上の例は、実際のマウント ポイントは lin1:/mnt1/allusers であり、感嘆符は現在の NFS ネットワーク ドライブのリストでパスのその部分のみを参照することを表しています。
シーンを保存すると、パスは適切な Linux パス /home/user1/... に変換され、どちらのプラットフォームからもシーンにアクセスできるようになります。