シーンのオブジェクトを使用して(「[表示/非表示]プロパティ エディタ」を参照)、各オブジェクトがどのようにファイナルギャザリングの計算を分担するのかを正確に制御できます。各オブジェクトには、次のような3つのファイナルギャザリングの可視性パラメータが用意されています。
[Visible to Sampling]: オブジェクトを、他のオブジェクトによるファイナルギャザリングレイのキャストに対して可視状態にするかどうかを指定します。このオプションをオフにすると、ファイナルギャザリングのレイはオブジェクトを通過します。
このオプションをオフにすると、[サンプル済み]オプションが使用できなくなります。これは、サンプリングレイに対して可視化されていないオブジェクトはサンプリングできないためです。
[Sampled]: オブジェクトのサーフェイスを、他のオブジェクトによるファイナルギャザリングレイのキャストによって実際にサンプリングするかどうかを指定します。このオプションをオフにすると、オブジェクトがファイナルギャザリングのレイを吸収します。
オプションを使用すると、シーンのファイナルギャザリングの計算を細かく制御できます。たとえば、ファイナルギャザリングを特定のオブジェクトに制限する場合や、ファイナルギャザリングの計算からいくつかのオブジェクトだけを削除する場合などがあります。デフォルトでは、これらのオプションはすべてオンになっています。
ファイナルギャザリングキャスタとレシーバのパーティション作成
シーンに多くのオブジェクトが含まれる場合、オブジェクトごとにファイナルギャザリングの可視性オプションを管理するのは難しくなります。複雑なシーンでは、オブジェクトをパーティションに分割し、オーバーライドを使用して、1つのパーティション内のすべてのオブジェクトごとにファイナルギャザリングの可視性オプションを管理する方が簡単です。たとえば、この方法を使用して、すべてのシーンの背景オブジェクトが照射されないようにしたり、ファイナルギャザリングレイによってサンプリングされないようにしたりできます。このプロセスの説明は、「パーティションのオブジェクトに対するレンダリングの可視性をオーバーライドする」を参照してください。