ワークグループは、同じプロジェクトで作業する複数のユーザ(グループ)が容易にカスタマイズを共有するための手法を提供します。ワークグループにアクセスする作業者は誰でも、プリセット、コマンド、オペレータ、アドオン、シェーダ、ツールバー、ビュー、レイアウトなど、ワークグループにインストールされたカスタマイズを使用できます。
ワークグループの管理に使用するメインツールは Plug-in Manager です([ファイル](File) [Plug-in Manager]を選択し、[ワークグループ]タブをクリックします)。Plug-in Manager 全般の詳細については、「Plug-in Manager」を参照してください。
複数のワークグループに同時に接続することができます。リストの最初のワークグループが、新しいエレメントのデフォルト パスになります。デフォルト パスは、ブラウザの[パス]ボタンから[ワークグループ]を選択した場合に使用されます。これは、.xsiaddon ファイルのインストールおよびアンインストールが行える唯一のワークグループでもあります。
プラグインの競合は、Softimage で同じ[自己インストール プラグイン](self-installing plug-in)の複数のバージョンが検出された場合に発生します。Softimage では、プラグインの競合を以下のいずれかの方法で解決します。
デフォルトでは、Softimage は最新バージョンの自己インストール プラグインをロードします。たとえば、ユーザ ロケーションにバージョン 1.2 のプラグインが含まれ、ワークグループには 1.3 が含まれる場合、Softimage はバージョン 1.3 をロードします。プラグインのすべてのコピーが同じバージョンの場合、競合を解決するために元の順序が使用されます。
Softimage での競合の解決方法を変更するには、[Preferences: Plug-in Manager]プロパティ エディタで[衝突解決]のいずれかを選択します。
非自己インストール プラグインをはじめとするカスタマイズに対しては、オリジン順序を使用して、最初に見つかったプラグインがロードされます。
Softimage でプラグインを検索する際には、カスタムの場所、ユーザ パス、ワークグループ、ファクトリ パスの順で検索されます。
[ユーザロケーション](User location):ユーザパスのアドオンは、ユーザロケーションで見つかったその他のプラグインの後に読み込まれます(例: %XSI_USERHOME%¥Application¥Plugins は%XSI_USERHOME%¥Addons の後に読み込まれます)。
[ワークグループ](Workgroups):Plugin Manager に表示される順序でワークグループが検索されます。つまり、リスト内の最初のワークグループが最優先されます。
ワークグループのアドオンは、ワークグループで見つかったその他のプラグインの後に読み込まれます(例: MyWorkgroup¥Application¥Plugins は MyWorkgroup¥Addons の後に読み込まれます)。
[ファクトリロケーション](Factory location):これは、Softimage をインストールするディレクトリです。
ワークグループを使用するワークフローの 1 つに、開発者またはテクニカル ディレクタが自分のユーザ ディレクトリまたはプライベート ワークグループでカスタマイズを行う場合に使用するワークフローがあります。カスタマイズをテストし、正常に機能していれば、Plug-in Managerの[ツリー]タブにドラッグ アンド ドロップすることで共有ワークグループにコピーできます。
カスタマイズの更新が必要な場合は、開発者またはテクニカル ディレクタが自分のユーザ パスまたはプライベート ワークグループでファイルを変更します。グループの他のメンバが共有ワークグループの旧バージョンを使用している間に、開発者またはテクニカル ディレクタは変更したカスタマイズを開発、テスト、およびデバッグできます。更新準備の完了後、共有ワークグループに更新バージョンをコピーできます。
Softimage では起動時に自動的にワークグループ パスがスキャンされるため、ユーザは Softimage を再起動したときに新規プラグインまたは更新済みのプラグインを使用できます。また、Softimage を再起動せずに、ユーザが Plugin Manager の[ツリー]タブで[すべて更新]をクリックする方法もあります。あるいは、[ワークグループ]タブで[ファイル](File)[再スキャン](Rescan)を選択することもできます。これにより、すべてのワークグループのより完全なアンロードおよび再ロードを実行できます。この操作は、プラグインの競合の解決で説明されている優先度とまったく同じ順序でプラグインのロードする場合にのみ必要となります。Softimage の再起動は、レイアウト、UFO、デバイス、および旧タイプ(非自己インストール)のカスタム コマンドに対してのみ行う必要があります。
別の方法として、ワークグループを何らかのバージョン管理フォームで格納することもできます。ユーザは安定版ブランチと同期してローカルコピーに接続することができ、開発者またはテクニカル ディレクタは開発ブランチで作業します。
Plugin Manager を使用してワークグループを作成できます。
Plugin Manager の[ワークグループ]タブで、[ファイル](File) [作成](Create)を選択します。
[ワークグループの作成]ダイアログ ボックスで、次の操作を行います。
ワークグループのメンバを取得してワークグループのパスに接続します。「ワークグループへの接続」を参照してください。これで、設定されたメンバは、ワークグループのすべてのカスタマイズにアクセスできるようになります。
ワークグループパスは、[Preferences: Data Management]に保存されています。ただし、Plugin Manager を使用してワークグループへの接続と接続解除を行う方が便利です。
ワークグループ ディレクトリへのパスを入力するか、またはブラウズ(...)ボタンをクリックしてパスを検索して選択し、[OK]をクリックします。
次のように、Linux 形式の構文を使用して環境変数を参照できます。
$wglocation
ワークグループの利用者が、SPDL ファイルが格納されているワークグループに始めて接続しようとする場合は、マシンにソフトウェアをインストールする権限があることを確認してください(レジストリの HKEY_LOCAL_MACHINE セクションへの書き込みアクセス権)。権限がない場合は、ワークグループの SPDL ファイルをインストールできず、ワークグループにアクセスできません。また、ワークグループに新しい SPDL ファイルがインストールされるたびに(単独の場合もアドオンの一部としての場合も)この権限が必要になります。
SPDL がワークグループで機能しない問題が発生した場合は、ユーザ ディレクトリの¥Application¥spdl.xsiindex ファイルを削除してください。このファイルを削除すると、Softimage の再起動時にワークグループの SPDL ファイルがより完全に再インストールされます。
ワークグループ パスに保存されている旧タイプ(非自己インストール)のコマンドやイベントは、環境が統一されていないと機能しません(Windows のみの環境または Linux のみの環境で動作します)。
ワークグループを管理するもう 1 つの方法は、接続するワークグループ パスを [workgroup_path.data] というファイルに保存し、そのファイルを Softimage インストール(ファクトリ)ディレクトリまたはユーザ ディレクトリのデータ フォルダに置くことです。これらのディレクトリは Softimage の起動時に自動的にスキャンされ、ファイルが見つかると、見つかった各エントリのワークグループ パスに接続します。
workgroup_path.data ファイルは、複数のディレクトリ パスを含めることができるシンプルなテキスト ファイルです。各パスは個別の行に追加する必要があります。また、各行末は改行文字で終わる必要があります。