イメージ ファイル情報の取得
 
 
 

イメージ ファイルの情報の取得に使用できるスタンドアロンもいくつかあります。

イメージ ファイル情報の取得

[imginfo] スタンドアロンは、さまざまなイメージ形式のファイルに関する情報を表示します。

[imginfo]スタンドアロンはサポートするファイル形式を自動的に検出するため、入力ファイルには形式を識別するための拡張子(.picなど)は必要ありません。ただし、ディスク上のファイルに拡張子が付いている場合は、その拡張子を指定する必要があります。

[imginfo] スタンドアロンは、対応するダイナミック シェアド オブジェクト(Linux の DSO)、またはダイナミック リンク ライブラリ(Windows システムでの DLL)が用意されているすべてのファイル形式の情報を表示します。

このスタンドアロンが使用するDSOやDLLは、Setupプログラムによって<install directory>/Application/bin/silにインストールされます。imginfo,と入力すると、使用法メッセージにサポートされているファイル形式がリストされます。

[imginfo]を実行するには、[SI_IMAGE_PATH]環境変数に<install directory>/Application/bin/silを指定する必要があります。

  • [SI_IMAGE_PATH]が設定されていないか、または空白の場合、[imginfo][SI_HOME]環境変数を調べます。

  • SI_HOME が設定されていれば、[imginfo] SI_HOME/Application/bin/sil を調べます。

使用法

imginfo <image file>

ここで <image file> はイメージ ファイルの名前です。

オプション

-format <name>

入力イメージ ファイルの形式を指定します。これはイメージに形式を指定するシグネチャがない場合に必要です。

[portrait] イメージ ファイルの情報を表示するには、次のように入力します。

imginfo portrait

その他のイメージ ファイル情報の取得

[imf_info] スタンドアロンは、指定されたすべてのイメージに関する情報をスプレッドシート様式のレイアウトで表示します。この情報には、イメージの幅と高さ、カラー コンポーネントの数、ビット深度、ガンマ、行の順番、イメージ タイプ、およびイメージ フォーマットが含まれます。

-pオプションをアクティブにすると、詳細なイメージ情報が表示されます。たとえば、イメージ ピクセルの平均輝度やRGB値、およびカラー情報に関する複数行のヒストグラムが含まれます。ヒストグラムの各行は、0.00~1.00 の範囲でルミナンス値をサブレンジに分割したものです。

たとえば、最初のラインは 0.00~0.0625 の値を表し、最後のラインは 0.9375~1.00 の値を表します。各ラインの数値は、ルミナンス値がそのサブレンジ内にあるイメージ ピクセルの割合です。これに対して r、g、および b の数値は、ピクセル間のカラー コンポーネントの分布状況を示しています。

[imf_info]スタンドアロンは、サポートするファイル形式(.mapのような mental images の形式を含む)を自動的に検出するため、入力ファイルには形式を識別するための拡張子(.picなど)は必要ありません。ただし、ディスク上のファイルに拡張子が付いている場合は、その拡張子を指定する必要があります。

使用法

imf_info [-v] <image file>

ここで <image file> は、ファイルの拡張子を含むイメージ ファイルの名前です。複数のイメージに関する情報を取得するには、イメージ ファイルの名前をスペースで区切って順次指定します。

オプション

-v

冗長モードに切り替えます。

-p

各イメージに関するカラーやルミナンスの詳細な情報を出力します。この情報には、イメージ ピクセルの平均輝度やRGB値、およびカラー情報のヒストグラムが含まれます。ヒストグラムでは 0.00~1.00 の範囲のルミナンス値が複数のサブレンジに分割され、ピクセルやカラー コンポーネントの分布状況が表示されます。

fooとbarのビット マップ ファイルの情報を表示するには、次のように入力します。

imf_info foo.bmp bar.bmp

ピクチャ ファイル情報を取得する

[infopic] スタンドアロンは、SOFTIMAGE ピクチャ ファイルに関する情報を表示します。

各サブリージョンには、以下の情報が表示されます。

  • 高さ

  • アスペクト比

  • フィールド タイプ(FULL_FRAME、EVEN_FIELDS または、ODD_FIELDS)

  • ビット数、データ タイプおよび RGB チャンネルの圧縮方式

  • ビット数、データ タイプおよびアルファ チャンネルの圧縮方式

[infopic] スタンドアロンは、ピクセル比を確認したり、ピクチャがモニタに表示される際に大きすぎないかを判別する場合に便利です。また、ピクチャがビデオ転送用の正しい形式に対応しているかどうかを判断する際にも役に立ちます。

使用法

infopic [ <file1> [<file2>...]

ここで <filen> は SOFTIMAGE ピクチャ ファイルの名前です。拡張子が指定されていない場合は、.pic とみなされます。

次の例では、[walkies1][walkies2]、および[walkies3]の各ピクチャ ファイルに関する情報が表示されます。

infopic walkies1 walkies2 walkies3

diffpic スタンドアロンでイメージを比較する

[diffpic] スタンドアロンは、2 つの入力ピクチャの対応するピクセルが異なる場合に、その異なるピクセルをハイライトしてイメージを表示します。

-i オプションを指定すると、表示されるイメージのピクセルの輝度は、2 つの入力ピクチャ ファイルの対応するピクセルの輝度の差に等しくなります。

使用法

diffpic <picture 1> <picture 2> [-o <output filename>] [-i] [-a] [-d] [-r <repeat count>] 
[-s <start frame> <end frame> <step>] [-v]

ここで <ピクチャ 1> 最初のピクチャの名前です。 <picture 2> 2 番目のピクチャの名前です。

オプション

-o

結果の保存先は以下のとおりです。 <出力ファイル名>

-i

輝度の差を表示します。

-a

アルファ チャンネルだけを比較します。両方のイメージに、アルファ チャンネル情報が必要です。

-d

イメージは表示されません。

-r

各フレームに対してコマンドを実行する繰り返し回数を指定します。デフォルトは 1 です。

-s

フレーム シーケンスを比較します。

-v

冗長モードに切り替えます。

次の例では、[tweedledee]イメージと[tweedledum]イメージを1から50フレームまでステップ1([-s 1 50 1])で比較し、出力ファイル [tweedles(-o)]に結果を保存します。

diffpic tweedledee tweedledum -o tweedles -s 1 50 1

imf_dif スタンドアロンでイメージを比較する

[imf_diff] スタンドアロンは、2 つのイメージ ファイルを比較します。イメージ ファイルが比較され、比較結果の要約が出力されます。出力イメージ(outimage)を指定した場合には、差異を表示したイメージがヒストグラム付きで出力イメージに書き込まれます。出力ファイルのファイル形式は出力ファイルのタイプ(outtype)として指定できますが、指定しない場合にはファイル名の拡張子から取得されます。

使用法

imf_diff [options] image1 image2 [outimage [outtype]]

image 1 は最初のピクチャの名前で、image 2 は 2 番目のピクチャの名前です。

オプション

-a

アルファ チャネルの差異を無視します。

-d

[imf_disp] スタンドアロンを起動すると、差異を表示したイメージとヒストグラムをウインドウに表示します。このオプションは、コマンド ラインで出力イメージ ファイル(outimage)を指定したかどうかにかかわらず機能します。

-e

入力イメージの比較結果が一致している場合にも、出力イメージを出力します。通常は、出力イメージは違いがある場合にのみ書き出されます。

-f

差異を擬似カラーで表示します。差異の小さなものから順に青、緑、赤、白を使用して表示します。

-g gamma

指定のガンマ係数でガンマ補正を実行します。

-h

オプションの簡単な概要を表示します。

-m thresh

0 から 255 の範囲でしきい値を設定します。ここで設定したしきい値よりも小さい差異は無視されます。デフォルトは 3 です。このオプションの主な使用目的は、ディザリング(mental rayのディザ オプション)によって生じた差異を表示しないようにすることです。

-n

表示または保存する出力イメージに、ヒストグラムを追加しません。

-s

最大の差異が白で表示され、ヒストグラムが右端まで延びるように、差異を増幅します。

-t thresh

[imf_diff] がコード 0 ではなくコード 1 を返す差異をパーセント値で指定します。デフォルトは 1 です。このオプションは、自動テスト用のパッケージを使用する際に便利です。

-u

表示または保存される差異のイメージの背景に、10 分の 1 の輝度で image 1 を配置します。このオプションは、差異の特定に役立ちます。

-v

[imf_diff] の現在の動作、バージョン情報などのメッセージを表示する、冗長出力モードに切り替えます。

よく使われるオプションは、-d -f -uです。

mental ray のサンプリングでは、必要なイメージ品質の基準に合致するまで、本来のイメージが適切に選択されたサンプルによって近似されるということに注意してください。この手法は確実に一貫したイメージ品質を提供しますが、異なる環境下でレンダリングした場合には、ビット単位で完全に同一なイメージを作成することにはなりません。たとえば、イメージ処理のサイズ、イメージ処理のスレッドあるいはマシンへの割り当て、マシンの差異、ネットワークの差異、サンプリング オプションの違いなどが結果のイメージにも影響します。通常、カラー ヒストグラムに青で表示される差異は問題になるものではありません。