リジッド ボディやリジッド ボディ コンストレイントの操作において、警告またはエラー メッセージが表示されることがあります。このセクションでは、よく表示されるメッセージとその解決法を説明します。
このメッセージは、すでにリジッド ボディが作成されているオブジェクトまたはオブジェクト グループからリジッド ボディを作成しようとしたことを意味します。1 つのオブジェクトまたはオブジェクト グループでは、1 つのリジッド ボディしか作成することができません。
このメッセージは、リジッド ボディのサーフェスが誤った方向を向いているとリジッド ボディ ソルバが計算した場合に出力されます。リジッド ボディのサーフェスは、その一方の側(法線が外側に向かっている側)だけが他のリジッド ボディのサーフェスと衝突することができます。
このメッセージは、2 つ以上の一致する頂点があるポリゴンを 1 つ以上含むオブジェクトからリジッド ボディを作成しようとしたことを意味します。たとえば、4 つの頂点を持つ三角形がオブジェクトに含まれる場合などです。
このメッセージは、デフォーマ、スキン、またはフレクサが適用されたオブジェクトからリジッド ボディを作成しようとした場合に出力されます。リジッド ボディは変形させることができないため、デフォーマを適用した時に隠された、元の変形されていないオブジェクトにリジッド ボディが適用されます。その結果、リジッド ボディが誤ったタイミングで衝突するように見えることがあります。
たとえば、ラティスの変形から隆起しているアクティブ リジッド ボディの球をアニメートするとします。隆起部は、隣接するパッシブ リジッド ボディの立方体と衝突する代わりにそれを貫通します。この場合、球の元の変形されていない部分が立方体にぶつかるまで、衝突は発生しません。
このメッセージは、オブジェクトの重心をロック(Lock Center of Mass)アトリビュートがオンの時に重心(Center of Mass)を変更しようとした場合に出力されます。
重心を変更する場合は、まずリジッド ボディを選択します。次に、アトリビュート エディタ(Attribute Editor)を表示し、重心をロック(Lock Center of Mass)をオフに設定します。
リジッド ボディのサーフェスは、その一方の側(法線が外側に向かっている側)だけが他のリジッド ボディのサーフェスと衝突することができます。2 つ以上のリジッド ボディが互いを貫通すると、相互貫通が発生します。これは、1 つのボディが別のボディの誤った側を通過する場合に発生します。
あるパッシブ リジッド ボディが他のパッシブ リジッド ボディを貫通するのは可能ですが、アクティブ リジッド ボディが他のリジッド ボディを貫通するのは、それがパッシブであろうとアクティブであろうと無効な動作です。
どのオブジェクトが相互貫通するか分からない場合は、アウトライナ(Outliner)を確認します。この警告メッセージの出力後、該当するオブジェクトが強調表示されます。以下を実行することもできます。
このメッセージが出力されるのは、リジッド ボディについてソルバ > メモリのキャッシング > 有効化(Solvers > Memory Caching > Enable)を選択し、次に、そのリジッド ボディにあって、リジッド ボディの移動または回転に影響するアトリビュートを変更した場合です。リジッド ボディはキャッシュされるため、リジッド ボディの移動および回転情報はキャッシュから取得されます。キャッシュを削除しないと、リジッド ボディに対するエフェクトを確認することはできません。
そのリジッド ボディを選択し、ソルバ > メモリのキャッシング > 削除(Solvers > Memory Caching > Delete)を選択します。
ソルバがリジッド ボディのダイナミクスを計算する時に出力されるエラー
無効な内部計算が発生しました。リジッド ボディ コンストレイントの力が矛盾している可能性があります。通常このメッセージは、誤ったコンストレイントの配置を示す警告と一緒に出力されます。
解決策: リジッド ボディが他のリジッド ボディを貫通するようにリジッド ボディ コンストレイントが設定されている場合は、コンストレイントまたはリジッド ボディの位置を変えます。
ディペンデンシー グラフでは、リジッド ボディ(Rigid Body)ノードは、いくつかの選択されたノードを介した接続を持つリジッド ボディ オブジェクトのトランスフォーム ノードを制御します。選択されたノードを使用すると、パッシブ リジッド ボディの移動(Translate)および回転(Rotate)アトリビュートにキーを設定して、キーからダイナミクスに切り替えたりまたはその逆の切り替えを行うことができます。
一般に、トランスフォーム ノードの移動および回転アトリビュートへの接続は、たとえばチャネル ボックス(Channel Box)でアトリビュートを選択した後にチャネル > 接続の解除(Channels > Break Connections)を選択することで解除することができます。リジッド ボディのトランスフォーム ノードの場合、このような接続を解除すると、トランスフォーム ノードの制御をリジッド ボディが失ってしまうことがあります。このため、通常の方法で接続が解除されないようになっています。
リジッド ボディへのキーフレーム接続を除去するには、ソフト/リジッド ボディ > リジッド ボディ接続の解除(Soft/Rigid Bodies > Break Rigid Body Connections)を選択します。これによって、リジッド ボディによって特に使用されていないリジッド ボディへの接続(たとえばキーフレームへの接続)はすべて除去されます。
リジッド ボディから選択されたノードまたはリジッド ボディ ソルバへの接続を解除するには、まずリジッド ボディまたはリジッド ボディ ソルバを選択します。次にアトリビュート エディタ(Attribute Editor)を表示し、接続解除の許可(Allow Disconnection)をオンに設定します。このような接続を解除した場合、予期しない結果になることがあります。