ダイナミック流体の動作を変更する

 
 
 

流体にフォースを適用すると、ダイナミック流体のシミュレーションの動作を修正することができます。流体に組み込まれているフォースを使用するか(最も効率的な方法)、または外部フォース(フィールド)を使用できます。

また、セルフ アトラクトと反発(Self Attraction and Repulsion)アトリビュートを使用して、流体の動作に作用するフォースを生成することもできます。詳細については、セルフ アトラクトと反発フォースの使用を参照してください。

流体に組み込まれているフォースの使用

流体に組み込まれているフォースを使用するのが、ダイナミック流体を移動させる効率的な方法です。これらのフォースは流体に組み込まれているので、外部的に適用するフォースよりも高速に計算が行われます。

内部フォースを使用するには、密度(Density)速度(Velocity)ダイナミック グリッド(Dynamic Grid)に設定する必要があります。

液体に影響を与えるフォース重力(Gravity)摩擦(Friction)を、アトリビュート エディタ(Attribute Editor)ダイナミック シミュレーション(Dynamic Simulation)セクションで変更することができます。詳細については、重力(Gravity)摩擦(Friction)を参照してください。

密度(Density)温度(Temperature)は、アトリビュート エディタコンテンツの詳細(Contents Details)セクションで浮力(Buoyancy)アトリビュートを変更できます。詳細については、密度(Density)温度(Temperature)浮力(Buoyancy)を参照してください。

コンテンツの詳細(Contents Details)セクションで、乱気流(Turbulence)速度(Velocity)の渦やダンピングも追加できます。詳細については、乱気流(Turbulence)速度(Velocity)を参照してください。

流体の速度のフォースとしての使用

速度をフォースとして使用して、ダイナミック グリッド内で値を移動させることもできます。流体に組み込まれている渦(Swirl)アトリビュートは、小さいグリッドで渦状のモーションを作成するのに特に便利です。詳細については、速度(Velocity)を参照してください。

セルフ アトラクトと反発フォースの使用

セルフ アトラクトと反発(Self Attraction and Repulsion)アトリビュートを使用して、2D または 3D 流体コンテナ内のボクセル間に引き付けフォースおよび反発フォースを生成することができます。セルフ フォース(Self Force)アトリビュートは、フォースがコンテナの密度(Density)または温度(Temperature)グリッドのどちらにより決定されるかを設定します。詳細については、セルフ フォース(Self Force)を参照してください。

平衡値(Equilibrium Value)アトリビュートは、グリッドの Raw 密度、または温度の値に基づいて、引き付けフォースと反発フォースのどちらが生成されるかを決定します。

たとえば、セルフ フォース(Self Force)密度(Density)に、平衡値(Equilibrium Value)が 0.2 に設定されている場合、現在の密度が 0.2 未満のボクセルは周囲のボクセルから密度を引き寄せ、その一方で、現在の密度が 0.2 を上回るボクセルは周囲のボクセルに密度を押し込みます。現在の密度が 0.2 のボクセルは平衡状態にあり、フォースを生成しません。詳細については、平衡値(Equilibrium Value)を参照してください。

つまり、放出された密度がボクセルを通過し、消散するにつれて、このボクセルのセルフ フォース(Self Force)は、密度の変化に応じて、引き付けから反発へ、または反発から引き付けへ変わります。密度スケール(Density Scale)などの値をスケーリングしても、ボクセルのセルフ フォースは影響を受けません。セルフ アトラクト(Self Attract)およびセルフ反発(Self Repel)アトリビュートは、セルフ フォースの強さを設定します。詳細については、セルフ アトラクト(Self Attract)セルフ反発(Self Repel)を参照してください。

注:

Maya Fluid Effects は圧縮できない流体を作成します。非圧縮の程度は、ソルバ精度(Solver Quality)アトリビュートで設定します。セルフ アトラクト フォース、およびセルフ反発フォースは、隣接するボクセルを押し込み、または引き寄せるように、流体の非圧縮性に対して作用します。流体エフェクトのセルフ アトラクト(Self Attract)およびセルフ反発(Self Repel)のすべてのエフェクトを確認するには、ソルバ精度(Solver Quality)アトリビュートの値を低く設定して、流体の圧縮性を高める必要があります。また、前方への移流(Forward Advection)をオンにすると、流体オブジェクトの圧縮性が高まり、セルフ アトラクトフォースとセルフ反発フォースの効果がよりわかりやすくなります。

詳細については、セルフ アトラクトと反発(Self Attraction and Repulsion)を参照してください。

ソルバ設定を変更する

流体のソルバ アトリビュートを変更すると、流体エフェクトのシミュレーション結果に作用させることができます。たとえば、高精度ソルバ(High Quality Solve)をオンにすると、解像度を上げなくても流体シミュレーションのディテールを非常に詳細に表現できます。サブステップ(Substeps)またはソルバ精度(Solver Quality)を大きくして、シミュレーションの精度を上げることができます。また、前方への移流(Forward Advection)をオンに設定して、密度(Density)温度(Temperature)燃料(Fuel)のグリッドの解析方法を変更することもできます。流体のソルバ設定には、fluidShape ノードのアトリビュート エディタダイナミック シミュレーション(Dynamic Simulation)セクションからアクセスします。

液体シミュレーションの有効化(Enable Liquid Simulation)をオンにした場合、液体の方法(Liquid Method)を選択できます。この非既定のソルバ方法は、流体が液体のような外観で動作するようシミュレートする目的で設計されています。液体と空気(Liquid and Air)密度ベースの質量(Density Based Mass)は、密度をその値に応じて圧縮可と圧縮不可の両方にできるという点で、既定の流体ソルバ方法とは異なります。これらの異なる密度を、水と空気のような 2 つの物質として流体でシミュレートします。

次にそのトピックを参照してください。