グラフ エディタ(Graph Editor) の接線(Tangents)メニュー

 
 
 

接線は、カーブ セグメントがキーと交差する入口(イン)と出口(アウト)を表します。接線メニューでは、選択したキーの周辺にあるカーブ セグメントのシェイプを調整します。この接線メニューでは既存のアニメーション カーブ セグメントの接線だけが操作対象となります。

ヒント:

グラフ エディタ(Graph Editor)がパネルに表示されている場合、マーキング メニューで接線を編集することもできます。グラフ エディタ(Graph Editor)と S キーを押しながらをクリックするとマーキング メニューを表示できます。

スプライン(Spline)

スプライン接線を指定すると、選択されたキーの前後にあるキーを結ぶスムーズな曲線としてアニメーション カーブが作成されます。カーブの接線は同じ角度で同じ線上に並んでいるため、これにより、キーに入るときと出るときのアニメーション カーブはスムーズになります。流動的な動きをアニメートする場合は、最初にスプライン接線を使用すると良好な結果が得られます。最低限のキー操作で滑らかに表示することができます。

リニア(Linear)

リニア接線を指定すると、2 つのキーを結ぶ直線としてアニメーション カーブが作成されます。イン接線がリニアの場合は、キーの前のカーブ セグメントが直線になり、アウト接線がリニアの場合は、キーの後のカーブ セグメントが直線になります。ストーブ上に置かれた加熱物のカラーをアニメートする場合は、リニア接線を使用すると、加熱物のカラーをチャコール グレイから燃え盛る真っ赤な色に徐々にアニメートすることができます。

クランプ(Clamped)

クランプ接線を指定すると、リニア カーブとスプライン カーブの両方の特性を持つアニメーション カーブが作成されます。

2 つの隣接するキーの値が非常に近くないかぎり、キーの接線はスプラインになります。この場合、最初のキーのアウト接線と 2 つめのキーのイン接線がリニアに補間されます。

歩行サイクルでスケルトンをアニメートすると、骨盤と足の間接位置にずれが生じます。これは、カーブに設定されているキーの値が他のカーブの設定値と同じか、または許容範囲内で近似しているために起こります。Maya では、これらのキー機能を表すために既定のスプライン接線を割り当てています。間接位置にずれが生じるのは、この理由によります。

これらのキーに接線タイプをクランプ(固定)設定することで、間接のずれは補正され、各接線はリニアとスプラインの組み合わせになります。

Maya 環境プリファレンスでは、クランプ(Clamped)が既定の接線タイプです。

ステップ(Stepped)

ステップ接線を指定すると、アウト接線が直線のアニメーション カーブが作成されます。

カーブ セグメントが平坦(水平)であるため、各キー間で値が徐々に変化するのではなく段階的に変化します。

ストロボ ライトの光はオン/オフと明減します。ストロボのような効果を作成するには、ステップ接線を使用します。

ヒント:すべてのキーにステップ接線があるかのようにアニメーションのプレビューをすばやく表示させるには、タイム スライダ(Time Slider)を右クリックし、ステップ プレビューの有効化(Enable Stepped Preview)オプションを切り替えます。ステップ プレビューの有効化(Enable Stepped Preview)をオンにした状態では、アニメーションを再生する際にオブジェクトが各キーフレームに達するときに、オブジェクトの位置をすばやく確認できます。ステップ プレビューの有効化(Enab e Stepped Preview)をオフにした場合、カーブはその本来の接線タイプに戻ります。
ステップ ネクスト(Stepped Next)

FBIK アニメーション キーは既定でステップ ネクスト接線タイプを使用します。この接線タイプは、現在のキーの補間値を次のキーに到達するまで保持するのではなく、次のキーの補間値に即座にジャンプするという点で、通常のステップ接線とは異なります。

フラット(Flat)

キーのインおよびアウト接線を水平にするように設定します(傾斜が 0 度)。デフォーマがローカル モード(Local Mode)オンの状態で作成された場合のみに有効です。この効果はフラット接線を使用して作成することができます。

固定(Fixed)

デフォーマがローカル モード(Local Mode)オンの状態で作成された場合のみに有効です。

ボールをアニメートすると、目的の高さからボールは落下しませんが、床との衝撃やあらゆる動作については完璧な結果が得られます。固定接線を使用すると、ボールの高さを変更しながら、接線の角度を保持することができます。これは編集 > キー > シミュレーションのベイク(Edit > Keys > Bake Simulation)とはやや異なります。

次のような場合にこの操作を行うと効果的です。

  • 単一のアトリビュートの動作に影響するすべてのアトリビュートではなく、単一のアニメーション カーブを編集する場合。たとえば、ドリブン キーやエクスプレッション(Expression)の影響をうけるオブジェクトなどがあります。
  • 既存のカーブにキーを追加する場合。
プラトー(Plateau)

プラトー接線は、スプライン接線のようにキーフレームの内外にあるアニメーション カーブを緩やかにし、クランプ接線のように同じ値のキーフレーム間に発生するカーブ セグメントを平らにします。プラトー接線は通常、スプライン接線のように動作しますが、カーブに沿った最小値と最大値はすべて確実にキーフレームに収まります。

キーフレームを正確に配置する必要がある場合、プラトー接線が便利です。これは、プラトー接線により、カーブの最大値と最小値(「山と谷」)がキーフレームからはみ出ないことが保証されるからです。たとえば、テーブルを転がるボールが床に落ち、そのまま床の上を転がっていくアニメーションについて考えて見ましょう。スプライン接線の場合、ボールはいったん床を突き抜けて落ちてから床に戻ってきます。プラトー接線の場合、ボールは床を突き抜けません。接線により、アニメーションはキーフレーム設定した値を超えないように保たれます。

このために、スプライン接線で 2 つのキーフレームの間に最大値と最小値が生じると、プラトー接線は問題のあるキーフレームを平らにします。カーブに沿ったローカルの最小ポイントと最大ポイントのキーフレームも平らになります。最後に、カーブに沿った先頭と最後のキーフレームにプラトー接線が含まれる場合、これらのキーフレームは常に平らにされます。

自動(Auto)

自動接線は、隣接するキーフレーム値を基準にして、フレーム間のカーブ値を最大ポイントまたは最小ポイントにクランプします。自動接線は新しいキーの既定タイプとなります(アニメーション(Animation) (設定)プリファレンス既定のイン接線(Default in tangent)既定のアウト接線(Default out tangent)として設定されます)。

自動接線を指定すると、最初と最後のキーフレームにフラット接線が含まれたアニメーション カーブが作成されます。ここで、間に存在するキーフレームは、隣接するキーフレーム値をオーバーシュートすることはありません。このタイプのカーブでは、その他の接線タイプ(スプラインなど)で発生するような、接近してアニメートされたオブジェクトの補間の問題を避けることができます。

イン接線(In Tangent)メニュー

イン接線(In Tangent)のみに接線タイプを指定できます。イン接線(In Tangent)では、キーの前にくるカーブ セグメントのタイプを定義できます。

注:プリファレンス(Preferences)ウィンドウで、新規キーに既定のイン接線(Default In Tangent)を設定することもできます。詳細については、既定のイン接線(Default In Tangent)を参照してください。
アウト接線(Out Tangent)メニュー

アウト接線(Out Tangent)のみに接線タイプを指定できます。アウト接線では、キーの後にくるカーブ セグメントのタイプを定義できます。

注:プリファレンス(Preferences)ウィンドウで、新規キーに既定のアウト接線(Default Out Tangent)を設定することもできます。詳細については、既定のアウト接線(Default Out Tangent)を参照してください。
接線の分割(Break Tangents)

イン接線ハンドルとアウト接線ハンドルを個別に操作できるようにします。したがって、他方の接線ハンドルに影響を与えずに、キーに入るカーブとキーから出ていくカーブを別々に編集できます。

接線の統一(Unify Tangents)

イン接線ハンドルまたはアウト接線ハンドルに対する操作によって、他方のハンドルが均等な影響を受けるようになります。キー > 接線の分割(Keys > Break Tangents)を選択して接線を個別に編集することで接線をそれぞれ調整した後でも、接線の統一(Unify Tangents)により、接線ハンドルの相対的位置関係が保たれます。

接線ウェイトのロック(Lock Tangent Weight)

接線を移動する場合、接線の角度だけが変更できるようにします。このため、カーブ セグメントにおいて、接線のウェイトが一定に保たれます。これはウェイト カーブにのみ適用されます。

接線ウェイトの解放(Free Tangent Weight)

接線を移動する場合、接線の角度とウェイトを変更できるようにします。このオプションを選択すると、接線の角度とウェイトの両方を調整することができます。これはウェイト カーブにのみ適用されます。