Maya を介さずに環境変数を設定するには、標準的なオペレーティング システム コマンドを使用する方法と、Maya.env ファイルを編集する方法の 2 通りがあります。Maya.env ファイルを使用すると、標準的な環境設定と Maya 固有の変数が混同されないので、こちらの方法をお薦めします。また、複数のマシンで共有するローミング プロファイルとして Maya.env を設定することもできます。たとえば、複数の Windows マシンで分散レンダリングするときに便利です。ローミング プロファイルの設定についての詳細は、使用しているネットワークの関連ドキュメントを参照してください。
(全プラットフォーム) Maya.env ファイルで環境変数を設定するには
- Maya.env という名前のテキスト ファイルを作成します。
(Mac OS X) Maya.env はテキスト ファイルで、任意のテキスト エディタで作成および編集ができます。テキストエディットやワード プロセッサ プログラムを使用する場合は、ファイルを RTF ではなく、必ず、ASCII (基本)テキスト ファイルで保存してください (テキストエディットの
[環境設定] ウィンドウでは、[新規書類の属性] を [標準テキスト] に設定し、[保存オプション] の [標準テキストファイルに拡張子 “.txt” を追加] をオフにします)。
拡張子 .env はテキスト ファイルとしては認識されないので、ファイル名やアイコンをダブル クリックするのではなく、ワード プロセッサ アプリケーションから Maya.env を開く必要があります。
- 次のディレクトリのいずれかにこのファイルを保存します。
- (Windows®)
- <ドライブ名>: ¥Documents and Settings¥<ユーザ名>¥My Documents¥maya¥<バージョン>
- <ドライブ名>:¥Documents and Settings¥<ユーザ名>¥My Documents¥maya
- (Mac OS X)
- /ユーザ/<ユーザ名>/ライブラリ/Preferences/Autodesk/maya/<バージョン>
- /ユーザ/<ユーザ名>/ライブラリ/Preferences/Autodesk/maya
注:Mac OS X Lion を使用し、次のいずれかを実行して
Preferences ディレクトリを開きます。
- を選択し、ディレクトリ パス(/ユーザー/ユーザー名/ライブラリ/プリファレンス)を入力します。
- ターミナル(Terminal)ウィンドウで Preferences ディレクトリに移動し、open と入力します。
- (Linux®)
- ~/maya/<バージョン>
- ~/maya
注:
- Maya.env の「M」は必ず大文字にしてください。
- Windows および Linux では、後述のオペレーティング システムを使用する方法にしたがって、MAYA_APP_DIR 環境変数を設定し、Maya がMaya.env を検索するロケーションを変更することができます。
- 1 行につき 1 つの変数を、次の書式で設定します。
- 自分で定義した変数を含め、どのような変数でも設定できます。Maya.env に設定できない変数は、MAYA_APP_DIR (すべてのプラットフォーム)と HOME (Linux、Mac OS X)、または USERPROFILE (Windows)だけです。
- 独自の変数を定義する場合は、変数の名前に空白文字、タブ、/、:、*、"、<、>、| などの特殊文字が含まれていないことを確認してください。
- 変数の置換を使用するには、$variable (Linux、Mac OS X)、または %variable% (Windows)と入力します。例:
Linux、Mac OS X:
MAYA_PLUG_IN_PATH = $MAYA_APP_DIR/scripts/test
Windows:
MAYA_PLUG_IN_PATH = %MAYA_APP_DIR%\scripts\test
- ディレクトリのパスについては、Windows ではバックスラッシュ(¥)を、Linux と Mac OS X ではスラッシュ(/)を使用します。
- 複数のパスを区切るには、Windows ではセミコロン(;)を、Linux と Mac OS X ではコロン(:)を使用します。
- Maya では、名前、等号、値の前後にある空白行や空白文字は無視されます。また、# で始まる行はコメントとみなされ、無視されます。
例
- この例では、Mac OS X 固有の書式と典型的なフォルダを使用しています。
USER_SCRIPT_PATH = /Volumes/Sapphire/render/scenes/lego pov library/Library:/Volumes/Sapphire/render/scenes/maya/script:;
MAYA_SCRIPT_PATH = $USER_SCRIPT_PATH:$MAYA_SCRIPT_BASE/scripts/test:$MAYA_SCRIPT_BASE/scripts/unsupported
- 次の例は、独自の変数(SHARED_MAYA_DIR)を定義し、その他の Maya 変数値を設定する方法です。
SHARED_MAYA_DIR = HostName:/usr/localhome/public/maya/2013
MAYA_SCRIPT_PATH = $SHARED_MAYA_DIR/scripts:$MAYA_APP_DIR/scripts/custom
MAYA_PLUG_IN_PATH = $SHARED_MAYA_DIR/plug-ins
TMPDIR = /disk2/tempspace
- この例は、Linux の例と同じですが、Windows 特有の書式で記述されています。
MAYA_SCRIPT_PATH = %MAYA_APP_DIR%\scripts\test
MAYA_PLUG_IN_PATH = %MAYA_LOCATION%\devkit\plug-ins;%MAYA_LOCATION%\devkit\test
TMPDIR = D:\tempspace
注:これまで、パスの区切り文字や変数マーカーなど、プラットフォーム固有の書式について説明してきましたが、プラットフォームに関係なく、Maya はいろいろな書式スタイルを認識することができます。
しかし、たとえば、Maya.env からパスをコピーし、シェルにペーストする場合などに、エラーを回避するためにも、使用しているプラットフォーム固有の書式を使用することをお薦めします。