一般的な変数

 
 
 
MAYA_ALT_EN

FlexLM ディレクトリに複数のライセンス ファイルがある場合は、この環境変数を設定すると Maya のライセンス ファイルを定義して起動時間を短縮できます。

たとえば、以下のように設定します。

MAYA_ALT_EN = <
 pathToLicenseFile
>\Flexlm\maya.lic

ここで、 <pathToLicenseFile> はライセンス ファイルの保存場所へのパスです。

MAYA_DEBUG_ENABLE_CRASH_REPORTING (Windows と Linux)

Maya で重大な不具合が発生したとき、この変数によってクラッシュ レポート ファイル(MayaCrashLog[yymmdd.hhmm].log)が TMP 環境変数で指定されたディレクトリに生成されます。このファイルには、不具合が発生したときに Maya が何をしていたかが詳しく記述されます。

このオプションを有効にするには、値を 1 に設定します。無効にするには、値を 0 (ゼロ)に設定するか、定義しないままにしておきます。

MAYA_DISABLE_BACKSPACE_DELETE (Windows および Linux)

バックスペース キーの機能を無効にします。このオプションを有効にするには、値を 1 に設定します。無効にするには、値を 0 (ゼロ)に設定するか、定義しないままにしておきます。

MAYA_FORCE_REF_READ

既定では、ファイルを複数回参照した場合、最初に参照したときのみ Maya によってそのファイルがディスクから読み取られます。そのファイルに対する後続のリファレンスを処理する際に、Maya はディスクからファイルを再度読み取るのではなく、最初の読み取りから既存のシーン情報をコピーします。ファイル リファレンスがこのように行われるのは、パフォーマンスを最適化するためです。時折、この多重リファレンス最適化機能によってエラーが発生することがあります。

MAYA_FORCE_REF_READ 環境変数を設定すると、ファイル リファレンス最適化機能が無効になり、すべてのリファレンス ファイルがディスクから明示的に読み取られるようになります。この結果、不正に評価されるという Maya の動作が解決されることがありますが、パフォーマンス速度が低下する可能性もあります。

MAYA_PARALLEL_MEMCPY

パラレル メモリのコピーを有効にするには、この環境変数を 1 に設定します。Opteron や Nehalem ベースのシステムでは、パラレル メモリ のコピーが高速な場合もありますが、Xeon システムでは遅い場合もあります。そのような場合は、パラレル メモリを無効にしてください。

注:

Maya の実行する作業によっても速度が影響されます。

MAYA_IP_TYPE

ipv4 など IP バージョンを設定するには、この環境変数を使用します。

MAYA_HELP_URL

この変数は、ヘルプ ファイルの場所の設定をオーバーライドするために使用されます。Maya はこの値をヘルプ パスの先頭に追加し、文字列を作成して、ブラウザに渡します。

Maya に中央のヘルプ サーバを参照させるにはこの変数を使用します。また、この変数を http: URL に設定し、ハード ドライブにある Maya ヘルプではなく Web サイトにあるヘルプ ファイルを参照させることもできます。

このフラグを誤って用いると、Maya で Maya ヘルプが使えなくなります。

MAYA_OVERRIDE_UI

この環境変数を設定すると、インタフェースを作成するファイル initialLayout.mel がロードされなくなります。Maya を実行するには、たとえば、MAYA_OVERRIDE_UI = test.mel のように、代わりのファイルを指定する必要があります。Maya の UI を独自にプログラミングしたインタフェースと完全に置き換える場合のみ、この変数を指定してください。

MAYA_PAINT_EFFECTS_THREADS

ペイント エフェクト(Paint Effects)は、ペイントやレンダリングの際には、マシンにある複数のプロセッサを使用します。Maya が使用するプロセッサの数を制御するには、この変数を設定します。値の最小値は 1、最大値は 3 です。

WINEDITOR (Windows、Linux)

エクスプレッション エディタ(Expression Editor)をオーバーライドし、独自のエディタを使用することができるようにします。このエディタは、フォアグラウンドで実行されるように設定する必要があります。

MAYA_UI_LANGUAGE (Windows、Mac OS X)

現在のオペレーティング システムの言語設定をオーバーライドできます。これは、日本語または中国語(Windows)のオペレーティング システムで英語版の Maya を実行したい場合に便利です。これを設定しない場合、Maya は常にオペレーティング システムの言語(日本語/中国語)で実行されます。

この環境変数の値を、en_US (英語)または ja_JP (日本語)または zh_CN (簡体字中国語)に設定します。

重要:MAYA_UI_LANGUAGE 環境変数の設定には、システム環境設定を使用する必要があります。この環境変数を Maya.env ファイルで設定しても、Maya の動作には影響はありません。システム環境設定を使ってこの環境変数を設定する方法については、日本語環境で Maya を英語で実行するを参照してください。
MAYA_DISALLOW_DUPLICATE_ATTRIBUTE_NAMES

設定されていない場合、この環境変数は無効です。有効にするには、任意の文字列に設定してください。これは既定では無効になっています。

Maya 2011 以前のバージョンでは、アトリビュート名がノード内で一意であるかどうかを確認する明示的なテストはありませんでした。このため、setAttr NODE.DUPLICATED_ATTR 3.0 のようなコマンドで曖昧さが生じることがありました。既存のスクリプト、ファイルおよび/またはプラグインの中には、この曖昧な動作に依存するものもあるため、下位互換性維持のため Maya 2012 ではこの環境変数が導入されました。ただし、この曖昧な動作は廃止することをお勧めします。

MAYA_USE_MALLOC

大きなシーンをロードしているときに Maya が突然停止するという問題が発生する場合は、この環境変数を 1 に設定してみてください。ただし、この環境変数を設定すると、ファイル > 新規(File > New)を選択する時点では Maya は使用されていたメモリを解放しません。ユーザが Maya を終了するときのみ解放します。

MAYA_GPUCACHE_MAX_TOTAL_VBO_MB
注:Maya 2013 Extension では、MAYA_GPUCACHE_MAX_TOTAL_VBO_MB 環境変数が GPU キャッシュ プリファレンスに置き換えられています。「GPU キャッシュ プリファレンス」を参照してください。

この環境変数は、GPU キャッシュ ファイルが読み込まれて再生されるときに gpuCache.mll プラグインが頂点バッファ オブジェクトにどれだけの GPU メモリ(MB)を使用するかを指定します。この値は、頂点バッファ オブジェクトのプラグイン既定のメモリ使用をオーバーライドします。この結果、グラフィックス カード メモリのほとんどがプラグインで使用できるようになります。

場合によっては、ビューポート 2.0 (Viewport 2.0)などの他のプロセスでメモリが使用できるようにする対策として、プラグインが使用できるメモリの量を減らしたほうがよい場合もあります。以下の表は、gpuCache プラグインの既定のメモリ割り当てを示しています。

使用できるグラフィックス カード メモリ(VRAM)の合計(MB) gpuCache プラグインが使用できる VRAM (MB) 他のプロセスが使用できる VRAM (MB)
128 0 128
512 256 256
1024 640 384
2048 1536 512
3064 2552 512
MAYA_USE_VARYING_INT

ビューポート 2.0 で大きなコンポーネント ID 番号 (>16777216)を表示したい場合は、ジオメトリ シェーダへの整数変更入力をサポートするグラフィックス カードを使用する必要があります。さらに、この環境変数を 1 に設定する必要があります。