ボリューム軸フィールドを作成する

 
 
 

フィールドはパーティクルのモーションをアニメートするときに使用するフォースです。ボリューム軸フィールド(Volume Axis Field)では、立方体、球、円柱、円錐、またはトーラスの空間領域内でさまざまな方向にパーティクルを移動できます。ボリューム軸フィールドを使用すると、障害物のまわりを流れるパーティクル、太陽のフレア、爆発、トルネード(大竜巻)、ロケットの排気ガス、といったエフェクトを作成できます。

次の手順では、ボリューム軸フィールドを使って、コーン形のパス上でパーティクルを上に移動させます。パーティクルがコーン部分の頂上を出たら、別のボリューム軸フィールドを使ってトーラス内で下向きの円弧のモーションを適用します。この結果はライトに照らされた噴水のように見えます。

円錐のボリューム軸フィールドを作成するには

  1. パーティクル オブジェクトを選択した状態でフィールド > ボリューム軸(Fields > Volume Axis) > を選択します。
  2. 次のボリューム軸オプション(Volume Axis Options)を設定して作成(Create)をクリックします。
    • マグニチュード(Magnitude): 50
    • ボリューム シェイプ: 円錐(Volume Shape: Cone)
    • 軸から離れる(Away From Axis): 0
    • 軸に沿って(Along Axis): -1

    これで、空間領域内に入るパーティクルや元々存在しているパーティクルのモーションに影響を与える、コーン形のボリューム軸(Volume Axis)フィールドが作成されます。パーティクルは空間領域内の中心軸に対して移動します。ボリューム シェイプを円錐にしたときの中心軸は、正の Y 軸です。

    軸のアトリビュートを使って、次のようなパーティクルを指定することができます。

    • 軸に対しておおよそ平行に、円錐の頂点に近づいたり離れたりするパーティクル(軸に沿って(Along Axis))
    • 軸に対して外側、または内側に放射状に放出または移動するパーティクル(軸から遠ざかる(Away From Axis))
    • 軸を中心に渦巻状に移動するパーティクル(軸の周り(Around Axis))
    • これらの方向の組み合わせに基づいて移動するパーティクル

      軸の周り(Along Axis)を -1 に設定すると、パーティクルが円錐の頂点に向かって移動します (正の値を設定すると、パーティクルは反対方向に移動します)。次の手順では円錐を 180 度ひっくり返して、円錐とパーティクルの照準が上向きになるようにします。

      軸から離れる(Away From Axis)の値を既定値の 1 ではなく 0 にすると、パーティクルは軸から放射状に放出されなくなります。

      軸アトリビュートの値をこれより大きくしたり小さくしたりすると、動きが激しくなったり弱くなったりすることに注意してください。

      マグニチュード(Magnitude)でボリューム軸フィールドの影響力の強さを指定します。この値が大きくなるほど、パーティクル上に作用するフォースが強くなります。

      通常、パーティクルのモーションを思いどおりにするには、さまざまなボリューム軸(Volume Axis)フィールド アトリビュートを試してみる必要があります。軸フィールド アイコンにある小さな矢印形のアイコンで、パーティクルの移動方向が示されていることに注目してください。

  3. ボリューム軸フィールド(volumeAxisField1)を選択したまま、次の値をチャネル ボックス(Channel Box)に設定します。
    • 移動 Y (Translate Y): 13
    • 回転 Z (Rotate Z): 180
    • スケール X (Scale X): 5
    • スケール Y (Scale Y): 13
    • スケール Z (Scale Z): 5

    これで、ボリューム軸フィールドの配置、回転、およびスケールが行われ、そのベースが円のエミッタと同じプレーン上に置かれます。円ではパーティクルが任意の方向に放出されますが、ボリューム軸フィールドではモーションが円錐の上方に向かうよう方向が修正されます。

  4. 再生レンジの開始位置に移動してアニメーションを数秒間再生します。

    パーティクルは、コーン部分から出たあとも、コーン内での動きのパターンをミラーリングして同じ方向に動き続けます。ボリューム軸フィールドではモーションを制御できなくなっていますが、パーティクルはコーン部分から出たときと同じスピードと方向を維持しています。

トーラスのボリューム軸フィールドを作成するには

  1. アウトライナ(Outliner)で、particle1 を選択します。
  2. メイン メニューからフィールド > ボリューム軸(Fields > Volume Axis) > を選択します。
  3. 次のボリューム軸オプション(Volume Axis Options)を設定して作成(Create)をクリックします。
    • マグニチュード(Magnitude): 25
    • ボリューム シェイプ: トーラス(Volume Shape: Torus)
    • 断面の半径(Section Radius): 1.5
    • 軸から離れる(Away From Axis):- 0.7
    • 軸に沿って(Along Axis): 0.0
    • 軸の周り(Around Axis): 2

    ボリューム シェイプ(Volume Shape)でトーラス(Torus)を選択してドーナツ シェイプの空間領域を作成します。

    断面の半径(Section Radius)でトーラスの厚みを定義します。

    軸の周り(Around Axis)の値を 2 に設定すると、パーティクルが中心軸を中心にした渦巻状になります。トーラスの場合、中心軸はトーラスの立体部分の中心にあるリングです。

    軸から遠ざかる(Away From Axis)の値を -0.7 に設定すると、パーティクルが中心軸に向かって放射状に移動します。

    あとでアニメーションを再生するときに、以上の値を組み合わせると、パーティクルはトーラスの内壁に沿うかのように上にループし、その後下にループします。

    ボリューム軸フィールド内でパーティクルのモーションを思いどおりにするには、やはりさまざまなアトリビュートの値を試してみる必要があります。ボリューム軸フィールドの矢印とその他の小さなアイコンを参考に、目的の結果が得られるようにします。

    このフィールドのエフェクトは広範囲に渡るので、トーラスの穴を通過するパーティクルはすべてこのフィールドのインフルエンスを受けます。パーティクルに穴を通過させるには、最大距離(Max Distance)減衰(Attenuation)を変更します。

  4. トーラス ボリューム フィールド(volumeAxisField2)を選択したまま、チャネル ボックス(Channel Box)に次の値を入力します。
    • 移動 Y (Translate Y): 15
    • スケール X (Scale X): 3.6
    • スケール Y (Scale Y): 3.6
    • スケール Z (Scale Z): 3.6

    トーラス ボリューム フィールドが上に 15 単位移動し、拡大されます。ボリューム軸フィールドの適切な位置を見つけるには、試行錯誤を繰り返します。

  5. 再生範囲の始めに移動し、アニメーションを再生します。

    パーティクルは円錐領域の頂上を通過すると、やや外側に向かって広がりますが、前の手順で指定したトーラス ボリューム フィールドのシェイプをたどりません。次の手順ではこの状態を修正します。