パッシブ ヘア カーブを追加する

 
 
 

モデルの頭皮でヘア カーブが少なすぎる領域がある場合は、毛根のペイント(Paint Hair Follicles)ツールを使用してヘア システムに毛根を追加することができます。ヘアの密度を増やす 1 つの方法として、パッシブ毛根をペイントしてパッシブ ヘア カーブを追加する方法があります。パッシブ ヘア カーブでは、付近のダイナミック カーブの動作を補間することで動きを作ります。Nucleus ソルバはパッシブ カーブのダイナミクスを計算する必要がないため、ヘア シミュレーションのパフォーマンスに影響することなく、ヘア システムのカーブ密度を増やすときに便利です。

このレッスンの次のセクションでは、毛根のペイント(Paint Hair Follicles)ツールを使用して、モデルの頭皮の選択した領域にパッシブ毛根を追加します。

注:

パッシブ ヘア カーブは自己衝突したり、他の Nucleus オブジェクトと衝突しません。

毛根のペイント

  1. シミュレーションを開始フレームまで巻き戻します。
  2. ヘア システムを選択し、nHair > 毛根のペイント(nHair > Paint Hair Follicles) > を選択します。

    毛根のペイント設定(Paint Hair Follicles Settings)ウィンドウが表示されます。

    注:ツール設定(Tool Settings)ウィンドウが表示された場合は閉じます。このレッスンでは使用しません。
  3. 毛根のペイント設定(Paint Hair Follicles Settings)ウィンドウで、編集 > リセット(Edit > Reset)を選択します。
  4. 次の操作を行います。
    • ペイント モード(Paint mode)パッシブ毛根の作成(Create passive follicles)に設定します。
    • ヘア システム(Hair System)hairSystemShape1 に設定されていることを確認します。
    • 出力(Output)ペイント エフェクト(Paint Effects)に設定されていることを確認します。
    • 毛根の U の密度(Follicle density U)および毛根の V の密度(Follicle density V)を 40 に設定します。

      毛根の密度(Follicle density)には、選択したフェースの U および V 方向に作成される毛根の数を指定します。

    • ヘア単位のポイント(Points per hair)を 6 に設定します。
    • ヘアの長さ(Hair length)を 10.0 に設定します。

      これにより、パッシブ カーブの長さが既存のダイナミック カーブの長さと一致します。

  5. ペイント ツールを使用して、ダイナミック カーブではない頭皮の領域を選択します。

    モデル サーフェスをペイントすると、パッシブ毛根の配置が青のマーカーによって示されます。

    ヘア スタイルの密度をさらに濃くするには、束の幅(Clump Width)を大きくします。

  6. ヘア システムを選択し、アトリビュート エディタ(Attribute Editor)hairSystemShape1 タブをクリックします。
  7. 束とヘアのシェイプ(Clump and Hair Shape)セクションで束の幅(Clump Width)を 0.5 に設定します。
  8. シミュレーションを再生します。

    ヘア シミュレーションを再生すると、ヘアに腰がなく平坦であることに注意してください。伸長の抵抗(Stretch Resistance)圧縮の抵抗(Compression Resistance)、およびベンドの抵抗(Bend Resistance)アトリビュートを設定して、ヘア スタイルに腰を追加できます。

ヘアに硬さと腰を追加するには

  1. シミュレーションを開始フレームまで巻き戻します。
  2. ヘア システムを選択し、アトリビュート エディタ(Attribute Editor)hairSystemShape1 タブをクリックします。
  3. ダイナミクス プロパティ(Dynamics Properties)セクションで、次のように設定します。
    • 伸長の抵抗(Stretch Resistance): 50
    • 圧縮の抵抗(Compression Resistance): 20
    • ベンドの抵抗(Bend Resistance): 3.0
  4. シミュレーションを再生します。

    ヘア スタイルに腰と弾みが加わっています。ヘア スタイルに復元力と硬さをさらに追加するには、"ヘアスプレー" エフェクトを適用できます。これを行うには、開始位置(Start Position)カーブのシェイプと位置を保持しているダイナミック カーブの量を指定する開始カーブに引き付け(Start Curve Attract)アトリビュートを設定します。

  5. シミュレーションを開始フレームまで巻き戻します。
  6. ダイナミクス プロパティ(Dynamics Properties)セクションで、次のように設定します。
    • 開始カーブに引き付け(Start Curve Attract): 0.025
    • 引き付けのダンプ(Attraction Damp): 0.5

      引き付けのダンプ(Attraction Damp)を設定すると、ヘアの弾力性が減少し、よりスムーズなカーブ モーションになります。

      カーブの長さに沿って適用する開始カーブに引き付け(Start Curve Attract)の量は、引き付けスケール(Attraction Scale)ランプを設定して変化させることができます。

  7. 引き付けスケール(Attraction Scale)セクションで、ランプ内をクリックして追加のマーカーを作成し、次のマーカー値を設定します。
    マーカー 選択した位置(Selected Position) 選択した値(Selected Value)
    1 0 0.160
    2 0.25 0.5
    3 0.75 0.5
    4 1.0 0.16
  8. シミュレーションを再生します。

    引き付けの力が重量を上回り、ヘアが硬くなりすぎてワイヤのようになっていることに注目してください。これを解決するために、このレッスンの次のセクションでは、空間スケール(Space Scale)アトリビュートを設定して、ヘア シミュレーションに対する Nucleus の重力(Gravity)の影響を変更します。