ドレスは本物のドレスとほぼ同じように動作しますが、正しく表示されない衝突(ドレス自体またはドレスとキャラクタが交差する位置)もあります。特に、ドレスからキャラクタのメッシュが透過して表示される領域や、ドレスが束になってトラップされる領域があります。
自己衝突の最大反復回数(Max Self Collision Iterations)の値は、サブステップ単位に実行する自己衝突に関連した nCloth 計算の最大回数を指定します。この値を大きくすると、Maya に認識される自己衝突の数が増えるため、クロスのシミュレーションがよりリアルになりますが、スピードは低下します。
最後の衝突のしきい値(Collide Last Threshold)の値を大きくすると、nCloth の頂点が衝突オブジェクトを通過するのを防ぐことができます。
トラップ チェック(Trapped Check)と自己トラップのチェック(Self Trapped Check)をオンに設定すると、衝突重複部分を監視することができます。相互重複部分ポイントが見つかると、Maya はそのポイントを分離しようとします。これによりドレスが束になって動かなくなる現象を回避できます。
押し出し(Push Out)を設定すると、交差または相互貫通しているオブジェクトを押し出すフォースが、現在の nCloth オブジェクトのサーフェス上のニアレスト ポイントに適用されます。
押し出し半径(Push Out Radius)を設定すると、押し出し(Push Out)アトリビュートの作用が及ぶ、現在選択されている nCloth オブジェクトのサーフェスからの最大距離が指定されます。
サブステップを増やすと、フレーム単位で nCloth の位置が計算される回数が増えます。この値を増やすことによって、クロスの位置の更新頻度が高くなります。したがって、スピードは低下しますが、シミュレーションの正確さは向上します。
衝突最大反復回数(Max Collision Iterations)の値は、サブステップ単位に実行する衝突に関連した nCloth 計算の最大回数を指定します。この値を大きくすると、Maya に認識される衝突の数が増えるため、クロスのシミュレーションがよりリアルになりますが、スピードは低下します。
これで、衝突の表示がより正確になるため、ドレスを透過してキャラクタの胴体が表示されることや、ドレスが束になってトラップされることがなくなります。
上記の手順の設定値を大きくすると、シミュレーションの精度がさらに向上します。ただし、値を大きくすると、それだけアニメーションのキャッシングは遅くなります。