Python コマンドを入力する

 
 
 

MEL と同様に、コマンド ラインまたはスクリプト エディタ(Script Editor)に Python コマンドを入力できます。コマンド ラインでは 1 行の Python コマンドしか入力できませんが、スクリプト エディタでは複数の Python コマンドを入力して結果を表示することができます。

スクリプト エディタは、実行したコマンドの実行ヒストリと Maya が実行したコマンドの結果を表示します。大部分のコマンドは、スクリプト エディタのヒストリ セクションからコピーして入力セクションにペーストして実行できます。ただし、Python コマンドの結果は MEL とまったく同じようにスクリプト エディタに出力されるわけではありません。

詳細については、スクリプト エディタを設定するには(Maya ユーザ ガイド)を参照してください。

スクリプト エディタに Python コマンドを入力するには

  1. ウィンドウ > 一般エディタ > スクリプト エディタ(Window > General Editors > Script Editor)を選択します。
  2. スクリプト エディタ(Script Editor)Python タブを選択します。
  3. スクリプト エディタの入力セクションに次のコマンドを入力し、キーボードのテンキーにある キーを押すか、 キーを押しながら キーを押して、コマンドを実行します。
    import maya.cmds as cmds
    

    これで maya.cmds モジュールから Maya コマンドにアクセスできるようになりました。

    注:

    Python ではこのようにしてモジュールをロードします。その他の Python モジュールの詳細については、オンラインの『Python』マニュアルを参照してください。

    マニュアルと Python コマンド リファレンスの中では、maya.cmds モジュール名は cmds に変更されていますが、モジュール名は好きなように変更できます。

    スクリプト エディタでは、Shift キーの上にある Enter キー(Windows)または Return キー(Mac OS X)を押してもコマンドは実行されません。この Enter キーを押すと新しい行が始まるので、複数のコマンドを入力してから、実行することができます。

    ヒント:Maya スクリプト ディレクトリに userSetup.py という名前のファイルを作成しておけば、起動時に maya.cmds を自動的に読み込めます。userSetup.py ファイルには、起動時に実行したい Python コマンドを入れておきます。

    詳細については、Maya 環境を Python で Python 用に初期化する(Maya ユーザ ガイド)を参照してください。

  4. 次のように入力して、ポリゴン立方体を作成します。
    cmds.polyCube()
    

    ポリゴン立方体が原点に作成されます。これは MEL で polyCube コマンドを使用するのと同じです。

    コマンドは実行後にスクリプト エディタの入力セクションから除去されます。コマンドとコマンドの結果は、スクリプト エディタの上半分に出力されます。Python コマンドの結果は、スクリプト エディタに Python コメント キャラクタ(#)で挟んで表示されます。

コマンド ラインにコマンドを入力することもできます。

ディスプレイ > UI 要素 > コマンド ライン(Display >UI Elements > Command Line)を選択してコマンド ライン(Command Line)を表示します。既定では、コマンド ラインは MEL スクリプトのエントリ モードです。モードは左下コーナーにあるテキストをクリックすれば変更できます。Python コマンドを入力するには、コマンド ラインを Python モードにする必要があります。

Maya コマンドを位置引数とともに使用するには

  1. 次の Python コマンドで作成したポリゴン立方体を移動します。
    cmds.move(1,2,3)
    

    ポリゴン立方体を XYZ 座標 1、2、3 に移動します。

    move コマンドは XYZ 座標をコマンドの引数として取得します。

  2. 次のコマンドでポリゴン立方体をスケールします。
    cmds.scale(2,2,2)
    
  3. 次のコマンドでポリゴン立方体を再スケールします。
    cmds.scale(3)
    

    コマンドに渡す引数が足りないと、コマンドは既定の引数を使用します。この場合は、ポリゴン立方体 X のスケール値は 3 に設定されますが、Y と Z のスケール値は既定の 1 に設定されます。

  4. 選択したポリゴン立方体を削除します。
    cmds.delete()