イメージ プロキシを使用する
 
 
 

[イメージ プロキシ]はシーンで使用するイメージのスケールダウンされたコピーです。イメージ プロキシはレンダリングされたシーンには影響しませんが、低解像度のテクスチャ イメージを Softimage インタフェース内で使用することによって、表示速度を向上させることができます。

たとえば、サイズが非常に大きいイメージ(4000 x 4000など)を使用してオブジェクトにテクスチャを貼り付けるものとします。テクスチャ エディタや[Image]シェーダ プロパティ エディタなどでは、このイメージを表示するたびにイメージをロードし、まずスケール ダウンしなければなりません。イメージが大きければ大きいほどこの処理にかかる時間が長くなり、消費されるメモリ量も増えます。

イメージ プロキシを使用すると、スケール ダウン後のイメージのコピーが代わりに表示されるため、この問題を解決できます。使用中のビューでテクスチャを表示しなければならない場合は、その都度適切なサイズのプロキシが要求され、最も近いサイズのプロキシを取得し、ディスプレイに合わせてスケーリングします。

4000 ピクセルのイメージでは、[Image]シェーダ プロパティ エディタは 16: 1 のスケールのプロキシ(250 x 250)を使用し、ディスプレイに合わせてスケーリングします。この処理に必要なメモリ量と時間は、オリジナルのイメージを使用する場合よりも極めて少なくなります。

イメージ プロキシはどこにあるか

生成されたイメージ プロキシは、オリジナルのイメージが格納されているディレクトリのサブディレクトリに格納されます。各ディレクトリはスケール(2:1、4:1 など)に対応しています。また、プロキシとともにサムネイルも生成できます。サムネイルのプロキシのディレクトリと並んで独自のサブディレクトリに保存されます。

イメージ プロキシのアクティブ化

イメージのプロキシが存在する場合、Softimage は自動的にプロキシを使用します。このため、プロキシは作成するだけで有効になります。プロキシは、Softimage で自動的に生成できるほか、手動でも作成できます。

イメージ プロキシを自動的に生成する

プロキシを使用して作業をする最も簡単な方法は、イメージ プロキシを自動的に生成する方法です。使用する各イメージに対してプロキシが生成されるため、どのイメージにプロキシがあり、どのイメージにプロキシがないかを追跡管理する必要がありません。さらに、プロキシ イメージに適切に名前を付けたり、適切なディレクトリ構造を作成することに煩わされる必要もありません。また、自動生成することにより、すべてのプロキシは最新の状態が維持されます。つまり、元のイメージに対して行った変更はプロキシにも反映されます。

プロキシを自動的に生成するには

  1. [Preferences]ビューを開き(メイン メニューから[ファイル](File) [設定](Preferences)を選択します)、Explorer で[Rendering]をクリックします。

    [Rendering Preferences]プロパティ エディタが、右ペイン内に開きます。

  2. [自動的に作成](Generate Automatically)オプションを有効にします。これで、シーンのすべてのイメージ クリップについて、必要に応じてプロキシが作成されます。

    次に、プロキシの生成方法を指定する残りのオプションを設定します。次の手順を参照してください。

  3. [作成方法](Generation Behavior)を指定します。

    • [常にプロキシを生成](Always generate proxies): イメージの場所を考慮せずに、シーンで使用されているすべてのイメージについて、イメージ プロキシとそのディレクトリを生成します。

      または

    • [ローカルのみに生成](Generate only locally): ローカル コンピュータに格納されているイメージについてのみ、プロキシを生成します。

  4. [最大プロキシ レベル](Max Proxy Level)を設定します。スケーリング レベルごとにイメージ プロキシが最大レベルまで生成されます。たとえば、4:1 という設定の場合は、2:1 および 4:1 のスケールのプロキシが生成されますが、8:1 や 16:1 のスケールは作成されません。

  5. [最小プロキシ サイズ](Min Proxy Size)を設定します。[最小プロキシ サイズ](Max Proxy Level)の設定で許容されるサイズであっても、このサイズを下回るプロキシ イメージは作成されません。

    たとえば、256 x 256 のイメージにおいて、[最大プロキシ レベル](Max Proxy Level)が 16: 1 に設定されている一方、[最小プロキシ サイズ](Min Proxy Size)が 128 ピクセルに設定されていると、2: 1 のスケール(128 x 128)のプロキシだけが生成されます。

  6. 必要に応じて、[サムネイルの作成](Generate Thumbnail)オプションを有効にし、プロキシが作成されるすべてのイメージについて、サムネイルを生成します。

  7. 必要に応じて、[冗長](Verbose)オプションを有効にし、イメージ プロキシの使用および生成に影響するすべての操作をコマンド ヒストリのログに記録します。

イメージ プロキシを手動で生成する

イメージ プロキシを手動で生成するのは自動生成よりも時間がかかりますが、この方法も柔軟性に優れています。たとえば、追加情報(イメージの解像度、著作権情報、透かしなど)をプロキシ イメージに組み込んでレンダリングする場合があります。また、ビット深度(自動的に生成されたプロキシは常に 8 ビットです)などの、その他の属性を変更する場合もあります。

プロキシは、任意のイメージ編集ソフトウェアを使用して作成します。プロキシが Softimage によって検出および使用されるようにするには、いくつかの簡単なガイドラインに従う必要があります。

  • 各プロキシ イメージの名前とファイル拡張子は、元のイメージと同じでなければなりません。

  • プロキシ イメージは、オリジナルのイメージが保存されているディレクトリのサブディレクトリに保存してください。サブディレクトリ名は、格納されているプロキシのスケーリングに応じた名前にします。